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【毎週ショートショートnote】宇宙一エモいバックドロップ

ウザ過ぎ部長は煙たがられていた。

とにかく常に喋っている。
「ハラスメントになるから何も言えないですねぇ!」が口ぐせ。
例えば…と文頭につければ免罪符。
結局何でも言ってしまう。
周囲が総毛立つ。

急に真面目になり自分語りが始まる。
自分の話は価値があると思っているから始末に負えない。

いくら指摘しても指摘と気付かない。
精神論でここまできたので言葉は通じないのだ。

そこで「部長に技をかけて体で覚えさせよう」という計画が発足した。


若い女性社員が部長に近づく。

「いやー若い娘が笑顔だと僕も元気になるねぇ!」

「部長。今日も元気ですね!」

「いやいやいやいやありがとぉ!さり気ない声かけ感謝謙虚の気持ちで受け止めさせて頂きますぅ!」

「これも受け止めて下さい!」

低く鋭い動きで部長の背後を取ったかと思うと、垂直落下式のバックドロップが美しい弧を描いた。

「いやー!効いたー!宇宙一のバックドロップ!エモいって言うんでしょ?ねぇ?」

「昭和精神論」はチート過ぎる。

(416文字)

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