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忙しく動いている自分に酔っていないか。ほんとうにやりたいことに向き合うための考え方。

忙しい。けどなんとなく気持ちいい。

そんな方がよく意識すること。
やりたいこと。叶えたいことがある。

そしてそのためには、
「目標を作ることが大事」という言葉。

そもそも目標とは?
それは未来の数字を決める作業ではない。
人と組織の可能性を、どの状態まで引き上げるかを決めることである。

その前提が不明確だと、やりたいことに向き合えない。

── ヒミビズ から、今日も。人口4万人の港町で、毎日5件以上、年間1,200件の経営の相談を受けている、荒川健生です。

昨日は、「実行100%ではうまくいかない」という話しを書いた。
今日は、自分はどうなのか、やり方、考え方を振り返り、綴ってみた。


■ 忙しく動いている自分に、酔っていないか

私の日々の業務は以下。
・1日5件~7件相談を受ける。
・毎月のイベントを企画・手配する。
・毎月何回かメディアに出る。
・事業者さんを紹介する。
・SNSを更新する。
・メールを返信する。
・関係各所と打ち合わせ
・視察対応、講演など。

センター長になってから、毎日いろんなことをやっている。

予定表は、埋まっている。

でも昨日書いていて、ハッとした。

これ、全部「やること」だ。

行動。活動。動いた量。

動いた量は、増えている。
でも、それで氷見は変わっているのか。

ここで、ひとつ白状したい。

件数という数字は、心地いいのだ。

積み上がるから。裏切らないから。
頑張った分だけ、確実に増えるから。

でも、状態は違う。

・相談者さんが、自社の強みを一言で語れる状態
・相談者さんが、次の3ヶ月でやるべきことを自分で決められる状態
・氷見の事業者さん同士が、勝手に連携し始めている状態
・氷見で挑戦することが、胸を張ってまわりに言える状態

状態は、こちらの頑張りだけでは作れない。
相手が変わって、初めて成立する。

だから、問うのが怖い。

件数は『積み上がる』。
状態は『問われる』。

累計7,000件の相談によって、
氷見の事業者さんの行動が変わったか。

そこが本丸だ。
件数は、その途中経過にすぎない。

■ 「やったけど、変わらなかった」の正体

これは、相談の現場でもまったく同じ構造がある。

多くの事業者さんは、目標を「やること」で置く。

「インスタを頑張ります」

「チラシを作ります」

「新商品を考えます」

全部、行動だ。
悪いことじゃない。

でも、これだけだと「やったけど、何も変わらなかった」が起きる。

なぜ、人はやることで目標を立てるのか。

怠けているからではない。
むしろ、逆だ。

やることは、自分ひとりで完結する。
投稿すれば達成。
チラシを刷れば達成。

でも、状態には相手がいる。
お客さんが来なければ、未達成が丸見えになる。

つまり、やることの目標は、傷つかないための防御でもある。

ここに気づいてから、相談での問いが変わった。

「それをやった結果、どういう状態になっていたいですか」

たとえば、ヨガ教室なら。

×「インスタを週3回投稿する」
○「3ヶ月後、既存のお客様のうち5名が月1回以上続けていて、体験の新規さんが毎月5名入っていて、開催日ごとに最低4名が集まっている状態」

たい焼き屋さんなら。

×「夏の商品を作る」
○「8月末に、夏限定の商品が来店の理由になっていて、店頭と口コミで新しいお客さんが増えている状態」

違いは、映像が浮かぶかどうか。

映像が浮かべば、逆算できる。
逆算できれば、今日やることが決まる。
今日やることが決まれば、投稿の中身まで変わる。

行動を、状態に翻訳する。

このひと手間で、支援の質が変わると思っている。

■ 僕が頑張るほど、ヒミビズは弱くなる

もうひとつ、以前から思っていることがある。

センター長が全部考えて、周りが実行する形。

これ、短期的には強い。
動きは速いし、質もそろう。

でも、長期的には脆い。

僕が動けば動くほど、周りの「自分で目標を立てる力」が育たない可能性があるからだ。

有能な人が引っ張る組織ほど、
その人がいなくなった瞬間に止まる。

前職の銀行でも、同じ光景を何度も見た。

支店を回していたエースが異動した途端、数字も空気も沈む店。

原因は、エースの力量ではない。
周りが「自分の役割」を自分の言葉で語れなかったことだ。

本来ありたいのは、スタッフも、専門家も、高校生も、行政も、金融機関も、それぞれが自分の役割を自分の言葉で語れる状態。

・スタッフは「相談者さんの小さな変化を見逃さず、次につなげる役割」
・専門家は「知識を渡すだけでなく、実行できる形まで翻訳する役割」
・高校生は「若い視点と発信力で、事業者さんの見え方を変える役割」

役割を言葉にできたとき、ヒミビズは「個人の突破力」から「地域全体の推進力」に変わる。

突破力は『個人』のものだ。
推進力は『地域』のものだ。

そう信じている。

■ 目指すのは、挑戦が連鎖する町

1社が売れる・結果が出る。

それを見て、隣の事業者さんが動く。

高校生が関わる。
金融機関が支援する。
行政が後押しする。

また、別の挑戦者が出てくる。

この循環が生まれたら、ヒミビズは本当に価値を出せている。

逆に、自分だけが目立って、相談者さんが主役になっていないなら、それは失敗だ。

ヒミビズの成功は、個人の成功ではない。

相談者さんが「自分で変わった」と感じる状態を、どれだけ作れるか。

だから、あえてヒミビズの目標を「状態」で書いてみる。

「支援先が、自社の強み・お客さん・次の一手を自分の言葉にできていて、売上・集客・採用・承継・新商品のいずれかで具体的な変化を出している状態」

相談件数より、こっちが大事だ。

数字は報告書に残る。
でも、状態は町に残る。

■ いつも常に振り返る、3つのこと

最後に、自分への宣言として。

1つ目。
相談の最後に、必ず「状態」を確認する。

「次回までに何をしますか」ではなく、
「次回お会いするとき、どうなっていたら前進と言えますか」と聞く。

思考が、作業から成果に切り替わる。

2つ目。
役割を、一緒に言葉にする。

スタッフ、専門家、高校生、行政。
それぞれと「あなたの役割は何か」を話す時間を作る。

教えるのではなく、一緒に考える。

3つ目。
自分の活動を、月に一度「状態」で振り返る。

「今月、何をやったか」ではなく、
「今月、誰が、どんな姿に変わったか」。

変わっていなければ、忙しさは言い訳にならない。

目標設定とは、未来の数字を決める作業ではない。
人と組織の可能性を、どの状態まで引き上げるかを決める作業だ。

もし、あなたが今、目標を紙に書いているなら。

それを読んで、3ヶ月後のあなたの映像が浮かぶか、確かめてみてほしい。

浮かばなければ、それはまだ予定だ。

あなたの可能性を引き上げる言葉は、きっとあなたの中にある。

明日からも1日1時間を大切に。

追伸
プライベートで「どんな家庭を築きたいの」と聞かれた。
出た答えが、「週末は料理をしたい」。
状態で語れと言った本人が、これ。

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