宇宙旅行に行ってみたい!いったいいくらで行けるの?|5分で読める最新テクノロジーあれこれ
最新のテクノロジーに関することを中心にお送りする本シリーズ。
宇宙開発、AI、量子技術から科学全般の話題まで、エンジニア視点で解説。
「理系の難しいことは苦手でちょっと。。。という人でも5分でスッと理解できるように」というコンセプトでお届けしています。
「宇宙旅行」って聞くとどうでしょう?
10年前はまだまだ映画の中の話でしたが、最近では一般人でも宇宙に行った、とか予約した、なんて話がちらほら聞こえてきますよね?
実際、民間企業がどんどん宇宙旅行ビジネスを始めています。
そこで気になるのはやっぱり「お金の話」。
実際、いくら払えば宇宙に行けるんでしょうか?
🪐 「宇宙旅行」と言っても、いろいろある
一言で「宇宙旅行」と言っても、その体験によって種類は様々です。
今回は、松、竹、梅の3つのタイプについて紹介しますね。
え?松竹梅なんて古いですか??
梅(気球型):高高度気球から地球を見下ろす
竹(弾道飛行型):大気圏外まで飛んで行って、数分間の無重力体験
松(滞在型):宇宙に滞在して、本格的な宇宙生活
それぞれ体験できる宇宙も、期間も、そして金額もまったく違います。
というわけで、さっそくひとつずつ見ていきましょう。
🪂 梅(気球型):ゆったり優雅に“宇宙気分”を味わう旅
アメリカのSpace Perspective社が計画している「Spaceship Neptune(スペースシップ・ネプチューン)」のがこのタイプ。
宇宙仕様の気球に乗って、高度約30kmの成層圏まで2時間かけてゆっくり上昇。無重力体験はなく、成層圏なので厳密には宇宙ではありません。
でも、クルーが乗り込む密閉されたカプセルは、快適なラウンジ仕様。
宇宙を実感しながら、コーヒー片手に(?)丸い地球の絶景をじっくりと堪能できます。

2023年には日本でも旅行会社のHISが予約の受付を開始。
2024年9月には無人飛行試験に成功したニュースが話題になっていましたが、残念ながら資金難により未だ実現には至らず。
最近、スペインの競合であるEos X Space社に買収されたようです。
会社/機体:Space Perspective/スペースシップ・ネプチューン
所要時間:6時間(上昇2時間・滞在2時間・降下2時間)
高度:約30km(成層圏)
無重力体験:なし
料金:$125,000(約1800万円)
🚀 竹(弾道飛行型):一瞬でも本物の宇宙に行ける
次は、正真正銘の宇宙空間に足を踏み入れるタイプ。
このタイプで代表的なのは、Blue Origin社や、Virgin Galactic社が提供している宇宙ツアーです。
Blue Originは、Amazon創業者のジェフ・ベゾスが立ち上げた会社。独自開発した再利用可能なロケット「ニューシェパード」に乗って約100kmの高度まで一気に上昇し、数分間の無重力を体験します。

その後、ロケット本体は自動制御で着陸し、搭乗員が乗ったクルーカプセルもパラシュートで地上に帰還。
打ち上げから帰還までわずか10分弱と、あっという間の短い旅です。
費用は非公開となっていますが、一度オークションにかけられた時は2800万ドル(当時のレートで30億円)で落札されたことがあります。
ジェフ・ベゾス本人の他、ケイティ―・ペリー、ゲイル・キングといった著名人も実際に搭乗していますね。
会社/機体:Blue Origin/ニューシェパード
所要時間:約10分
高度:約100km(宇宙空間)
無重力体験:あり(3〜5分)
料金目安:$200,000~300,000(約3000万~4500万円)※推定
👩🚀 松(滞在型)本気で“宇宙に住んでみたい”あなたへ
最後は、宇宙ステーションに「泊まる」本格派。
アメリカのAxiom Space社はSpaceX社の宇宙船「クルードラゴン」による、民間人の宇宙滞在ミッションを既に4回実現させています。
通常のNASAのミッションと同じく、ファルコン9ロケットで打ち上げられたクルードラゴンは国際宇宙ステーション(ISS)にドッキング。
ISSで2週間程度の生活を送って帰ってくる、という壮大な体験です。

ただ、出発前には数か月にわたって本格的な訓練が必要で、“宇宙飛行士予備軍”レベルの体力・知力の習得が求められるとか。。
費用についても桁違い。
もはや「旅行」という範疇ではないかもしれないですが、間違いなくそれだけの価値がある体験、と言えると思います。
会社/機体:Axiom Space/クルードラゴン(スペースX)
所要時間:10〜18日程度
滞在先:ISS(高度約400km)
無重力体験:フル体験
料金:$55,000,000(約80億円)※推定
🛸 Axiom Space社は宇宙ステーション建設も計画
実は、国際宇宙ステーション(ISS)は2030年で運用終了が計画されているんです。
そして、Axiom Space社は2028年にISSの後継となる商用宇宙ステーション「Axiom Station(アクシオム・ステーション)」の建設を計画中。

3年後には、滞在先も含めて民間で運用される宇宙旅行が実現されるかもしれません。
🌕 そしてその先へ・・・
もちろん、宇宙旅行の計画は宇宙ステーションまでで終わりではありません。
さらに“その先”を目指しています。
そう、月、火星への旅です。
現時点での月旅行の費用は1人あたり150億円以上、とか言われているようですが定かではありません。
ちなみに、中止となってしまいましたが、2018年に前澤友作さんが計画した月周回プロジェクトは最大9名の参加で1000億円くらいだったとされています。
📝 まとめ
さて、今回紹介した宇宙旅行の、松、竹、梅。あなただったら、どれがいいですか?
「宇宙に行くなんて、映画の中の話」と思ってた人にも、意外に届く範囲にあるかも、、、と現実味が湧いてきたんではないでしょうか?
数年前までは、選ばれし者のものの世界だった宇宙も、好奇心とちょっとの財力がある人には手が届く世界、にまで近づいてきているようです。
