【第1回】そもそも人工衛星って何ですか?|5分で読めるGPSのしくみ|宇宙一わかりやすく解説
今までの記事では、「GPSの基礎の基礎」としてGPSってこういうもので、こんなことに使われている。という話をいろいろ解説してきました。
でも、実はGPSの仕組みについてはほとんど触れてなかったんです。
まずは、GPSがみなさんの身近な存在だってことを知ってもらうため、そこらへんの話については後回しにしていましたが、そろそろ限界。。。
ということで、ここらで一旦戻って、仕組みについて掘り下げてみようかなぁ、と思います。
新たなシリーズ
「GPSのしくみ編」
ここにスタートです! パチパチパチ!!
もちろんコンセプトは変わらず
とにかく分かりやすく!
目標は、
難しいことはちょっと…
という人でも楽しく読めること!
です。
さて、そろそろ本題に。
GPSの基礎の基礎シリーズの第一回は「そもそもGPSって何?」でしたが、
GPSのしくみ編ではもっと根本的なところから。
「そもそも人工衛星って何?」というテーマです。
🌍 衛星ってそもそも何?
「人工衛星」って何かを理解するには、「衛星」って言葉を理解する必要があります。
バカにするなっ!!って人はすみません。
でもよくわからないって人のために、まずは「衛星」って何かを解説しますね。
そもそも、衛星=人工衛星ではありません。
衛星っていうのは本来は、天体を示す言葉。そう、人工物ではなくて天然ものの”星”ってことです。
まず、太陽🌞のように、自分で光ってる巨大な天体のことを「恒星(こうせい)」といいます。
その恒星の周りを回ってるのが「惑星(わくせい)」。
私たちが生活している地球🌎も、太陽の惑星ですよね。
そして、その惑星の周りを回ってるのが「衛星(えいせい)」です。
つまり、太陽系という組織(?)ではボス(社長)が太陽、その直属の部下である幹部社員が地球、衛星はそのまた部下の平社員ってとこですかね。
そして、地球にとって唯一の部下が月🌕です。

ちなみに、太陽の周りを回っている地球以外の惑星でいうと、地球より内側を回っている水星、金星には衛星は一つもないですが、地球の外側を回る火星には二つあります。
火星の月はどんな風に見えるんでしょうか…
そう遠くない未来に、人類が火星の夜空に月が二つ浮かんでいる場面を見る時が来るかもしれませんね。
と、ここまではかわいいほう。火星の更に外側を回る木星の場合は、突然増えて約100個もあります。
やっぱり木星、太陽系の惑星の中でも一番でっかいだけあって、部下もたくさんいるんですね。
でもこれで驚くなかれ… 土星にいたっては、なんと300個近くの衛星が!!
しかも、つい先日の2025年3月に新たに128個の衛星が見つかったばかり!
実は、木星と土星は1600年代からずっと部下(衛星)の数で僅差の出世争いを続けていました。
それが、つい3ヶ月前に土星の衛星が倍増して圧勝!という結果に。。
まだまだこれからも「大逆転」があるかもしれないです。
🛰️ 人工衛星は人工の月
と、すこし話題が逸れてしまいましたが、ここまできてようやく「人工衛星」の出番。
そうです、人工衛星とはその名の通り、人間が作った衛星のこと。
ロケットで宇宙まで運んで、月と同じように地球のまわりをぐるぐる回るようにしたものです。
もちろん、月とは似ても似つかぬ姿。

金属製で、いろんなセンサーやアンテナを積んでますよね。
羽根みたいに見えるのは、太陽電池パドルと呼ばれるものでソーラーパネルで人工衛星に電力を供給する装置です。
こんなゴツゴツとした外観ですが、地球の周りを回る原理は月とまったく一緒なんです。
🌕 衛星が落ちてこない理由
「人工衛星ってなんで落ちてこないの?」
よく聞く疑問ですが、ちゃんと説明できますか?
宇宙空間だからって、地球の重力がゼロになるわけではありません。人工衛星は常に地球の重力に引っ張られているので、放っておいたら地球に落ちてきてしまいます。
「落ちないようにロケットエンジンを噴射してるんじゃない?」
と思った人~?
そんなわけないです!
だって同じ原理の月に、ロケットエンジンあります??
⭐むちゃくちゃ速く進めば落ちない?
答えは、地球の重力に引っ張られながらも、横方向にめちゃくちゃ速く進んでるからです。
なんで?って思うかもしれませんが、実はとってもシンプル。
たとえば、公園でボールを思いきり前に投げたとします。
小学生が投げたら、20メートルくらい先の地面に落ちますよね。
でも大谷選手が投げたら、球が速いので100メートル以上先で落ちるでしょう。
じゃあもっともっと、むちゃくちゃ速い球を投げたら??
地球は丸いわけですから、ボールは地平線のかなたまで飛んで行って、最後は宇宙空間に飛んで行ってしまいます。

これだと速すぎますね… ちょっと手加減。
地球の丸みに沿ってずーっと落ち続けるくらいの速さで投げたら…?
なんと、ボールは地球に落ちることなく、ぐるっと一周して戻ってくるんです。
これが、人工衛星が落ちずに地球の周りを回り続ける「軌道運動」。つまり、「ずっと地平線の向こうにずっと落ち続けているけど、落ちないくらいのちょうどいい速さ」で進んでいればいいってことです。

⭐宇宙空間では減速しない
もうひとつ、忘れていけないのは宇宙空間で移動しているものは基本的に減速しないってこと。
なぜかっていうと、宇宙空間は真空で空気抵抗がないからです。
地上では、速く走ろうとすると向かい風を感じるし、逆らって進むのは大変ですよね?
これって空気抵抗があるから。
一方宇宙空間では、大谷選手が投げた160キロの速球は、ず~~っと160キロのまま飛び続けます。
なので、人工衛星も一度「軌道運動」が出来る速度まで加速したら、あとは燃料を使わなくても、ずっと一定の速度で地球の周りを回り続けてくれるってわけです。
📝あとがき
というわけで、今回は人工衛星って何かって話をしました。
さすがにちょっと当たり前すぎたかな? いかがでしたか?
実は、「人工衛星」とひとことで言っても、通る軌道によって全然できることが違ったりします。
みなさんがよく聞く衛星といえば、例えば天気予報でおなじみの「ひまわり」とか「衛星放送」とかでしょうか。
次回はそのあたりの違いについて、解説したいと思います。
お楽しみに~!
