新人介護職員が最初に覚えたい「更衣介助」の基本


更衣介助は、ただ服を着替えていただくだけではありません。

利用者さんが気持ちよく一日を過ごせるように支援し、体調や皮膚の状態を観察できる大切な介助です。

私も新人の頃は、

「どこまで手伝えばいいんだろう。」

「時間がかかってしまって申し訳ないな。」


と悩むことがよくありました。

そんな時、先輩から教わったのは、

「急がなくていい。その人ができることを大切にしてあげて。」

という言葉でした。

今回は、新人の頃に教わった更衣介助の基本を、手順書のようにまとめました。


まずは体調を確認する


更衣介助を始める前に、

・体調はいつもと変わらないか

・痛みはないか

・疲れていないか

・本人が着替えられる状態か


を確認しましょう。

その日の体調によって、介助量が変わることもあります。


必要な衣類を準備する


介助中に慌てないよう、必要な衣類を準備しておきましょう。

・上着

・ズボン

・下着

・靴下

・必要に応じてエプロンや肌着


季節や室温に合わせた衣類を選ぶことも大切です。


必ず声かけをする


着替えを始める前には、

・「着替えをしましょうね。」

・「腕を通しますね。」

・「ズボンを履きますね。」

など、一つひとつ声をかけながら介助を行いましょう。

安心して介助を受けていただくためにも、声かけは欠かせません。


利用者さんができることはお願いする


更衣介助は、すべて介護職員が行うものではありません。

例えば、

・袖に腕を通す

・ズボンを引き上げる

・ボタンを留める

など、ご本人ができることはお願いしましょう。

できることを続けていただくことが、自立支援にもつながります。


麻痺がある方は着脱の順番を意識する


片麻痺などがある利用者さんでは、

着る時は麻痺側から。

脱ぐ時は健側から。

が基本です。

無理に動かすと痛みやケガにつながることもあるため、ゆっくり確認しながら介助しましょう。


医療的ケアがある方は無理をしない


利用者さんの中には、

・点滴

・尿道カテーテル

・ストーマ

・胃ろう

などの医療的ケアを受けている方もいます。

そのような場合は、チューブなどを引っ張ったり圧迫したりしないよう十分注意し、施設の手順や看護師の指示に従って介助を行いましょう。

分からないことがあれば、一人で判断せず確認することが大切です。


プライバシーに配慮する


更衣介助も、利用者さんの尊厳を守る大切な介助です。

・カーテンを閉める

・ドアを閉める

・必要以上に肌を露出しない

安心して着替えられる環境を整えましょう。


全身を観察する


更衣介助は、体の状態を確認できる大切な時間です。

例えば、

・赤み

・傷

・内出血

・むくみ

・皮膚の乾燥

・褥瘡(床ずれ)


など、普段との違いがないか確認しましょう。

小さな変化でも、気付いたことは先輩や看護師へ報告することが大切です。


着替え後も確認する


着替えが終わったら、

・衣類のねじれはないか

・ボタンの掛け違いはないか

・衣類がきつすぎたり緩すぎたりしないか

・寒そう、暑そうではないか

最後まで確認しましょう。


記録・報告を忘れない


更衣介助の中で気付いたことは、

・皮膚状態

・傷

・体調の変化

・気になったこと

を記録し、必要に応じて申し送りを行いましょう。

観察した内容は、利用者さんの健康管理にもつながります。


最後に


私も新人の頃は、更衣介助を「服を着替えていただく介助」だと思っていました。

ですが経験を積む中で、更衣介助は利用者さんの体調や皮膚状態を観察し、自立支援にもつながる大切な介助だと学びました。

利用者さん一人ひとり、できることや介助方法は違います。

焦らず、その人に合った介助を心がけ、分からないことは先輩へ相談しながら経験を積み重ねていきましょう。

利用者さんが安心して一日を過ごせるよう、丁寧な更衣介助を心がけていきたいですね。

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