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毎週ショートショートnote|七夕の歩幅

短冊をシュレッダーにかけたものを主食にするのは彦星。
織姫はその咀嚼音が気持ち悪すぎて別居することにした。
けれど、気持ち悪いのは彼の咀嚼音だけで、性格は良いので離婚はしなかった。
二人の間には子供がたくさんいた。そういうのもあって離婚だけは思い留まった。
そもそも神様というものは性的にも奔放だし倫理的にも適当なので織姫の判断は割と人間的と言えた。

また七月になって、夜空に彦星の咀嚼音が響いた。
織姫は、家族のグループLINEに「くちゃくちゃうるさい。やめて」と打った。
無数に居る子供達は虚空に浮かんでいるだけだった。その全てのスマホがLINEを受信して、天の川がキラキラした。
短冊を食べ終えた彦星は近くに浮かんでいた子供をシュレッダーに掛けて食べた。
その排出物の塊がうず高く溜まった。
それを彼は持っていた矛で掻き混ぜて作ったのが、今の日本国だ。
織姫は彦星の何千倍も身体が大きいため三歩で日本を縦断できた。
でも、歩くたびに足の裏が粘ついたから三歩目で無性にムカついて離婚した。


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