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糖尿病はどのように起こるの?

糖尿病の謎に迫る、第二弾です。
前回の記事はこちらを参照してくださいね。



β細胞の「弾込め」が追いつかなくなる瞬間


前回の記事で、1型も2型も根本はβ細胞の設計的脆弱性であり同じ原因だと書きました。
今回は、特に2型糖尿病(特に日本人に多い痩せ型も含む)が、日常の食事でどのように進行していくかを、具体的なプロセスで解説します。

結論を先に言うと:
糖尿病の直接的原因は「糖質の過剰負荷により、β細胞がインスリンの即応分泌(第一相)に追いつかなくなる」ことです。
そしてその原因は糖質摂取の過剰そのものです
詳しく見ていきましょう。
インスリンの分泌は「二相性」である食事で血糖が上がると、膵臓のβ細胞はインスリンを分泌します。この分泌は二相に分かれています。


  • 第一相(一次分泌):食後すぐに、あらかじめ膜上に「弾込め」されていたインスリン顆粒が一気に放出される。即応性が高いが、弾数は限られている。

  • 第二相(二次分泌):その後、貯蔵庫から新しいインスリンが作られ、膜上に移動して放出される。量は多いが、時間がかかる。

これが正常に機能すると、食後の血糖上昇は素早く抑えられ、安定します。第一相が不足すると何が起こるかβ細胞に初期障害があると、第一相分泌が弱まるのが最初に現れます。

その結果として、血糖値は急上昇しますが、その後代償的に二次分泌が起きることで、血糖値は急低下します。

これが「耐糖能異常」の始まりです。食後高血糖がβ細胞とα細胞を傷つける一番の問題は、高血糖に晒されるβ細胞自身です。β細胞は血糖センサーとして設計されているため、高血糖になるとグルコースが大量に流入し、ミトコンドリアが過負荷→活性酸素(ROS)が発生→グルコース毒性が生じます。

耐糖能異常から始まるカスケード

これがβ細胞のさらなる障害を加速させます。同時に、α細胞(グルカゴンを分泌して血糖を上げる細胞)も高血糖に晒され、異常を来しやすくなります。

進行すると基礎分泌も低下 → 空腹時高血糖へβ細胞の障害が進むと、常に少量分泌されている基礎分泌まで落ちてきます。基礎分泌の役割は、空腹時にも血糖を一定に保つこと。特にα細胞からのグルカゴン分泌を抑えるパラクライン作用が重要です。これが弱まると:

  • グルカゴンが相対的に過剰になり、肝臓での糖新生が止まらなくなる。

  • 結果、空腹時血糖も上昇 → HbA1c上昇 → 糖尿病診断。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/63/9/63_590/_pdf/-char/ja

大事なことは、この耐糖能異常から始まる流れはなにもしなければ確実に起こるカスケードだということです。
「まだ、境界型だ。本当の糖尿病じゃない」と考えて何もしなければ確実に糖尿病に至ります。

なぜ「糖質過剰」が直接原因なのか

ここで大事な理解があります。よく糖尿病の原因と言われる運動不足や肥満やそれに伴うインスリン抵抗性は「遠因」でしかありません。
遠因ですからダイエットや運動をすることはもちろん効果がないわけではないのですが、そもそもの直接の引き金は、β細胞が「弾込め(第一相)」に追いつかなくなるほどのインスリン需要を、日常的に作り出してしまうことです。日本人の伝統食でも糖質比率が高い現代食では、通常の食事だけでβ細胞に過負荷がかかりやすい(特に亜鉛不足が重なると痩せ型2型に)。
過食・肥満がなくても起こりうるのが、痩せ型2型の現実です。前の記事とのつながりこのプロセスは、第一弾で述べたβ細胞の設計的脆弱性(抗酸化能の低さ)と完全に一致します。
糖質負荷を減らせば、β細胞へのストレスが減り、進行を止められる可能性が高いのです。


なにか、質問があればコメントでお気軽にどうぞ!
続きの記事では、インスリン抵抗性の本質について深掘りしています。
こちらも是非。


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