前羽の構えとは何か?2
前羽の構えは
極真空手の大山倍達氏の代名詞です
元々は
大山倍達氏が修行した数ある武道の中でも
メインと言える
剛柔流空手
の構えです
さらに元を辿ると
沖縄の那覇手です
那覇手は白鶴拳の一派である鳴鶴拳がルーツだそうです
鳴鶴は呼吸法の際に怪鳥音を出すことから名付けられたようです
息吹ですね
「声帯を震わすことで全身の筋膜に働きかけ脱力する」
と剛柔流山口剛玄氏が言っていました
白鶴拳は中国福建省発祥の拳法ですね
白鶴拳は台湾で広く普及し
他派拳法相手の実戦に強い事で知られています
中国拳法史上最強と呼ばれる意拳の王向斎氏が
形意拳を修めたのち中国全土の著名な拳法家を訪ね手合わせした際に
絶大な影響を受けた拳法が
この白鶴拳です
そんな強力無比な拳法ですが
実は白鶴拳の創始者は女性です
元々少林拳の先生の娘さんで
少林拳修行者だったそうですが
あるとき
鶴が蛇と戦っているところに出会い
思うところがあり
工夫を重ね
白鶴拳を創始したそうです
鶴は蛇相手にどう戦ったのでしょうか?
恐らく
鶴はまず
毒の効かない羽で
ドーム状に
自分の前方を覆ったのではないでしょうか
門を閉じたわけです
そのうえで
ちょっとだけ一瞬だけ門を開けて
隙を見せた
急所をちらつかせた
蛇に
思いっきり飛び込めば鶴の急所に毒牙が届く距離を
測らせたのだと思います
蛇は戸愚呂を巻き
隠した尾先をジリジリと送ります
蛇は尾先からの間合いを常に測っています
そこに対して
鶴は誘いを掛けたわけです
今風に言うと
釣りですね
鶴は
規則周期的に門を開閉しつつ
規則周期的に少しずつ接近した
そうすれば
(次に門が開いた時に飛び込めば鶴の急所に毒牙が届く)
と
蛇は攻撃間合いを計算しやすく
意思決定出来ます
!
門が開いた
蛇は思いっきり飛び込んだ
しかし
!!!
蛇の必殺の毒牙(実)は鶴の急所には僅かに届かない
(何故だ???)
前羽に隠れていた向こう側で
鶴はその時だけ懐を深くしていたのです
含胸抜背勢です
鶴も蛇の攻撃間合いを正確に読んで
見切っていたのです
蛇は伸び切った横腹(虚)を
鶴の前羽で叩き落とされ
落ちると同時に
蛇の横首は鶴のかぎ爪で踏みつけられ抑え込まれます
蛇の必殺の毒牙はもう空しか噛めません
蛇は無防備な柔らかい横腹を
鶴の固く尖った嘴でついばまれます
見事な待ち拳
鶴が使ったのは
必勝法
後の先
です
空手の
前羽の構え
も全く一緒です

前回
「前羽の構え
は
境界の設定の物理空間への拡張」
と申しました
そこから逆に
境界の設定も
単純な壁を立てれば良いというものではなく
戦略的に動的にデザインする必要がある事が
お分かり頂けるかと思います
