見出し画像

めげない子は、ほめ言葉だけでは育たない

失敗しても立ち上がれる子の土台

子どもには、失敗してもまた立ち上がれる子になってほしい。
そう願う親は多いと思います。

うまくいかなかったときにすぐ折れず、
「もう一回やってみようかな」
そう思える子でいてほしい。
親なら、そんなふうに願いますよね。

けれど実際は、少しつまずいただけで
「もうやらない」
「どうせできない」
と止まってしまうことがあります。

そんな姿を見ると、
自信が足りないのかな。
もっとほめたほうがいいのかな。
そう思うこともあるかもしれません。

けれど、めげない力は、
ただたくさんほめれば育つものではありません。
もともとの性格だけで決まるものでもありません。

失敗したときに、自分を全部だめだと思わなくてすむこと。
うまくいかなくても、やり直していいと感じられること。
そして、できなかった自分でも、関係が切れないと分かっていること。

めげない子は、そんな土台の上で育っていきます。

子どもが失敗で止まるのはなぜか

子どもが失敗したときに苦しいのは、
結果そのものだけではありません。

負けた。
間違えた。
できなかった。

その出来事のあとに、

「ぼくはだめなんだ」
「もう無理なんだ」
「また怒られるかもしれない」

そんな気持ちが重なると、動けなくなることがあります。

大人でも同じですよね。
失敗そのものより、
失敗した自分をどう受け止めるかで、そのあとの動きやすさは変わります。

子どもも、励ましが足りないから止まるわけではありません。
失敗したあとに、自分を立て直す足場が、まだ育っている途中なだけのことがあります。

めげない子の中にあるのは何か

強気さより「安心」です

よく、「根拠のない自信が大事」と言われます。
たしかに、やったことがないことにも
「なんとかなるかも」
と思える感じは、挑戦の力になります。

ただ、家庭の中で本当に育てたいのは、空っぽの強気さではないと私は思います。

それより大事なのは、

うまくいかなくても、自分は終わりじゃない。
失敗しても、またやり直せる。
できなかった自分でも、見放されない。

そう感じられることです。

この感覚がある子は、最初から強いわけではなくても、
つまずいたあとに戻ってきやすくなります。

めげない子を支えているのは、
派手な自信というより、
失敗しても自分を全部否定しなくてすむ安心です。

親が見たいのは「結果」より、その子の戻り方

子どもが転んだあと、すぐ立ち上がるか。
負けたあと、泣かずにいられるか。
つい、そんな強さを見たくなることがあります。

けれど、めげない力を見るなら、
結果よりも「戻り方」を見るほうが分かりやすいです。

少し休んだら戻れる。
悔しがりながらも、もう一回やってみる。
「やだ」と言ったあとで、手伝いがあれば動ける。
昨日は無理だったのに、今日は少し近づける。

こうした姿は、全部「立ち直る力」の途中です。

すぐ切り替えられる子だけが強いわけではありません。
崩れても、時間をかけて戻ってこられること。
そこに、ちゃんと育っている力があります。

めげない子を育てるのは、評価ではない

評価より「見てもらえた感覚」です

子どもは、うまくできたときだけでなく、
うまくいかなかったときにどう見てもらえたかを、よく覚えています。

たとえば、

「負けても最後までやったね」
「悔しかったね」
「もう一回やるか、今日はここで終わるか、一緒に決めようか」
「うまくいかなかったけど、さっきよりここはできてたよ」

こんな言葉は、ただ持ち上げているのではありません。
結果だけでなく、気持ちや過程を見てもらえた感覚につながります。

反対に、

「気にしすぎ」
「それくらいで泣かない」
「次がんばればいいでしょ」

こうした言葉は悪気がなくても、
子どもには
「このつらさは受け取ってもらえなかった」
と残ることがあります。

めげない子は、最初から打たれ強い子ではありません。
つまずいた気持ちを受け止めてもらいながら、少しずつ戻る練習ができた子
なのだと思います。

声かけは、「強くする言葉」より「戻れる言葉」でいい

めげない子にしたいと思うと、
つい力のある言葉を探したくなります。

「あなたならできる」
「絶対大丈夫」
「自信を持って」

こうした言葉が合う場面もあります。
ただ、失敗した直後の子に必要なのは、
もっと小さな足場であることも多いです。

たとえば、

「悔しかったね」
「うまくいかなかったね」
「今日はここまででもいいよ」
「もう一回やるなら、どこからにする?」
「できなかったことがあっても、大丈夫だよ」

こういう言葉は派手ではありません。
けれど、子どもが自分を立て直すときには、
こうした静かな言葉のほうが役立つことがあります。

大事なのは、奮い立たせることより、
失敗したあとに戻れる場所をつくることです。

親の「まあ、いっか」は、

余白です。

子どもにめげない力を育てたいなら、
親自身が完璧でいる必要はありません。

むしろ、失敗したときに
「終わった」
「全部だめだ」
と家庭全体が重くなりすぎないことのほうが大切です。

今日はうまくいかなかった。
怒りすぎた。
思ったように支えられなかった。
そんな日もあります。

それでも、
「今日は崩れたな」
「また明日やり直そう」
と大人が少し余白を持てると、
子どもはそこから
失敗しても人生は続く
ことを学んでいきます。

親の「まあ、いっか」は、雑に流すことではありません。
失敗を必要以上に大事件にしない力です。

この空気が、子どもの立ち直る力を静かに支えます。

最後に

めげない子は、「失敗しても大丈夫」の中で育ちます

めげない子は、失敗しない子ではありません。

悔しい気持ちを持ちながら、
うまくいかない自分にがっかりしながら、
それでも少しずつ戻ってこられる子です。

その土台になるのは、
才能でも、強い性格でもなく、
失敗しても大丈夫だと思える関わりです。

だから、今日すぐにできることがあるとしたら、
大きな励ましを言うことより先に、
子どもがうまくいかなかった場面で、こう伝えてみてください。

「できなかったね。悔しかったね。
でも、それであなたがだめになるわけじゃないよ」

その一言は、子どもを一気に強くする魔法ではありません。
けれど、失敗しても戻ってこられる心の足場にはなります。

そして、その足場がある子は、
少しずつ、自分の力で立ち上がれるようになっていきます。

いいなと思ったら応援しよう!

るりさんご|子どもの気持ち通訳者 応援してもらえると、本当に嬉しくて泣きそうになります😭 これからも良い記事を届けられるよう頑張ります!