「明日から来なくていいよ」と言われたら?外資系・管理職の初動5つ
外資系企業の管理職が「明日から来なくていいよ」と告げられると、即日解雇されたと思いやすい。
外資系の退職案件では、面談直後に社内アクセスを止めることがあるが、それだけで雇用終了とは限らない。
まず、解雇、退職勧奨、ガーデンリーブ、役職解任のどれなのかを整理する必要がある。
外資系でクビと言われる背景や日本の法律を先に確認したい方は、外資系をクビになった!なぜ?前兆や解雇になる理由4つと日本の法律も参考にしてほしい。
退職に同意する前に、会社の正式な立場と雇用終了日を文字で確認することが最初の一歩である。



1章 「明日から来なくていいよ」と言われたら確認する2つのこと
この言葉だけでは、雇用契約が終わったのか判断できない。
最初に、最終勤務日と雇用終了日を分け、翌日以降の扱いを確認すべきである。
1-1 「今日が最終勤務日」でも雇用契約がその日に終了するとは限らない
最終勤務日は、通常、実際に仕事をする最後の日を意味する。
これに対して、雇用終了日は、会社との雇用契約が法的に終わる日である。
外資系企業では、最終勤務日の後もガーデンリーブとして雇用が続くことがある。
その期間は、出社や業務を免除されても、給与や社会保険が続く場合がある。
アクセス停止だけで雇用終了日を決めつけず、会社の通知書や合意書を確認すべきである。
1-2 雇用終了日・翌日以降の指示・報酬の取扱いを文字で確認する
会社には、口頭ではなく、メールなど記録が残る方法で正式な説明を求めるべきである。
確認するのは、雇用終了日、翌日以降の待機方法、給与の支払期間である。
賞与、コミッション、RSU、有給休暇、社会保険の扱いも同時に確認する。
退職へ同意していない場合は、その認識と就労意思も明確に記載する必要がある。
会社の端末が使えないときは、私物メールから送付し、送信記録を保存するとよい。
曖昧な返答しかない場合は、解雇通知なのか退職提案なのかを再度確認すべきである。



2章 「明日から来なくていいよ」の意味5つ【外資系・管理職】
同じ言葉でも、会社が予定している法的な処理は異なる。
発言やアクセス停止だけで決めつけず、次の5つに分けて考えると整理しやすい。
2-1 雇用を続けたまま出社させないガーデンリーブ・就労免除
ガーデンリーブは、在籍を続けながら出社や業務を免除する扱いを指すことが多い。
機密情報や顧客との接触を制限するため、面談直後にアクセスを止める会社もある。
ただし、期間、給与、賞与、転職先への入社制限は、通知や合意の内容で変わる。
「来なくてよい」と言われたら、雇用が続くのかと給与の支払条件を確認すべきである。
ガーデンリーブ中の給与や退職日を詳しく整理したい方は、以下の記事と動画も参考になる。
2-2 退職パッケージへの同意を求める退職勧奨
退職合意書へ署名してほしいと言われた段階なら、退職勧奨であることが多い。
退職勧奨は、会社が退職を提案し、本人の同意による終了を目指す手続である。
そのため、提案を受けたことだけで雇用契約が終了するわけではない。
会社が短い期限を示しても、内容を確認するための時間を求めることは自由である。
条件に納得できない限り、その場で承諾や署名をしてはいけない。
2-3 会社が一方的に雇用を終わらせる即日解雇
会社が本人の同意を求めず、雇用を終了すると明確に通知した場合は解雇となり得る。
口頭でも解雇の意思表示が成立する可能性はあるが、曖昧な表現では争いになりやすい。
解雇であれば、解雇日、解雇理由、解雇予告手当の扱いを確認する必要がある。
日本法が適用される場面では、解雇に客観的で合理的な理由と社会的な相当性が求められる。
また、原則として30日前の予告又は不足日数分の解雇予告手当が必要となる。
解雇と言われた場合は、解雇理由証明書を請求し、会社の主張を固定すべきである。
2-4 ポジションクローズ後の自宅待機又は社内調査中の出勤停止
ポジションがなくなったことと、雇用契約が終了することは同じではない。
会社が配置先を検討する間、自宅待機を命じている可能性もある。
不正や規律違反の調査中であれば、証拠保全のために一時的な出勤停止を命じる場合もある。
この場合は、待機期間、連絡方法、賃金、調査の対象を確認する必要がある。
待機命令へ従いつつ、雇用継続の有無を文字で確認すべきである。
2-5 取締役・執行役員の解任と従業員としての雇用終了
取締役や執行役員を兼ねる管理職では、役員の地位と従業員の地位を分けて考える必要がある。
役員を解任されても、雇用契約が当然に終了するとは限らない。
一方、実態が役員としての委任関係だけであれば、一般の解雇規制とは異なる検討になる。
雇用契約書、登記、報酬の名目、勤怠管理、上司からの指揮命令を確認することになる。
会社には、役員解任と雇用契約終了のどちらを通知しているのか明示させるべきである。



