人生の点はどう繋がる? REBECCAの名曲から始まった「つながり」を巡る思索の旅
1. 懐かしいメロディーが呼び覚ます、あの頃の記憶
先日、妻が見ていたNHKの番組で、偶然REBECCA(レベッカ)の特集が組まれていました。世代の方なら「おっ」と思うのではないでしょうか。私もその一人です。パソコンに向かっていたはずが、NOKKOさんの変わらないパワフルな歌声と、土橋さんの奏でる懐かしいサウンドに、思わずテレビの前へ。
番組で披露された「RASPBERRY DREAM」や「フレンズ」は、私が10代後半に夢中で聴いていた曲たちです。驚いたのは、何十年も経っているのに、自然と歌詞が口をついて出てくること。音楽というものが、いかに強く記憶や感情と結びついているかを実感した瞬間でした。
音楽と記憶の関係は、「エピソード記憶」として脳科学の分野でも研究されているそうです。特定の楽曲が、聴いていた当時の風景や感情、匂いまでをも鮮明に呼び覚ますのです。私にとってREBECCAの曲は、まさに1980年代の自分の青春時代へといざなうタイムマシンのような存在。きっと、今の若い世代が聴いているAdoさんやYOASOBIさんの楽曲も、数十年後には彼らの青春を呼び覚ます、かけがえのない「懐メロ」になっているのでしょう。
私たちの親世代がカラオケで熱唱していた演歌や歌謡曲。その感覚が、私たちにとってはREBECCAであり、BOØWYであり、TM NETWORKなのです。音楽を通して、世代ごとのカルチャーとその変遷に思いを馳せました。
この記事について
僕のポッドキャスト番組「バリアフリー探求所 〜心の壁を考える〜」の過去エピソード(2024年7月15日配信)を文字起こしし、AIで拡張した実験的記事です。
2. 「デイジーチェーン」という言葉がくれた、思索のきっかけ
番組では、新曲として「デイジーチェーン」というタイトルの楽曲がミュージックビデオと共に紹介されていました。
きらびやかな80年代のエレクトロポップを彷彿とさせるサウンドもさることながら、私の思考を刺激したのは「デイジーチェーン」という言葉そのものでした。
ビデオ編集をしていた頃、この言葉は非常に馴染み深いものでした。パソコンのハードディスクやモニターなどを、数珠つなぎに(直列で)接続していく技術を「デイジーチェーン接続」と呼びます。データを効率よく転送できる便利な技術ですが、そこには「何台まで」といったような物理的な「限界」が存在します。
この技術的な制約が、ふと「人と人とのつながり」というテーマと重なって見えたのです。
3. 「つながり」の有限性と、スティーブ・ジョブズの点と線
デイジーチェーンに始まりと終わりがあるように、私たちの人間関係もまた有限です。親から始まり、親戚、友人、同僚と、人生を通じて様々なつながりが生まれます。しかし、この地球上にいる全ての人とつながることは物理的に不可能です。
ここで思い出したのが、スティーブ・ジョブズの有名な言葉「コネクティング・ザ・ドッツ(Connecting the Dots)」です。
「将来をあらかじめ見据えて、点と点を繋ぎ合わせることなどできない。できるのは、後から振り返って、繋ぎ合わせることだけだ」
彼が言うように、人生で経験する一つ一つの出来事(点)は、その最中にいるときには意味がわからなくても、後になって振り返ると、すべてが一本の線として繋がっていたことに気づきます。
しかし、デイジーチェーンの「限界」という概念は、この「コネクティング・ザ・ドッツ」に新たな視点を与えてくれます。つまり、人生という線にも「始まり」と「終わり」がある、ということ。私たちは無限のつながりの中にいるのではなく、有限な時間の中で、限られた数の「点」と出会い、それを繋いでいるに過ぎないのかもしれません。
4. メビウスの輪と、次世代へ託すバトン
つながりは永遠に続くメビウスの輪のようにはならない。始まりがあり、必ず終わりが来る。そう考えると、少し寂しい気持ちになるかもしれません。特に私自身、網膜色素変性症やメラノーマという病を抱えているからこそ、「有限性」という言葉はより重く響きます。
しかし、だからこそ一つ一つの出会いや経験が、かけがえのない「点」として輝きを増すのではないでしょうか。
そして、そのつながりは自分一人の人生で完結するわけではない、とも思うのです。私たちが経験し、学び、繋いできた線は、次の世代へと受け継がれていく。親が子に想いを託すように、先輩が後輩に技術を伝えるように。そうして、新しい時代の新しい線が描かれていく。それは、個人を超えた、大きな意味での「デイジーチェーン」と言えるかもしれません。
もしかしたら、私たちは人生という巨大なメビウスの輪の、ほんの一部分しか見ることができていないのかもしれません。自分が見ている「始まりと終わり」は、実は壮大な円環の一部に過ぎず、他者との関わりや次世代への継承によって、その円環は途切れることなく続いていく。そう考えると、少しだけ未来が明るく感じられます。
5. 「楽しんで生きる」ために、今この「点」を大切に
REBECCAの音楽から始まった、ささやかな思索の旅。
無理につながりを広げる必要はないと思います。SNS時代の「つながり疲れ」という言葉があるように、量が多ければ良いというものでもありません。大切なのは、今自分の目の前にある「点」—現在の仕事、家族や友人との時間、ささやかな趣味を、どれだけ大切にできるか、どれだけ楽しめるか。
そうして夢中で集めた「点」は、いつか振り返った時、自分だけの美しい意味を持つ「線」になっているはずです。
「楽しんで生きる」という私のコンセプトも、結局はそこに繋がります。未来のために点を打つのではなく、今この瞬間という点を全力で楽しむ。その積み重ねこそが、最高に面白い人生の線を描いていくのだと信じています。
