#23-海外で活躍するマイクロビジネスの王達 - 億を稼ぐ手法とは?!
スナック菓子の転売。貸し倉庫。コイン洗車場。
どれも「地味」としか言いようがない商売だ。
ところがこれらで月に数千万円を稼いでいる人たちがいる。しかもその手口を、Podcastやニュースレターでタダで毎週公開している。
地味な商売ほど儲かる。派手さがないから、競合が来ない。
海の向こうでは今、こうした「退屈な商売の全公開」が一つの潮流になっている。この連載で毎週紹介しているのは、まさにこの潮流の真ん中にいる人たちだ。
ただ、毎回出てくる名前を見て「で、誰?」となっている人も多いと思う。今回は特別編として、この連載の常連6人をまとめて紹介する。
この連載では毎週、彼らの英語のPodcastを聴き、数字を一次ソースで裏取りし、日本の読者に向けて書き直している。
クリス・コーナー(Chris Koerner)— 75社を立ち上げた連続起業家
テキサス在住。これまでに75社以上のビジネスを立ち上げてきた。
代表的な事業が「テキサス・スナックス」だ。テキサスのご当地スナック菓子をオンラインで全米に売るだけの、一見地味なビジネス。これが月商6,000万円を超えている。
コンビニ2店舗分の売上を、スナック菓子だけで叩き出す男。
他にもRVパーク ——キャンピングカー用の宿泊施設—— を27カ所買収し、iPhone修理店、中古車購入代行サービスなど、手がける事業は多岐にわたる。
共通するのは「需要が先、商品は後」という哲学だ。すでに人が欲しがっているものを見つけて、そこに商品を置く。派手なアイデアより、地味な需要。この考え方は、日本で副業を始める人にもそのまま使える。
Podcast「The Koerner Office」で、事業の裏側を毎週公開している。
ニック・ヒューバー(Nick Huber)— 「汗をかく副業」の提唱者
大学時代に始めた荷物預かりサービスを約2,550万円で売却。新卒の年収7年分だ。
その後、貸し倉庫事業「ボルト・ストレージ」を全米68拠点にまで拡大した。
ヒューバーの哲学はシンプルだ。「朝6時に起きて、汗をかく覚悟があるか」。
華やかなスタートアップではなく、貸し倉庫、洗車、清掃といった「退屈だけど確実に需要がある仕事」で稼ぐことを説いている。頭で考える前に、まず手を動かせ。泥臭いが、最も失敗しにくいアプローチだ。
Podcast「The Sweaty Startup」は、こうした地味な商売の始め方を学ぶ教科書のような番組だ。
コーディー・サンチェス(Codie Sanchez)— 「退屈なビジネスを買え」の伝道師
「退屈なビジネスを買って、金持ちになれ」。このメッセージで100万人以上の購読者を集めたニュースレター「コントラリアン・シンキング」の主宰者だ。
コイン洗車場、自動販売機ルート、小さなサービス業。誰も注目しないビジネスを安く買い取って、仕組みを整えて利益を出す。ゼロから作るな、買え。
元投資銀行出身で数字に強く、買収の判断基準やデューデリジェンスの方法をニュースレターやYouTubeで惜しみなく公開している。
アリ・アブダール(Ali Abdaal)— 医者をやめてYouTuber、年商6億円
イギリスの元研修医。医者をやりながらYouTubeを始め、登録者600万人を超える世界的なクリエイターになった。
注目すべきはビジネスの規模だ。約18人のチームで年商400万ドル(約6億円)超。社員ひとりあたり年間3,300万円を生み出している計算になる。
AI自動化エージェントを活用し、人が手を動かす作業を徹底的に減らしている。
「最初の100本は練習だと思え」。完璧を目指すより、まず出す。副業を始める人への最も実践的なアドバイスだ。
ジェイデン(Jayden / AI Hustle Podcast)— AI副業の実践者
AI動画制作で月間約75万円を稼ぎ、その手法をPodcast「AI Hustle」で毎週公開している。
ジェイデンの価値は、「AIを使って何ができるか」を自分の手で証明しているところだ。契約中のSaaSを自作して解約した話、AIを使ったコンサル副業モデル——どれも等身大で、「自分でもやれそう」と思わせる。
評論家ではなく、実践者。だからこの連載でも繰り返し参照する。
レニー・ラチツキー(Lenny Rachitsky)— 元Airbnb、ニュースレター購読者100万人
エアビーアンドビーの元プロダクトマネージャー。退職後に始めたニュースレター「Lenny's Newsletter」は購読者100万人を超え、世界最大級のビジネスニュースレターに成長した。
ラチツキーの強みは「プロダクト主導成長(PLG)」のフレームワークだ。広告に頼らず、プロダクトの質だけでユーザーを増やす。1人でプロダクトを作っている人には、最も参考になる考え方だ。
「退屈な商売の全公開」——6人の共通点
スナック菓子、貸し倉庫、洗車場、AI動画。どれも派手さはない。
でも6人全員、自分で事業を回しながら、その過程を毎週公開している。売上も、失敗も、判断の裏側も。だから数字に嘘がない。
日本でこの6人の名前を知っている人は、ほとんどいない。英語のPodcastやニュースレターでしか発信していないからだ。情報は山ほどあるのに、言語の壁で届かない。
この連載は、その壁を越えて彼らの発信を日本語にして届けている。次回以降の記事でこの6人が登場したら、少し読み方が変わるはずだ。
今日できること
6人のうち1人でも、Podcastやニュースレターをフォローしてみる(リンクは下にまとめた)
英語が苦手でも問題ない。この連載で毎週、日本語にして紹介している
副業の正解は、すでに誰かが試して公開している。探しに行くかどうか。この連載が、その入り口になれたらうれしい。
参考情報
Podcast: The Koerner Office(コーナー)— 退屈なビジネスの裏側を毎週公開
Podcast: The Sweaty Startup(ヒューバー)— 汗をかく副業の始め方
Newsletter: Contrarian Thinking(サンチェス)— 退屈なビジネスの買い方
YouTube: Ali Abdaal(アブダール)— 生産性とクリエイター経済
Podcast: AI Hustle(ジェイデン)— AIを副業に使う実践事例
Newsletter: Lenny's Newsletter(ラチツキー)— プロダクト主導成長の教科書
為替注記: 1ドル≒150円で概算
注釈: ジェイデンの月間収入(約75万円)はPodcast内での本人発言に基づく。一次ソース未確認