3章 外資系企業の管理職でも日本の解雇ルールが問題となる
海外本社が決めた人員削減でも、日本での雇用終了が自由になるわけではない。
ただし、雇用主や勤務場所などにより適用法が変わるため、契約関係から確認する必要がある。
3-1 海外本社の決定や米国型の雇用慣行だけで自由に解雇できるわけではない
海外本社がポジション廃止を決定しても、それだけで日本の雇用契約は終了しない。
日本法人に雇用され、日本で働いている場合は、日本の解雇規制が問題となることが多い。
ポジションクローズによる解雇では、人員削減の必要性や解雇回避の努力なども検討対象になる。
会社が別部署で採用を続けている場合は、代替ポジションの有無も確認すべきである。
もっとも、海外法人との直接契約や海外勤務では、準拠法や実際の勤務関係も確認する必要がある。
「グローバル決定だから争えない」と考えず、雇用主と契約内容を確認すべきである。
3-2 管理職や管理監督者でも、労働者である限り解雇規制の対象となる
管理職という肩書だけで、労働者としての保護がなくなるわけではない。
労働基準法上の管理監督者に当たる場合でも、雇用される労働者であることは変わらない。
そのため、会社が雇用契約を一方的に終わらせるなら、解雇の合理性が問題となる。
高い給与や大きな裁量は判断事情になるが、それだけで自由な解雇が認められるわけではない。
管理職であることを理由に諦めず、会社が示す具体的な解雇理由を確認すべきである。
3-3 カントリーマネージャーや役員兼務者は契約名だけでなく就労実態を確認する
カントリーマネージャーは、雇用契約の労働者である場合と、役員中心の関係である場合がある。
契約書の名称だけでなく、誰から指示を受け、どのように報酬が支払われたかが重要である。
日本法人の代表者でも、海外上司の承認を受けて日常業務を行うことがある。
反対に、経営判断を独立して行い、役員報酬だけを受けている場合もある。
解任通知、雇用契約書、給与明細、職務内容をそろえ、二つの地位を分けて検討すべきである。
カントリーマネージャーの解雇と役員兼務の注意点は、以下の記事でも整理している。



