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renai_shinri7
毎週ショートショートnote|古墳症
「このへんの書類、貝塚に…じゃなくてシュレッダーにかけといて」と先輩が言った。
俺は「貝塚?」と聞いた。
「シュレッダー。いちいち言い間違いを指摘するな!」と言われた。
最近、古墳症が流行っている。
先輩も係長から移されたんじゃないかと俺は睨んでいる。
「この土器…じゃなくてカップのコーヒー朝から飲めてないよ。木簡…じゃなくて資料も全然減らないし、馬具….じゃなくてメールも溜まってるし、呪具…じゃなくて会議も多いし…」
係長は完全に古墳症だと思う。早く通院してほしい。せめて、勾玉…じゃなくてマスクをしてほしい。
「託宣…ではなくて会議の時間です」と課長が会議室への移動を促した。
移動中、少し頭がふらふらして足元に転がっている埴輪を蹴飛ばしてしまった。
会議室に入ると、吊り下げられた銅鐸がぐわーん、と鳴った。
全身装飾品だらけの社長が登場した。
社長はぶつぶつ言いながら腰の銅剣を抜いて、鶏の首を切り落とした。
炙った亀の甲羅にヒビが入り、来期の方針が決定したようだ。
みんなそれぞれ出土品を持ってオフィスに戻っていく。俺はどれを持てば良いのかよくわからなかった。
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