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GPSが弱すぎる?簡単に妨害できちゃって何とかしないとヤバい!?|5分で読める最新テクノロジーあれこれ|GPS最新動向

今回は、しばらくお休みしていたGPSについてのお話です。
これまでの記事は、どちらかというとGPSが誕生してから現在に至るまでの、業界全体がとっても盛り上がっていた頃の話が中心でした。
今現在のGPSはどうかというと、各国のGNSS(衛星測位システム)も出揃って成熟期を迎え、当たり前の技術となっています。

実際、最近は宇宙開発がこれだけ注目されているにも関わらず、GPSの話題ってあまり聞かないんじゃないでしょうか?

そんな、GPS・GNSS業界ですが、最近はちょっとザワザワと騒がしくなってきました。いったい何があったんでしょうか?


🔍 GPS界隈の最近の話題

最近のGPSをはじめとしたGNSS業界では、どんなことが話し合われているんでしょうか?

「ちょっと、GPSってこんなに”よわよわ”だったの?聞いてないよ~」
「そうだよ、言ってなかった?なのにむちゃくちゃ大事は基幹システムとかに使われちゃったりして、どうしよう。。。なんかあったら大変だよ~」
「え~そうなの??じゃあ、なんか方法考えないとマズイじゃん」

たぶんこんな感じです。。

何言ってんの??
と思うかもしれませんが、だいたい意味は合ってます(笑)

過去の記事でも、事あるごとに触れてはいたんですが。。。

実はこのGPSが”よわよわ”だって話(GPSの脆弱性)は今に始まったことではなく、ずっと前から議論されていたことではあります。
それが最近になって、あることが起きてからその弱さが実害として表面化。いよいよなんとかしないとヤバい!ってことがハッキリしてきました。

🤕 弱い弱いって、いったいどこが弱いの?

じゃあ、いったいGPSの何がそんなに弱いっていうんでしょう?
いろいろあるんですが、特に問題となっている弱さっていうのは主に二つです。

まずは、単純に電波がとっても小さいことです。
そして二つめは、誰でも自由に使えちゃうことです。

一つ目はとっても分かりやすいですが、二つ目は。。。どっちかと言うと良い意味のように聞こえますよね。
順を追って説明していきましょう。

🎧 GPSの信号はとにかく小さい

GPS衛星が周回するのは地上から約2万kmも離れた中軌道。そこからGPS信号を送ってくるわけです。
2万kmっていうと地球半周分なので、東京からブラジルくらいの距離。
そんな遠くの衛星から発信された電波は、地上に届くころには1京分の1ワットくらいの電力になってしまいます。(ちなみに”京”は”兆”の1000倍)

と言ってもピンと来ないですよね。
どれくらい弱い電波かっていうと、スマホの電波がアンテナ一本で弱いなぁ~っていうことありますよね?
その状態の10億分の一くらいです。
本当は単純には比較できないんですが、むちゃくちゃ小さいんだなぁってことはわかるでしょうか。

イメージ的には遠くのほうで話してるコソコソ話を必死で聞き取るくらいの感じでしょうか。

😫 GPSに迫る脅威①:ジャミング

GPS信号は、そんなコソコソ話くらいの声。
近くで大声で話せば簡単にかき消されてしまいます。

そして、その大声にあたるのがジャミングです。
GPS信号が埋もれてしまうような妨害電波を放射することで、受信機が信号を検出できなくしてしまうというものです。

やっかいなのは、ジャミングでGPSを妨害するのはとても簡単ということ。
専門的な知識が無くても、ネットで数千円で買えるような手の平サイズの装置で簡単に妨害できてしまうんです。

もちろん、GPSで利用する電波の周波数は各国の法律(日本の場合は「電波法」)で保護されているので、そんな大声を上げることは法律違反ということになります。

とは言え、違法電波は目で見て確認できるわけじゃないので、取り締まるのも簡単じゃない。。
しかもGPSの場合は、ちょっとした妨害波でも広範囲で影響を与えることができちゃうので、その発信源を特定するのも簡単じゃないんです。

