『ベル』といったら『ラ・カンパネラ』
『ラ・カンパネラ』といったら
フジコ・ヘミング。
マジカルバナナ的に話は進んでいく。

昨年、92歳で亡くなられた
フジコ・ヘミングさん。
その音色には
哀しみと温かさを合わせ持つ
深い癒しがあって
私の澱んだ内面を
優しく洗い流してくれる。
中でも『ラ・カンパネラ』は圧巻で
大きな祈りがある。
魂そのものが響いているような深い音。
キラキラした音符1つ1つに愛しさを込めて
孤独を包み込むハーモニーを生む。
速弾きの超絶技巧とは対極の人間味。
祈らずにはいられない思いを抱え
エゴを捨て去った先にある安らぎすら
感じさせてくれる。
「鎮魂」という言葉が脳裏に浮かぶ。
クリスマスの話になっていないことに気づいたけれど、後の祭り。。。
このまま行きますか。
ドキュメンタリー映画が最初に公開されたのは、フジコさんが順調に演奏活動を続けている2018年だった。波瀾万丈の人生の後半になって光が当たるようになったことも、人気の一因かもしれない。
映画に疎い私がシアターに足を運ぶなんて珍しいから、とてもよく覚えている。
孤独と猫を友に、ピアノから離れることのなかった、ゆえに苦悩に満ちた生涯。
勝手な解釈をして思い入れ、そんな彼女の生き方に感銘を受けた。
YouTubeで彼女の演奏を聴いた。なかでも『ラ・カンパネラ』は特別な熱量を感じた。いつか生で演奏を聴きたいと思っていたのに‥
2023年に予定されていた演奏会を、骨折によって断念することになったニュースも胸が痛かった。己とピアノとに向き合うことを最後まで諦めない人だった。
亡くなられた時、前に見たドキュメンタリー映画が追悼番組としてTV放映されたのを観ながら、とても淋しい気持ちになった。
今秋、フジコ・ヘミングの生涯が新たに映画になって公開されたことを今朝知った。まだ上映されている(あるいは今後上映予定の)映画館があるようだが。
人の作り出したものは、人の命より遥かに長い時を越えて伝えられる。
奇しくも同じ時代に存在したフジコさんだが、その演奏は今後も確かに残り、私を変わらず支えてくれるだろう。
音楽も小説も絵画も建築も工芸品も、時間軸に捉われずメッセージを届けてくれる存在。うれしくもあり不思議でもある。
何につけ解説はそこそこにして、じーっと感じるように鑑賞するのが私のスタイルなので、知識のほうは一向に定着しない。
それでいいと思ってるから始末が悪いのだが、年取ると頑固になるからね〜とさらに居直ってこのスタイルが定着していくだろう。


良い夢を
