【第5回】GPSで位置を知るために衛星はいくつ必要?|5分で読めるGPSのしくみ|宇宙一わかりやすく解説
「GPSのしくみ編」と言いながら、なかなかGPSが登場しなかったこのシリーズですが、いよいよGPSについての話です。
「GPSでどうして位置がわかるの?」っていう疑問。
実際、ググってみれば解説しているサイトはたくさん出てきます。
なので、ありふれた内容になってしまいそうなので、興味ある人は調べてみてね!
・・・と、言いたいところですが、さすがに「GPSのしくみ」を語る上でここの内容は避けては通れないところ。
ちょっと退屈な内容になるかもしれませんが、修行だと思ってください(笑)
🛰️ GPS衛星が最低4つ必要
さっそくですがGPSで位置を知るために、いくつの衛星が必要でしょうか?
って見出しに書いてますね。
そうです。GPSで位置を知るには、4つのGPS衛星からの電波を受信する必要があります。
さて、4つと聞いてどう思います?
A:なんだぁ~、4つなら簡単だね!
B:え~!4つも??、無理じゃない??
C:え??全然ピンと来ないんですけどぉ~
たぶん、今の段階では”C”ですよね?
実際に空にどれくらいの衛星が見えるのか、イメージできないと判断できないと思います。
(ここでちょっと予備知識)
GPSの世界では衛星が”見える”、”可視衛星”などの表現することがよくあります。これは、GPS衛星との間を遮るような障害物がなく、電波を直接受信できる状態のこと。
実際には衛星は2万キロの彼方にあるので、肉眼で”見る”のはまず不可能なんですが、便宜上”見える”と表現するのが簡単で分かりやすいんですね。
GPS衛星は、常に30~32基くらいが軌道上で運用されています。
日本国内にいて周囲に遮る建物などが無ければ、その中で8~12基くらいのGPS衛星が見える状態です。
と文字だけで伝えてもなかなかイメージできないと思います。
ここで、実際に空に見える衛星の配置がわかる便利なツールが無償公開されているので、それを使って見てみましょう。

円の真ん中が「天頂」、つまり真上です。
真ん中から離れていくほど衛星の位置は低くなって、円の淵が地平線(または水平線)だと考えてください。
円の淵に近い衛星は、建物などがあると遮られて”見えなく”なってしまいます。
当然、高いビルが多い都会だと、衛星が”見える”範囲は狭くなっていきます。
この図の例だと、全部で12基の衛星が地平線より上にある状態ですね。
30°の円の内側でも6基の衛星があります。
周囲に建物がある環境でも6つくらいの衛星は”見えそう”です。
どうでしょう?
ここまでの解説を読んで、A,B,Cのどれになりました?
4つくらいなら余裕じゃん!って感じじゃないでしょうか?
🏢 環境や時間帯によっては4つは難しい場合も…
でも、GPS衛星は常に地球の周りを回っているので、衛星の配置は刻一刻と変わっていきます。
違う時間帯ではこんな配置になることも。

地平線の上にある衛星は9基なので、先ほどよりだいぶ少ないですね。
さらに、30°の円の中には3つしか衛星がありません。
この時間帯だと、周囲に高い建物がある環境だと4つの衛星で測位するのは難しそうです。
どうです?
やっぱりBかなぁ~って感じ??
😥 GPSだけだとちょっと厳しいかも…
ここまでの解説で、GPSで何時でも何処でも位置を知るって、なかなか難しそうだなぁ~ってイメージを持たれたでしょうか?
実際のところ、GPSのみで位置を計測していた2010年代中盤くらいまでは、建物が多い都会の真ん中では、時間帯によってうまく測位できないってことが良くありました。
ところが2012年あたりから、ロシア版GPSである「GLONASS(グロナス)」が利用可能となったのを皮切りに、以前の記事でも解説したように欧州の「Galileo(ガリレオ)」、中国の「BeiDou(ベイドゥ)」、日本の「みちびき」と各国の衛星測位システム(GNSS)が次々と運用開始されます。
それに伴って、GPS受信機の心臓部であるGPSチップも、GPS以外の衛星も同時に利用可能なGNSSチップに生まれ変わり、新たにリリースされていきました。
🔮 GPSからGNSSへ・・・そして現在では?
その結果、どうなったでしょう?
というとこんな感じです。
ババーン!!

どうです?
衛星がうじゃうじゃいて気持ち悪うっっ…って感じじゃないですか?(汗)
もはや、衛星が4つ見えるかどうか?なんて心配は無用な感じですね。
ただ実際には、GPS+GLONASSとか、GPS+Galileoとか、製品によって利用できるGNSSが決まっている場合が多いです。
使える衛星、全部使っちゃえばいいじゃん!!
って思うかもしれませんが、たくさんのGNSSを同時に扱えるようにするとコストも上がってしまうし、電池の減りが早くなったりする弊害もあるので、なんでも適度が良いってことですね。
❔ それで?なんで衛星が4つ必要なの?
ところで、ここまで解説を読んでみてこんな疑問を感じた人は、なかなか鋭いです。
「衛星って4つ見えればなんでもいいの??」
そうです、衛星って4つ見えれば何でもオッケー!!
・・・ではないんです。
でも、その理由を解説するには、そもそも何で必要な衛星は4つなの??っていうもっと根本的な疑問を解説しないといけません。
では、早速解説を。
と思いましたが、ここから更に解説すると長くなってしまうので、今回はここまで!
📝 まとめ
ということで、いよいよ本格的なGPSのしくみについての解説が始まった今回。
GPSで位置を計測するには、衛星が4つ必要なんだよ~
各国の衛星測位システム(GNSS)を合わせればすごい数の衛星が見えるから、4つなんて余裕だよ~
ってことを解説しました。
だいぶ、退屈な内容だったかもしれませんが大丈夫でしたか??
次回は、そもそも何で衛星が4つ必要なの?
について解説予定です。更に退屈度合いが増すかもしれませんが、避けては通れない内容ということでご勘弁を。。。
では、次回もお楽しみに!!