4章 「明日から来なくていいよ」と言われた後の初動5つ
突然の面談後は、内容を争う前に記録と立場の確認を優先すべきである。
発言後24時間の行動が、雇用継続と退職条件の交渉に影響しやすい。
4-1 面談日時、参加者、発言、提示書類、アクセス停止時刻を私物のメモへ記録する
面談が終わったら、記憶が鮮明なうちに時系列でメモを作るべきである。
日時、参加者、使用言語、会社の発言、自分の返答を具体的に記載する。
退職合意書や説明資料を受け取った時刻と、回答期限も記録する。
パソコン、メール、入館証が止まった時刻も、分かる範囲で残しておく。
感想だけではなく、誰が何を言ったのかをできるだけ正確に記録すべきである。
4-2 解雇・退職勧奨・ガーデンリーブのどれかを会社へ書面で確認する
会社の正式な立場と、自分の就労意思を一つのメールで記録するとよい。
短い文章で、雇用終了日と報酬の扱いまで確認することがポイントである。
確認メール例
本日の面談で、「明日から来なくてよい」との説明を受けました。
これは解雇通知、退職勧奨、又は雇用継続中のガーデンリーブのいずれであるか確認させてください。
私は退職に同意しておらず、就労意思があります。
雇用終了日、明日以降の指示、賃金、賞与、コミッション、RSUの取扱いを回答してください。
4-3 立入禁止やアクセス停止がある場合は無理に入館せず、就労意思と待機方法を記録する
会社から立入禁止を指示された場合は、無理にオフィスへ入ってはいけない。
入館を強行すると、別の規律違反を主張されるおそれがある。
出社できない状態でも、働く意思があることはメールで伝えられる。
あわせて、自宅で待機するのか、連絡可能な時間帯はいつかを確認する。
会社の指示へ従いながら、就労を拒否したわけではないことを記録すべきである。
4-4 退職届、退職合意書、リリース、自己都合退職の書類へその場で署名しない
退職合意書には、雇用終了だけでなく、会社への請求を放棄する条項が入ることが多い。
英語のリリースでは、賞与や株式報酬まで権利放棄の対象になることがある。
署名後に条件を変更することは難しいため、回答期限の延長を求めるべきである。
「受領した」「確認する」とだけ伝え、退職への同意は留保することが安全である。
退職勧奨への対応と署名前の確認事項は、以下の記事と動画も参考になる。
4-5 雇用・報酬資料だけを適法に保存し、機密情報の持ち出しや無断アクセスをしない
保存する資料は、雇用条件と自分の処遇を確認するために必要な範囲へ絞るべきである。
雇用契約書、給与明細、評価通知、PIP、株式報酬規程、退職提案書などが中心になる。
停止されたアカウントへ再接続したり、他人の認証情報を使ったりしてはいけない。
顧客情報、個人情報、営業秘密を私物端末へ送ることも避ける必要がある。
既にアクセスできない資料は、会社へ交付を求め、その依頼記録を残すとよい。
証拠確保のためでも、会社の機密情報を無断で持ち出してはいけない。



5章 「明日から来なくていいよ」後のNG行動4つ【外資系管理職】
強いショックを受けた直後は、早く面談を終わらせようとして不利な返答をしやすい。
次の行動を避けるだけでも、その後の選択肢を残しやすくなる。
5-1 NG1:「分かりました」「退職します」と答え、自主退職のメールを送る
会社の説明を理解したという意味でも、「分かりました」は同意と受け取られることがある。
その後に自主退職のメールを送ると、本人が退職を申し出たと主張されやすい。
退職へ同意しない場合は、「説明は受領したが、退職には同意していない」と区別する。
面談で曖昧な返答をした場合も、同日中に認識を訂正するメールを送るとよい。
自分から退職日を提示する前に、会社の正式な処理を確認すべきである。
5-2 NG2:短い回答期限に焦って、口頭説明だけで退職条件を受け入れる
48時間などの期限を示されると、条件を失う不安から急いで署名しやすい。
しかし、給与、RSU、競業避止などは、口頭説明と書面が異なることもある。
まず、合意書の全条項と添付規程を確認する時間を求めるべきである。
期限延長を求める際は、専門家の確認が必要であることを簡潔に伝えるとよい。
期限よりも、署名で失う権利の範囲を優先して確認すべきである。
5-3 NG3:停止されたアカウントへ入り直し、顧客情報や会社の機密資料を私物へ送る
アクセス停止後の再接続は、不正アクセスや規程違反を主張される原因になり得る。
退職条件を有利にするための行動が、逆に懲戒理由として使われるおそれもある。
必要な資料が会社側にしかない場合は、文書で開示や写しの交付を求める方法がある。
自分の評価資料でも、顧客情報や第三者の個人情報が含まれる場合は慎重に扱うべきである。
証拠の必要性と持ち出しの適法性は、別の問題として考える必要がある。
5-4 NG4:解雇予告手当だけを請求し、解雇の有効性やパッケージ交渉を整理しない
即日解雇では、解雇予告手当が問題になることがある。
しかし、予告手当は解雇手続の問題であり、解雇理由の合理性とは別である。
手当だけに焦点を当てると、解雇無効や未払賃金の主張を検討しないままになる。
退職を選ぶ場合も、特別退職金や雇用終了日など、より広い条件を交渉できることがある。
予告手当の有無だけで結論を出さず、全体の解決方針を先に決めるべきである。



