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【毎週ショートショートnote】書庫冷凍
地球温暖化が進んだ世界。
室温では本が痛むため、どの図書館でも
貴重な本は「書庫冷凍」で「冷凍」されている。
俺は「書庫冷凍」に入れる本の下作業をする。
まず、本の周りにぐるりとコーティング剤を塗る。これで本の劣化を防ぐ。
次に「冷凍箱」に入れる。
「冷凍箱」と言っても、摂氏15度程度である。
最後に、「書庫冷凍」に本を搬入する。
「書庫冷凍」の中は摂氏20度から25度くらいに保たれており、室温よりもかなり涼しい。
それにしても全く「冷凍」ではない。
確かに「本」にとっては25度くらいで充分「冷凍」と言えるのかも知れない。
警報音が鳴る。
温度計を見ると、26度。
慌てた様子で館長が「書庫冷凍」に入って来た。
「空調が動いていない!
キミは直ぐに管理課に連絡してくれ!」
何をそんなに焦っているのか。
大袈裟である。
管理課に空調不具合の旨、連絡する。
27度。
「もうダメだ…。」
28度。
本に塗った黒いコーティング剤が溶け、甘い匂いが立ち込めて来た。
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