30年越しの「これだ!」が来た日
ふとした瞬間に頭の中で再生されて、
「あの曲、何だったんだろう」と考える。
でも答えにはたどり着かない。
そんな小さなモヤモヤを、もう何年も繰り返していた。
半ばあきらめながら、ダメもとでChatGPTに聞いてみた。
「don't let me down が歌詞に入っている日本の曲」。
最初は見つからない。
やっぱり無理か、と思いながら、「マイナーな曲も含めて」と付け加えてみる。
すると、90年代の渋めJ-POP、川島だりあ作曲、カラオケ好き以外は知らない隠れ曲――
妙に記憶の奥をくすぐる情報が出てきた。
柳原愛子さんの「Don't let me down」。
YouTubeで再生ボタンを押す。
イントロが流れる。
「もしかして…?」という感覚。
そしてサビに入った瞬間。
「ああ、これだ。」
30年近く心のどこかに引っかかっていたものが、音と一緒にほどけていく感覚。
思い出したというより、再会した、という方が近かった。
調べてみると、リリースは1993年8月。
30年以上も前の曲だった。
人生の中で、こんなに「スッキリ」という言葉がぴったりくる瞬間があるんだなと思った。
作詞作曲は川島だりあさん。
ZARDの「Listen to me」に似ている気がして調べたら、同じ作曲者だった。
さらに辿っていくと、昔どこかで聴いて好きだったけどやはりサビしか記憶になかったこれも川島さんの曲「悲しき自由の果てに」にも再会する。
点だった記憶が、少しずつ線になっていく。
音楽って不思議だ。
たった一度しか聴いていなくても、人生のどこかに残り続けることがある。
30年越しのモヤモヤが消えた日。
懐かしさと、発見と、少しの感動。
なんでもない一日が、少しだけ特別になった。
