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【ライトノベル】異世界転生してるけど記憶消されてるし元の世界とゆるゆるで繋がってるしで、何だかんだスローライフを夢見るが叶わず、無意識のうちに元居た世界に憧れちゃってる。って言う件

「ちょっと聞いてくれ。
この閉塞感。どうも最近の日本はおかしい。
政治家が高齢者に迎合しすぎている、と俺は睨んでいる」

真中メジアン乃介が、政治の話をしている。

「俺たち世代は年金ばっか納めて、いざ自分たちの番になったら雀の涙なんだ。そんなの目に見えている」

最頻出モード郎は、穏やかな表情で話を聞いている。

「大体、米騒動だって大臣が代わったらすぐコメ配られたじゃないか。
おい。モード郎。お前黙ってばかりいないで、たまにはお前の考えも教えてくれよ」

モード郎はそう言われてから、少し首を傾げたり、考え込んだりしたあと、重い口を開いた。

「お前は口が臭い。
ここは店内だから政治の話はやめた方がいい。
あと俺はその考えは嫌いだ」

メジアンは思わず水を口に含み、簡易的にではあるが、口内洗浄をした。
その後、彼は改めてモード郎に言われたことをゆっくりと反芻した。
ここまではっきりとモノを言う奴だとは知らずに、毎日毎日この店で昼食を食べながら演説まがいのことを言ってきた。
そう思うと急に自分が恥ずかしくなった。

一方のモード郎は、何事もなかったかのような表情で、かつ丼を頬張っていた。

店内に、薄汚れたテレビが吊るされている。
地方局の女性アナウンサーが紫色の空の下、血が流れる川の畔に自生しているキクイモを掘っている。
そこに散歩中の犬が通り掛かり、キクイモに勢いよく小便を掛けてしまったため、飼い主の性別不明火星人が申し訳なさそうに持っていた高級今治タオルで小便を適当に拭いた。
女子アナはそんな事お構いなしの一心不乱でキクイモを掘り続けている。ネイルアートがバリバリになっているが構わず掘り続けている。キー局に採用されなかった恨みをここで晴らしているかのように、掘り続けている。

テレビの直下でへぎそばを食べ終わったヘラジカは、ショーペンハウエルみたいな感じのカッコ良い感じの本をカッコつけて速読法で読んでいる。
でもこのヘラジカメチャクチャ作業服着てる。
だから速読もショーペンハウエルもへぎそばも全部嘘っぱちで、ヘラジカだけが否定しきれない事実であることを浮かび上がらせている。

メジアンはモード郎に言われたことをすぐ忘れる。
だからまた政治の話を再開している。
モード郎はメジアンの脳の一部が損傷して、すぐに記憶がなくなることを知っているから、毎日メジアンに罵声を浴びせてストレス解消をしている。
そんな日々がもう三年も続いている。

午後の始業時刻が迫ってきた。

二人は会計を済ませ、三角形の引戸をぎょみゅぎょむっと威勢よく開けて、店を出た。
都会らしい、ビリジアン色の空が広がっている。
モード郎は、紫色の空や血の川のせせらぎなどに囲まれながら、あの女子アナみたいに小便まみれのキクイモ掘りなんかして老後を過ごしたい、と妄想した。
しかし、それは一部の富裕層にしか許されないことであり、こんな所でカツ丼みたいなモノを喰っているサラリーマンには一生縁のない世界だった。

「もういっそ、メジアンみたいに、「年金」とか「古古古米」みたいな意味不明の概念に囲まれた世界の住人になりたい」
とモード郎は自嘲気味に嘯いた。

メジアンは、モード郎がここまではっきりとモノを言う奴だとは知らなかったので、驚いてしまった。

(終わり)

#なんのはなしですか


【あとがき】
初の異世界転生モノでした。
ライトノベルで異世界転生を読んだことは、無いです。
マンガはちょこちょこ読んでます。
ゾンビ映画は大好きで、ウォーキングデッドはシーズン10くらいまで観ました。ゾンビって異世界転生ですよね?
AIに本文の感想を求めた所、「転生シーンがない」と言われました。
「忘れてた!」と思いました。
ていうか、転生シーンを入れたら「異世界転生モノ」みたいになっちゃうから、それだけは違う!と思い、やめました。←#どういういみですか
仕方なくタイトルで意味を繋げました。

結局、いつも通りでした。

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