【司書】 ロードス島戦記
風の精霊シルフの囁き
陥落する城は炎を睨んでいた
真っ直ぐな眼差し
向こう見ずはよしてよ
父の鎧に身を包む息子の
片手剣の生ぬるい刃先
──────若さ
本当は父親の不名誉を
晴らしたかった
それだけなのよね
古のドラゴンや不死者たちが
好んで捕食するのはその情熱
──────青臭さ
不安に呑まれない様に
わざと見えないフリをする
私は純血の
ハイエルフ
私たちは
戦時下に
巡り会った
これは物語
貴方は主人公
貴方は運命の賽の目を
私に心安く預けて欲しい
貴方を赦し
貴方を委ねる
何度でも愛してあげる
水の精霊ウンディーネを携えて
灰の魔女が司るファンタジアへ
私たちの
ロードスの闘争へ
【概要】
30年前の魔神との戦いの傷も癒え、平和の続くロードス島に、新たなる戦乱の兆しが現れ始めていた。暗黒の島マーモの皇帝ベルドが、カノン王国を攻め滅ぼしたのだ。しかも、彼の背後には強大な力を秘めた謎の魔女、カーラの姿があった! その頃、辺境の村ザクソンの青年パーンは、己の正義感の赴くまま、神官のエト、ドワーフの戦士ギム、魔術師スレインらとともに、故郷の村を旅立とうとしていた。自分の前に立ちはだかる、大いなる運命も知らずに……。
