罪を犯したら本当にGPSで監視されることに なるかも~GPS追跡装置④~|宇宙一わかりやすく解説|GPSの基礎の基礎#11
GPS追跡装置の用途についての続き。
今回は一生のうちで、一度だってお目にかかりたくないですし大半の人は見ることもない装置だと思います。私も現物を見たことは一度もないので、もし間違ってたらごめんなさい。
電子足輪という聞きなれないもの
この装置は、性犯罪の再犯率の高さが問題となっていたアメリカで、性犯罪者の監視のための導入されたのがはじまりのようです。
最初に導入されたのは1980年代ですが、GPSは使用しない方式でした。
GPSを利用した装置は、1997年にアメリカフロリダ州で導入されたのが最初とされているようです。
何をするかというと、対象者にGPSの着用を強制して、当局が行動を監視するというもの。
その人が特定の範囲から外に出たり、逆に特定の人や地域に近づいたりしないようにすることが目的です。
こうやって監視することを「電子監視」というようです。
そして装着するGPS監視装置のことを、足首に取り付けるので「電子足輪」と呼ぶようです。ちょっと聞きなれないですよね。
アメリカで始まってから、イギリス、フランスなどでも実用化。韓国でも2008年から制度が導入されて劇的な効果を上げているということです。
GPSで監視する目的は?
目的はざっくり言うと罪を犯した人や、罪を犯す恐れがある人を監視することなんですが、もう少し詳しく説明すると、以下の3通りがあるようです。
これから罪を犯す可能性がある人を監視する
前述のとおり、これが元々の発端ですね。加害者となる可能性がある人が、特定に人や地域に近づかないようにするのが目的です。
具体的には性犯罪者、ストーカー、DVの加害者などが当てはまります。
海外に逃亡するかもしれない人を監視する
逮捕されて留置場にいる被告人を弁護士が保釈させるシーンは、ドラマでも良く見ると思います。
ただ保釈すると、海外に逃亡されるリスクがあります。ということで、逃亡の恐れのある被告人に対して、逃亡されないように裁判所の指示で保釈中にGPSで監視するというものです。
日本では、カルロス・ゴーン氏が保釈中に逃亡したのが超有名ですね。
実は、これがきっかけで日本でも仮釈放中のGPS装着が試験的に導入されています。
刑務所がいっぱいだから社会で監視する
犯罪者の増加で刑務所のいっぱい。という話もよく耳にするのではないでしょうか。
過剰収容の緩和のために、比較的軽い罪の人とか、仮釈放中の受刑者を社会復帰させながらGPSで監視する、というものです。
そうすることによって再犯率が劇減した、というような話もあるとか。まさに一石二鳥ですね。
電子足輪ってどんなもの?
基本的に市販はされていないものなので詳細は仕様はわからないのですが、だいたいこんな感じかと思われます。

見た目はでっかい腕時計みたいな形状(もちろん文字盤はない)
GPSと携帯電話回線による通信機能を搭載している。
一度足首に装着したら、簡単には取り外せないようになっている。
無理やり取り外そうとしようものなら、即座に当局に通報される
特定の範囲から外に行ったり、特定の人や地域に近づくと即座に当局に通報される
GPS電子監視についての疑問
電子足輪の着用は、保釈中の監視などで一時的な場合もありますが、基本的には長期間であることが前提となります。
実際、性犯罪者の監視などでは生涯のGPS装着が義務付けられるケースもあるとか。。
そういった場合は、一つ疑問が持ち上がりますよね?
そうです、電池はどうするのか?という問題
さすがに充電せずにずっと監視を継続するのは不可能です。一体、どうするんでしょうか?
ここについては、どうやら装着している人が自分で充電しなければならないようです。
充電残量が少なくなると当局に通報されて、充電するように指示されるんだとか。。
実は希望を与える装置だった?
ここまで読んで、電子足輪についてどう思ったでしょうか?
実際、かなり大きいものだし、そんなものをずっと足首に付けてないといけないなんてかなりのストレスでしょう。
目立つので、人前に出る時は足首が露出するようなショートパンツは履けないかもしれません。
ずっと付けっぱなしなので蒸れるでしょうし、夏場はなかなか辛いかもしれませんね。
でも、そんなことよりやはり常に誰かに監視されている状態、というところが一番のマイナスなところでしょうか。
実際、制度の導入にあたってはプライバシーの侵害なんじゃないか、というところが一番問題になっているようです。
もちろん、こんな装置を装着しないといけないような状況にならなければいい、という話です。
でも、実際に罪を犯してしまった人にとってはGPS電子監視があるおかげで、社会復帰できるという一面もあるわけですから、こんなにありがたい装置はない、という考え方もあるかもしれません。
実際に他国ではありますが、GPS電子監視の制度導入で再犯率が劇的に下がった、という結果にも表れているとおり、「希望を与える装置」という一面もあるのです。
今回は、ネガティブな用途になるので載せること自体も少し迷いました。みなさんはどう思ったでしょうか。
次回も引き続き、GPS追跡装置。あまり馴染みがないかもしれませんが、少し流行りの用途になります。
