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スマホにはセンサーフュージョンとかいうすごい必殺技が存在する!?|宇宙一わかりやすく解説|GPSの基礎の基礎#18

さて、ここしばらくはスマホで位置がわかる仕組みについて、いろいろ語ってきました。しかも、前々回からはインドアナビでGPSとは関係ない話が中心。
それもやっと今回で終わりです。(その予定…)

今回は、スマホの中に入ってる「センサーたち」がめちゃくちゃがんばってくれてますよ~という話。


スマホはいろんなセンサーがてんこ盛り!

もはや説明の必要はないと思いますが、スマホには快適に利用できるためにいろんなセンサーが使われています。

「スマホを横向きにしたら画面も自動的に回転してくれた!」
「暗い部屋の中から明るい庭に移動したら、画面が勝手に明るくなって見やすかった!」
「指紋認証で画面ロックが解除できるから、いちいちパスワード入力する必要がなくて便利!」
まだまだありますが、これ全部センサーのおかげ。

様々なセンサーが“人間の五感”みたいに、あらゆる動きとか変化を検出することで、いろんな機能を実現しています。
どんなセンサーがあるのかというと…

  • 加速度センサー:いま動いた!とか、こっちが下、がわかる

  • ジャイロセンサー:左向いた、右向いた、がわかる

  • 地磁気センサー:北はこっち、がわかる

  • 気圧センサー:上に登ってる?下に降りて行ってる?がわかる

これらのセンサーを駆使して「持ち主がどう動いたか?」の一挙手一投足を密かに観察してるってわけ。
ストーカー??(怖っ!)

そして、こういったセンサーを利用すればGPSが使えなくてもナビができちゃうんじゃない?
ってのが今回のテーマです。

センサーフュージョンって?

ところでこれらのセンサーたち、どれか一つを使って正確な位置を割り出すのは無理があります。例えば、加速度センサーは「あ、動いた!」というのはわかっても、どっち向いて動いた?まではわからない。

そこで出てくるのが
「センサーフュージョン!」
え?何?どっかのスーパーヒーローの必殺技!?
そう、まさにスーパーヒーローみたいな感じ!
複数のセンサーを組み合わせて、一つのめっちゃすごいセンサーのように使う技術のことです。

加速度センサー「今動きだしたよ~、たぶん歩いてるっぽい」
地磁気センサー「スマホは東を向いてるから、東に向かってるっぽいよ~」
ジャイロセンサー「あ、今右に曲がったよ~、45度くらいかなぁ」

と、まあこんな感じ。
1人1人の力は弱くても、みんなで力を合わせればここまで出来る!!
っていうところは、戦隊ヒーローと言っていいかな(笑)

でも弱点が…

と、ここまで「スマホの中のセンサーで自分の動きがわかる!」って話をしてきましたが、実はこの方法には弱点が…

それは、だんだんズレてくること。

なんで? と思うかもしれないので、ここは例え話をひとつ。

スイカ割りで目隠しして回転すると…

夏の定番、「スイカ割り」を思い出してください。
え?スイカ割りなんて、今時誰もやってないって??
まあ、そこは大目に。。。


スイカ割り

棒を持って目隠しして、3回まわってからスタートするっていうアレです。
スイカ割りって、最初の回転が終わった時にスイカの正面でキッチリ止まれるかどうか?でほぼ勝負が決まってしまったりしませんか?

1回転だったら、たぶん正面で止まれそう。
それが2回転、3回転としていくとだんだんわけがわかんなくなってきて、止まった時には正反対の方向ってことも…
その状態から、いくら真っ直ぐ歩けたところで、スイカなんてまったくないところに一直線!

この「ズレ」が、スマホのセンサーでも起きてしまうんです。

移動した距離を測るのはめっちゃ難しい

しかも、ズレるのは方向だけじゃありません。
実は、移動した“量”=どれくらいの距離を進んだかを正確に測るのが、めちゃくちゃ難しい!

スマホの加速度センサーで「動いた!」というのはわかるんですが、
移動した距離を測るには「どのくらいの速さで」「どれくらいの時間動いたか」がわからないといけません。

ここでもひとつ例え話。

電車に立って乗っている時をイメージしてください。
電車が発車する時って進行方向とは逆方向にGがかかりますよね?
油断してて隣の人にぶつかっちゃって「あ、すみません。。。」なんて、みなさんも経験あるんじゃないでしょうか?
ところが、電車が走っている最中って、急ブレーキでもかからない限りそんなことにはなりませんよね?

実は、こういう時のGを測るのが加速度センサー。
もうちょっと正確に言うと、速度が変化する時の変化の大きさを検出するセンサーです。

なので、電車の例で言うと、発車する時のGの大きさで、どれくらいのスピードで電車が走ってるのかを計測しないといけないんです。
(難しくいうと”積分”するわけですが、頭が痛くなると思うので割愛)
どうです?なんかわからないけど、難しそうだと思いませんか?

センサーだけで位置を知るのはなかなか難しい

そんなわけで、屋内でGPSが使えないからってセンサーだけに頼ってナビをするのはけっこう難しい…
短い時間ならなんとか使えるけど、ずーっと使い続けるととんでもない方向に案内されちゃうかも。

前回紹介した「WiFiの電波を利用した方法」なんかと組み合わせて利用するというのが、現実的なところです。

他にもあるスマホのセンサー候補たち

インドアナビで使うセンサーについては、他にもいろいろなセンサーが研究されて、消えてしまったものもあれば、これから実用化が期待されるものなんかもあります。
ここでは、その一部を少しだけ紹介しますね。

屋内にGPS信号の送信機を設置する「IMES」

JAXAが15年くらい前に考案した、スマホのGPSがそのまま利用できるっていう日本独自の技術。
インフラ整備の課題もあるけど、ほとんど実用化されていないのは、大人の事情もあったとかなかったとか…

地磁気のパターンを使った「地磁気フィンガープリント」

地磁気のパターンは場所によって微妙に違うので、磁気マップを作成。
スマホの地磁気センサーで磁気を検出して
「この磁気パターンなら、あのスタバの横!」みたいに判断。

超音波で距離を測る「音響測位」

人間には聞こえない特殊な超音波を発するスピーカーをあちこちに設置。
スマホのマイクが、その超音波から信号を拾って位置を計測。

LEDの光を使って位置がわかる「Li-Fi」

パッと見は普通のLED照明だけど、人間がわからないくらいの速度でチカチカ。
スマホのカメラでそのチカチカから信号を読み取って位置を計測。

どうですか?
なんかピンと来ないなぁ~って感じ??
でも、数年後には当たり前になってるかもしれませんよ!?


というわけで5回にわたって解説してきた、スマホの位置情報編。今回でやっと終了になります。なんか長かった…

実はスマホには、今回紹介しきれなかった最新の機能(UWBとかBluetoothの新機能とか…)なんかもまだまだあったりします。それは、またの機会のお楽しみ。

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