神話考察 #嫦娥 #中国神話

神話概略

考察

「太陽」を射落とした英雄の妻だから、不老不死になって、「月」の女神なのだろう、とは思いつつも、英雄が嫦娥のために拒んだ不老不死を嫦娥が薬を飲んで夫婦関係を終わらせ、それを称える展開に違和感を覚えた。

英雄譚であるならば、不老不死薬を封印するなり、不老不死となった妻と共にいるための行動などが続きそうだが、それもない。
妻が神となって、英雄を超えて終わりだ。
しかも、英雄が業績で賜った薬を飲んだだけで。

そもそも、薬で不老不死になるのだから、元は英雄の妻なだけの人だったのだろうか?

調べると仙女やもともと月の女神(後述、姮娥)などのパターンも存在した。
西王母は仙界の最高位(不老不死)なので、仙女でも世界観はおかしくない。
しかし、仙女は薬を飲まなくても不老不死だ。
しかも、月宮・玉兎・桂樹は、別系統の天体神話。
そして、そこには、月の女神である「姮娥」がいる。

文化的に、華々しい英雄譚より、悲劇の女性を好む。
なので、こう考えた人がいたのだろう。
太陽を射落とした英雄の妻が、月の女神で悲劇だったら、良くない?

で、まったく別の2つの話が、合体。
しかし、太陽落としの英雄の妻は月の女神「姮娥」(合体の原型)でした、だけでは悲劇として弱い。
悲劇にするには、どうしたら良いか?
夫婦を離別させ、英雄を貶めれば良い。
まず別離の理由を月の女神に「なった」にし、そうするために不老不死の薬(英雄は死ぬことで貶められる)が登場。
不老不死といえば、仙界の西王母だよね?
最後は月の女神でも、英雄の妻なんだから、格合わせに仙女で良くない?(さらっと格下げの仙女バージョン)
が、問題発生、仙女はもともと不老不死で、薬は不要。
なので、人に格下げ。
更に問題発生、「姮娥」は最初から月の女神であり、(無理やり月宮は仙界にあるから)仙女でしたはまだしも元人でした設定は世間が納得しない。
なので、名前を嫦娥に改名して別物ですよ、「姮娥」?あちらは天体神話、こちらは中国神話ですってば。

そう考える、と嫦娥が象徴する「美」「純粋」「永遠」「孤独」が少々、滑稽に感じてしまう。
いや、設定がガチガチだった「姮娥」に比べ、適当な設定の嫦娥は、好きに解釈できて都合が良かったからこそ、メジャーになったと言うべきか。

その反面、悲劇にするために、天帝にも為せなかった太陽を9つも射落とす、つまり天を制する世界を救った超英雄だったのが、不老不死(仙人)になり損ねて死んだ英雄として、嫦娥の過去の夫扱いになったのが、残念だ。
いや、これこそが実は、神話改変の最大の悲劇なのかもしれない。
(AI調べ含む)


いいなと思ったら応援しよう!

まみ夜@放置少女 いただいたチップは、放置少forブラウザの課金へと使用いたします