「1984年」と日本のアニメを比較して分かる島国の国民性
私が好んでいる架空戦記の世界観の一つに世界が3つの超大国によって三つ巴になっているというものがある。それぞれの国家の中心地は世界で最も経済生産性の高い北米・ヨーロッパ・東アジアが中心である。
この構図の中で比較的に世界的に有名な作品がオーウェルの「1984年」だ。この作品では世界はオセアニア・ユーラシア・イースタシアの3つの超大国によって分割されている。
オセアニアは南北アメリカ大陸を中心にオーストラリア・ブリテン島などで構成され、ユーラシアは大陸ヨーロッパと旧ソ連で構成され、イースタシアは東アジアで構成される。インド・中東・アフリカは所有者が曖昧な紛争地帯という扱いである。

日本のアニメ作品でこの勢力図を明確に取っているのが00ガンダムである。00ガンダムの世界観では世界は南北アメリカ大陸を中心とする「ユニオン」、中国を中心とする「人類革新連盟」、ヨーロッパを中心とする「AEU」の3大国によって三つ巴の対立が続いていると設定されている。
「コードギアス反逆のルルーシュ」も似たような世界観を取っていた。この世界では南北アメリカ大陸を中心とする「神聖ブリタニア帝国」、ヨーロッパを中心とする「EU」、中国を中心とする「中華連邦」の三国が(ややブリタニアが優勢であるものの)鼎立している。これまたよく似た世界観である。
これらの作品を見て面白いと思う特徴がある。ジョージ・オーウェルはイギリス人だ。そして「1984年」の中ではイギリスはヨーロッパではなくアメリカと同じ陣営にされていた。
同様に日本人の描いた00ガンダムやコードギアスでは日本は中国ではなくアメリカと同じ陣営ということになっている(コードギアスの場合は強制的な植民地化だが)。
どうも日本人もイギリス人も大陸の国とは一緒にされたくないようなのだ。隣の国と一緒にされるくらいならアメリカと同じ陣営の方を選ぶというのは何もアニメの世界に限った話ではない。ブレグジットには似たような構図があるし、日本人だって中国と統合したい者は少ないはずだ。
こうしたさりげない世界設定に関しても製作者の国民性が滲み出ているのである。
