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毎週ショートショートnote|ときどき東照宮

南照宮の鳥居の周りは椰子の木が伸びて、鳥居と肩を並べている。見事な椰子だと毎回思うのだが、鳥居が脇役になっている。宮司にバランスも考えよと啓示せねばならぬか。

西照宮はいつ来てもよく手入れされている。玉砂利のひとつひとつまで磨き上げられているほどだ。それが原因なのだろう。参拝者の姿はまばらで、たまに見る者たちも爪先立ちで汚さないように気をつけている。これはいかん。少し注意喚起の導きをせねばならぬか。

北照宮は針葉樹と広葉樹の混交林の中にあって、四季折々の表情を見られるのが楽しい。鳥居を潜ると東京ケーキ、アメリカンドッグ、タコ焼きなどの屋台が並んでいる。そこを抜けると和菓子屋の幟が林立し、その全てに『10円饅頭』と書いてある。その前で蛍光ナイロンの上着を着た男がクーポン券を配っている。これは行き過ぎだ。何か天誅を下さねばならぬのか。出来ればやりたくない。

そう考えると東照宮はバランスが取れておる。ときどき行きたくなる雰囲気が良い。

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