6章 「明日から来なくていいよ」後の給与と解雇予告手当
出社しない期間の金銭は、会社がどの処理をしたかによって変わる。
通常給与、休業手当、解雇予告手当、解雇無効時の賃金を分けて考える必要がある。
6-1 ガーデンリーブ中は雇用継続と通常給与の支払条件を確認する
ガーデンリーブで雇用が続くなら、基本給が通常どおり支払われる合意が多い。
ただし、賞与、コミッション、手当、福利厚生まで同じとは限らない。
会社が有給休暇を一方的に充当しようとしていないかも確認すべきである。
転職先への入社日が雇用終了日前になる場合は、兼業制限との調整も必要になる。
給与の月額だけでなく、支払期間と変動報酬の扱いを書面で確認すべきである。
6-2 会社都合の自宅待機では通常賃金又は休業手当が問題となる
本人が働く意思と能力を示しているのに、会社が就労を拒む場合は賃金請求が問題となる。
会社側の責任による休業であれば、労働基準法上の休業手当も検討対象になる。
休業手当は、原則として平均賃金の60%以上である。
ただし、通常賃金を請求できるかは、待機命令の理由や契約内容によって変わる。
会社の指示、就労意思、給与明細をそろえて、支払根拠を確認する必要がある。
「出社していないから無給」と直ちに決めつける必要はない。
6-3 解雇予告手当は解雇の手続であり、解雇の有効性とは別である
会社が30日前の予告なく解雇する場合は、原則として解雇予告手当が必要となる。
もっとも、予告手当を払っただけで、不合理な解雇が有効になるわけではない。
また、手当を受け取ったことだけで、当然に解雇へ同意したことにもならない。
受領時には、解雇の有効性を争う権利を放棄していないかを確認すべきである。
6-4 解雇が無効な場合は解雇期間中の賃金が問題となる
解雇が無効であれば、雇用契約は終了していないことになる。
その場合、解雇後の期間について賃金の支払が問題となることがある。
もっとも、他社で得た収入や本人の就労意思など、具体的事情による調整もあり得る。
復職を望まない場合でも、解雇の法的リスクは金銭解決の交渉材料になり得る。
未払期間と月額賃金を整理し、退職パッケージとは分けて計算すべきである。



