ジャンプやダッシュで痛む「アキレス腱・膝蓋腱」のケア|慢性化を防ぐ新常識
スポーツ中、こんな痛みを感じていませんか?
「ジャンプの着地で、膝のお皿の下(膝蓋腱)がズキッと痛む」 「ダッシュをすると、かかとの上(アキレス腱)が突っ張って痛い」 「練習後も痛みが引かず、慢性化してしまっている」
バレーボールやバスケットボール、陸上競技など、ジャンプやダッシュを繰り返すスポーツで非常に多いのが、膝蓋腱炎(ジャンパー膝)やアキレス腱炎といった「腱」のトラブルです。
30年以上の臨床経験から感じること
腱は「治りにくい」デリケートな組織
筋肉は血流が豊富なため、傷ついても比較的早く回復します。しかし、筋肉と骨をつなぐ「腱」という組織は、もともと血管が少なく、血流が非常に乏しいのが特徴です。 そのため、一度炎症や微細な損傷を起こすと、十分な栄養や酸素が届きにくく、痛みが慢性化(長引きやすい)しやすい傾向があります。ただ湿布を貼って休んでいるだけでは、なかなか痛みがスッキリしないことが多いのです。
研究で報告されている「腱への高効率なアプローチ」
高周波(RETモード)による回復のサポート
ここで、治りにくい腱のトラブルに対する高周波のアプローチについて、最新の研究をご紹介します。
血管床が乏しく抵抗が高い腱実質部において、RETモードが選択的分子摩擦熱を誘発。酸素供給と血流を劇的に回復させ、慢性の変性壊死プロセスを阻止すると報告されています。
この研究が示すように、WINBACK(高周波)のRETモードを用いると、血流が乏しく治りにくい「腱の奥深く」に直接ジュール熱を発生させることができます。これにより、滞っていた血流と酸素供給が再開し、長引く腱の痛みの回復を強力に後押しする可能性が示唆されています。
臨床への応用とまとめ
当院でも、スポーツでアキレス腱や膝蓋腱を痛めた方に対し、高周波で深部の血流を促しながら、痛みのない範囲で適切な負荷(遠心性収縮など)をかけるケアを行っています。 腱の痛みは、放置すると長期間スポーツができなくなる厄介な症状です。「少し痛いけれど動けるから」と我慢せず、早期に深部からの温熱ケアを取り入れ、慢性化を防いでいきましょう。
参考文献
・著者名:Kaux JF, et al. ・論文タイトル:Treatment of Achilles tendinitis and patellar tendinitis in elite athletes with Capacitive-Resistive Energy Transfer (CRET) ・出版年:2020年
