七夕の夜に思い出す、一曲がある。
7月7日になると、空を見上げる。
毎年のことであるが、ここ日本では七夕は晴れることが少ない。
ああ、今年も天の川見えないのかな。
そんなことを考えるたび、私の心には一曲のメロディーが流れ始める。
DREAMS COME TRUEの「7月7日、晴れ」。
七夕を題材にした楽曲は数多くある。
それでも、この曲は私にとって特別な存在だ。
織姫と彦星の伝説を描きながら、その奥にある「会いたい」という、ただ一つの想いを静かに歌っている。
そのまっすぐな気持ちが、今も心に響く。
七夕は、一年に一度だけ会える日。
だからこそ、「会えること」は奇跡なのではなく、その日を信じて待ち続ける時間にこそ意味があるのではないかと思う。
私たちは日々、多くの人と出会い、多くの人と別れる。
もう二度と会えない人もいる。
なかなか会えない人もいる。
それでも、誰かを思い続ける時間は、決して無駄にはならない。七夕祭りで風に揺れる短冊を見るたび、そんなことを考える。
願い事を書くという風習も、不思議だ。
未来を誰かに委ねるためではない。
自分の心に、「私は何を願っているのか」を、静かに確かめる時間なのかもしれない。
夜になり、空が晴れていたら、天の川を探してみる。
夜空に浮かぶ光の帯は、遠い宇宙の景色でありながら、何千年もの間、人々が夢や願いを重ねてきた場所でもある。
科学は天の川の正体を教えてくれる。
物語は、その向こうにある人の心を教えてくれる。
そのどちらも、私たちにとって大切なものだ。
今年の七夕も、空を見上げよう。
そして、あの一曲を聴こう。
「7月7日、晴れ」。
願いが叶うかどうかは分からない。
でも、大切な誰かを思う時間は、きっと私たちの心を少しだけ豊かにしてくれる。
今年の七夕が、あなたにとって穏やかで、優しい夜になりますように。
余談ですが
DREAMS COME TRUEの楽曲には、恋人たちの「出会い」と
「別れ」を描いた作品が数多くあります。
幸せな瞬間だけではありません。
すれ違い。
後悔。
会いたくても会えない時間。
言葉にできない想い。
それでも相手を信じ、思い続ける気持ち。
そうした繊細な感情が、吉田美和さんの言葉によって丁寧に紡がれています。
だからこそ、「7月7日、晴れ」は、七夕という特別な日に寄り添う一曲として、多くの人の心に残り続けているのでしょう。
七夕は、一年に一度の再会を願う日。
ドリカムの楽曲もまた、人と人とのつながりの尊さを、さまざまな形で歌い続けてきました。
そんなことを思いながらこの曲を聴くと、七夕の夜空が少しだけ違って見えてくる気がします。