7章 退職パッケージで確認する条件5つ
退職パッケージの交渉実務では、特別退職金の金額だけを比べても十分ではない。
退職後の生活と転職に影響する条件を、一つずつ確認する必要がある。
7-1 特別退職金の金額、算定基礎、支払日、税務上の扱い
特別退職金に法律上の一律の相場があるわけではない。
金額は、会社の解雇リスク、勤続年数、役職、再就職の見込みなどで変わる。
基本給だけを基礎とするのか、固定手当を含むのかも確認が必要である。
支払日、支払条件、退職所得として扱う前提があるかも書面で確認する。
退職パッケージの全体像と交渉の視点は、以下の記事と動画も参考になる。
7-2 ガーデンリーブ、雇用終了日、有給休暇、社会保険、会社都合の表現
雇用終了日を後ろに設定すれば、給与と社会保険が続く期間を確保できることがある。
一方、次の会社へ早く入社したい場合は、長いガーデンリーブが負担になることもある。
未消化有給休暇をいつ使うのか、買い取りの合意があるのかも確認すべきである。
離職理由は会社の書き方だけで最終決定されないが、会社の説明を合意書で整える意味はある。
退職金の上乗せと、在籍期間を延ばす案のどちらが自分に有利かを比較すべきである。
7-3 賞与、コミッション、RSU、ストックオプションの権利確定日と失効条件
変動報酬は、退職日や在籍条件によって受取額が大きく変わることがある。
賞与は評価期間を満たしていても、支払日在籍条項が置かれている場合がある。
コミッションは、契約成立日、入金日、退職日など、どの時点で権利が生じるかを確認する。
RSUとストックオプションは、付与規程、権利確定日、退職理由の定義を確認する必要がある。
次回の権利確定日が近い場合は、雇用終了日の調整が重要な交渉項目になる。
金額だけでなく、いつ何を満たせば権利が確定するのかを表にして整理すべきである。
7-4 リファレンス、アウトプレースメント、弁護士費用、社内外への説明
次の転職を考えると、会社がどのようなリファレンスを出すかは重要である。
在籍期間、役職、退職理由について、双方が使う説明をそろえる方法もある。
アウトプレースメントの期間や対象サービスは、名称だけでなく内容を確認する。
交渉に必要な弁護士費用の一部負担を、条件として求めることも考えられる。
金銭以外の条件も、転職までの時間と信用を守る資産として交渉すべきである。
7-5 競業避止、秘密保持、非難禁止、権利放棄条項の範囲
退職合意書には、退職後の行動を広く制限する条項が入ることがある。
競業避止は、対象業界、地域、期間が広すぎると転職を妨げる。
秘密保持条項では、一般的な経験や公知情報まで秘密とされていないか確認する。
非難禁止や権利放棄は、会社だけでなく本人にも過度な負担を課すことがある。
特別退職金と引き換えに何を失うのかを、条項ごとに確認してから署名すべきである。



8章 会社が示した理由別の確認ポイント
会社の説明がポジション廃止なのか、能力不足なのかで確認事項は変わる。
理由を混ぜたままにせず、客観資料と会社の手続を照合する必要がある。
8-1 ポジションクローズなら組織変更、選定基準、代替ポジションの有無を確認する
ポジションクローズは、本人の能力ではなく、職務そのものを廃止する説明である。
組織図、廃止の時期、同じ業務を引き継ぐ人の有無を確認するとよい。
複数の候補から自分だけが選ばれた場合は、その選定基準も確認する必要がある。
別部署への配置や空きポジションを検討したかも、重要な確認事項である。
ポジション廃止による退職勧奨の見方は、以下の記事と動画でも整理している。
8-2 能力不足やPIPなら目標、評価根拠、改善機会、過去評価との整合性を確認する
能力不足を理由にする場合は、会社が求めた職務と目標が明確であったかが重要である。
評価が主観的で、具体的な成果物や期限が示されていないこともある。
PIPでは、達成可能な目標だったか、支援や改善期間が与えられたかを確認する。
直前まで高評価だった場合は、評価が急に変わった理由も整理すべきである。
反論だけを並べず、目標、実績、会社の指摘を対応させて記録することが有効である。
PIPを出された場合の初動と注意点は、以下の記事でも詳しく解説している。
8-3 不正・規律違反の調査なら疑われている事実、弁明機会、処分根拠を確認する
社内調査を理由とする出勤停止では、何を疑われているかを確認する必要がある。
会社が詳細を示さない場合も、対象期間、行為、関係規程の説明を求めるとよい。
聞き取りでは、分からないことを推測で断定せず、確認できる事実だけを答えるべきである。
自分の説明を提出する機会と、調査中の賃金の扱いも確認する。
懲戒解雇を示唆された場合は、処分の根拠と重さが相当かを別に検討する必要がある。
調査への協力と、自分の権利を守るための記録を両立させるべきである。



