【読了】 辻堂ゆめ 「二人目の私が夜歩く」
辻堂ゆめ「二人目の私が夜歩く」
タイトルが良かった本
大学受験を控える主人公は知り合いに誘われたボランティアでひとりの女性と出会う。ありのままでいいという彼女の言葉は、消極的で後ろ向きな主人公にとって震えるほど嬉しいものだった。
昼のはなし、夜のはなしとつけられた章は読み進むことで意味がわかります。
タイトルの不思議さも含めてふっと意表をつかれてしまった。
人は可哀想な相手には無条件で優しくなれる。
けれど同時に可哀想な相手が自分の善意を受け入れることも強いている。
ボランティアというものの難しさを思いつつ、余計なことを考えず手を差し出せる尊さも同じくあるのだと思う。
昼と夜、私とわたし。
二人目の私が見たものは昼の光では照らせない。
イヤミスのようにも、背を押すようにも読める静かな雰囲気のミステリーでした。
(20250706投稿文の再掲)