🕵️ GPSに迫る脅威②:なりすまし

もう一つの脅威がスプーフィング(なりすまし)です。

先に書いたように、GPSは誰でも自由に使えるようになっています。
実は暗号化とか、信号を認証する仕組みなどが一切無いんです。そのため、受信機側では受信した電波の送信元を確認する手段がありません。

もっと簡単に言うと、受信機は受け取った電波が間違いなく上空のGPS衛星から送られてきたものだよ~ってことが分からないということ。
なので、妨害する人が実際は宇宙空間じゃなく、地上のそこらへんに居たとしてもGPS衛星になりすますようなことができてしまいます。

つまり、地上で偽物のGPS信号を発信すれば、いとも簡単に受信機を騙せるということ。
実際には東京にいるのに、
「あなた、今ブラジルに居ますよ」
なんて嘘を教えることだって出来ちゃう、ということなんです。

🚢 こんなことが実際に起きてる

GPS信号が弱いのは今に始まったことではありません。
今までにも、ジャミングやスプーフィングによる被害はたびたび小さなニュースになったりしていました。

例えばジャミングについては、故意によるものではないケースも多く、一般家庭に設置されたBSアンテナの増幅器が故障したことで、広範囲でカーナビが使えなくなった、なんてことも報告されています。

ところが、最近になって主にヨーロッパ近辺で大規模なGNSS異常の報告が相次いでいます。

  • 2025年1月~4月の4か月で、バルト三国の上空を通過する航空機がGPS異常により12万3,000便も欠航

  • 2025年4月以降、バルト海・フィンランド湾付近では、海上でジャミング・スプーフィングを常に観測していると報告

  • 2025年3月には英国国防長官を乗せた航空機が、9月には欧州委員会の委員長を乗せた航空機が、それぞれGPSの妨害を受けたと報告

他にもちょっと面白いところでは、ポーランドやバルト三国付近で
「スマホのナビが、なぜかロシアの都市を示している!」
というSNS投稿が相次ぐようなこともあったとかなかったとか。

😨 国家レベルで妨害されるとどうにもならない

これらの理由は、はっきりしています。
ウクライナ・ロシア戦争で、ウクライナ側からのドローンやミサイル攻撃をロシアが妨害しているためです。
国境も関係なく世界中で利用できるGPSなので、国家レベルで妨害するような事態になると、関係ない国だってお構いなしに影響をうけてしまうんですね。
しかも、相手は国家なので、違法だからって逮捕するわけにもいかない。せいぜい抗議するくらいしかできないという状況で、なすすべがないんです。

本題からは少し逸れますが、実はGPSには欠かせない地図情報も、国によってはなかなかデリケートな問題。
お隣の韓国ではグーグルマップが使えなかったり、中国でもグーグルマップの座標が正しくなかったりと、妨害以前に国家レベルでいろいろ制限されてたりするケースもあるんです。

日本は島国で他国の影響を受けることは無いし、そういった制限もまったく無いので想像がつきにくいですよね。

 👿 GPSの弱さを克服するため…

さて、こうした問題を受けて、世界中の国々で
「わかってたけど、やっぱりGPSに頼りすぎるのはヤバいじゃん!」
っていう危機感が高まってきています。

ところで、以前の記事でも解説しているように、米国が運用するGPSだけに頼るのはマズイ、ってことで欧州(Galileo)や中国(Beidou)、そして日本(みちびき)など、各国独自のGNSSの整備が進んでいたはず。

それじゃダメなの??
って思いますよね。
実は、これらのGNSSって基本的にGPSと同時に利用できるような互換性を重視してるので、ジャミングなどで妨害されると全部ダメになってしまうんですねぇ~。

そんなアホな。。。
って感じですが、そういうわけなので現状のGNSSに何かあっても大丈夫なように、代替手段となる技術の開発が多方面で進められています。

📝 まとめ

ということで、今回はGPSの最新の話題として、その弱さが問題になってるよ~っていう話でした。

じゃあどんな代替手段が開発されてるの?
ってのが気になりますが、今回の記事はその解説をするための前置きってことで、今後の記事で徐々にその全貌を明らかにしていきたいと思います。

お楽しみに!

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