9章 「明日から来なくていいよ」のよくある疑問4つ【外資系・管理職】
突然のアクセス停止では、事実上クビになったように感じるのが自然である。
ここでは、外資系管理職から生じやすい疑問を簡潔に整理する。
9-1 Q1:パソコンやアカウントを止められたら解雇が成立した?
アクセス停止だけで、当然に解雇が成立したとはいえない。
ガーデンリーブ、調査中の出勤停止、退職交渉中の情報管理である可能性もある。
ただし、発言や書面全体から、一方的な雇用終了の意思が明確な場合は解雇となり得る。
会社へ処理の名称、雇用終了日、賃金の扱いを文字で確認すべきである。
9-2 Q2:カントリーマネージャーや高年収の管理職も労働法で守られる?
雇用契約に基づく労働者であれば、役職や年収が高くても解雇規制が問題となる。
ただし、役員として独立した経営権を持つ場合は、労働者性を別に確認する必要がある。
肩書ではなく、契約と実際の働き方から判断すべきである。
管理職のリストラで確認すべき法的なポイントは、以下の記事も参考になる。
9-3 Q3:取締役を解任されたら従業員としての地位も当然に失う?
取締役の解任と、雇用契約の解雇は別の法律行為である。
役員と従業員を兼ねていた場合は、会社が両方を終了させたのか確認する必要がある。
従業員としての給与、社会保険、職務が残っていれば、雇用が続く可能性がある。
解任通知の文言だけで判断せず、雇用契約の処理を明示させるべきである。
9-4 Q4:復職を望まず、退職パッケージの交渉だけを進められる?
復職を強く望まなくても、解雇の法的問題を検討する意味はある。
会社の法的リスクは、特別退職金やガーデンリーブを交渉する基礎になり得る。
ただし、早い段階で退職へ全面同意すると、交渉材料を失うことがある。
まず法的な見通しを整理し、その後に金銭解決を希望する方針を示すとよい。
復職するか退職するかを急いで決めず、選択肢を残した状態で交渉すべきである。



10章 外資系企業や管理職の突然の解雇・退職勧奨の相談はリバティ・ベル法律事務所へ
外資系企業や管理職の突然の解雇・退職勧奨は、リバティ・ベル法律事務所に相談してほしい。
この分野は専門性が高いため、弁護士であれば誰でもよいわけではない。
口頭発言が解雇に当たるか、雇用が続いているか、賃金を請求できるかを分析する必要がある。
そのうえで、本人の意向を踏まえ、復職又は退職条件交渉の方針を決めることになる。
リバティ・ベル法律事務所では、解雇、退職勧奨、残業代請求事件に力を入れている。
とくに、外資系企業や管理職の就労拒否、退職パッケージ交渉について知識とノウハウを蓄積している。



11章 まとめ
「明日から来なくていいよ」と言われても、解雇されたと直ちに決めつけるべきではない。
最初に、会社の正式な立場、雇用終了日、翌日以降の指示、報酬の扱いを文字で確認すべきである。
退職書類へ署名せず、就労意思を残し、無断アクセスや機密情報の持ち出しを避ける必要がある。
短い期限を示された場合や説明が曖昧な場合は、早い段階で弁護士へ相談してほしい。
最後に、以下の記事や動画も参考になるはずなので、あわせて読んでみてほしい。
突然の解雇を告げられた後に避けるべき対応を整理したい方は、以下の記事も参考になる。
リストラを告げられたときの拒否と初動を整理したい方は、以下の記事も参考になる。
外資系企業でも簡単に解雇できない理由を動画で確認したい方は、以下も見てほしい。



