
彼女たちは、最初はただの「使い手」だった。
A美はモンゴル型。
B香はオランダ型。
C奈はビザンツ型。
授業の合間、放課後、帰り道。
彼女たちはただ遊んでいた。
「それモンゴル型すぎるって」
「いやそれビザンツ型の安定感でしょ」
軽い冗談。
深い意味などない。
だが、言葉は残る。
そして、繰り返される。
教室の外へ。
SNSへ。
ノートの隅へ。
やがて、参考書の脚注にまで。
誰かが定義したわけではない。
誰かが命名したわけでもない。
ただ、使われた。
――その結果、あなステは言語になった。
次回、第3話 ユグドラシル
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