速い脳と遅い脳
みなさんは脳が1日に何回意志決定をしているかご存じですか?
実は、約3万回です。
とんでもなく多い数字ですよね。(笑)
私も初めて知った時は驚愕でした…。
そこまで1日の中で、何かを意識的に選んでいる実感はありませんよね?
それもそのはずで、上の数字は意識して意志決定しているものだけではなく、無意識で行っているものも含まれるからです。
1日にAとBどちらにしようか…そんなことを3万回も意識的に選んでいたら、疲れて何もできなくなるでしょうね。
実際、意識的な選択は1日の中で数十〜数百程度だそうです。
つまり脳の意志決定には
意識的なもの
無意識的なもの
この2つが存在し、かつ無意識で選択しているものが大半なのです。
無意識の選択には習慣や直感を含んでいますが、とても便利です。
もしこれがないとして、車を運転する例を考えます。
以下のように全てを意識的に判断しなければいけません…。
🚦交差点に進入して右折するまでのフロー
(意識的な意思決定)
① 周囲の確認
信号の色は?進んでいいかどうかを判断
② 対向車の確認
何台いるか?
どのくらいのスピードか?
③ タイミングの判断
今右折できるか?
間に合うかどうかを計算
④ ウィンカーを出すか判断
タイミングは今か?早すぎる?遅すぎる?
⑤ ハンドル操作を考える
どのくらい回すか?いつから曲げるか?
⑥ アクセルとブレーキの判断
どのタイミングで踏み替えるか?
速度はどう調整するか?
⑦ 右折後の位置取り判断
どの車線に入るか?
ハンドルをいつ戻すか?
これは大変だ。(笑)
運転どころではないですね。
つまりとても多くの動作を自動化するのが、無意識下での意志決定になります。
しかし、この無意識の意志決定は便利な反面、
厄介な面もあります。
意識していないので、思い込みや偏見を認識できず、間違った意志決定に繋がることもあるのです。
今日はそんな、人間の意志決定に関する話です。
なお内容は「行動経済学が最強の学問である」、相良奈美香著、SBクリエイティブ出版、2023/6/2から引用しております。
近年話題の行動経済学ですが、ざっくりいうと
非合理的な人間の意志決定を科学する学問
です。
経済学が合理的な人間の意志決定を科学する学問なので、その違いがあります。
もしご興味があれば手に取ってみてください。Kindleでも読めます。
(以下、引用部分)
上でもお伝えした通り、人間の意志決定には以下の2種類があります。
1.速い意思決定(無意識的、瞬間的に答える)
2.遅い意思決定(意識的、じっくり考えて答える)
上をシステム1、下をシステム2と呼ぶことにします。
ここでいきなりクイズですが、
野球のバットとボールが、合わせて1ドル10セントで売っています。
野球のバットはボールよりも1ドル高いです。
別々に買ったら、それぞれいくらでしょう?
パッと回答するとどうなりますか?
バット1ドル、ボール10セント
と思いませんでしたか?
私も見事に嵌まりましたが、これ間違いです。(笑)
正しくは
バット1ドル5セント、ボール5セント
なのです。
もしじっくり考えるシステム2で答えると、間違うことはないと思います。
しかし瞬間的な意志決定のシステム1を使うと、間違えるつまり非合理的な意思決定を行う可能性が高くなる。
これが認知のクセというものです。
普段の意思決定では、この素早いシステム1を頻繁に使っています。
そしてシステム1では非合理的な意思決定をする可能性も高い。
どういった場面でシステム1が優位になるのか、それを知っておくだけでも正しい判断が出来る回数が増えると思います。
具体的にシステム1が優位になるケースは、以下の6点だそうです。
*疲れているとき
*情報量・選択肢が多いとき
*時間がないとき
*モチベーションが低いとき
*情報が簡単で見慣れすぎているとき
*気力・意志の力(ウィルパワー)がないとき
何となくですが、上から3つのシーンでは、
確かに間違うこと多いかも…
となりますよね。(笑)
慌てて決めたことなんて、ほぼギャンブルみたいなシーンも多いですから。
上記の6つの状態である、と認識して意思決定を行うことは重要である気がしてきますね。
また最後に、
システム1を使用した非合理的な意志決定の例として、
以下8つの行動経済におけるバイアスを紹介しておきます。

(引用部分終了)
いかがでしたでしょうか?
素早い脳の意志決定、システム1はとても便利ですが、
上記図1のように、多くの間違った意思決定をする可能性もあるのです。
人間はとても非合理的な存在である気がしてきますね。(笑)
しかし私はそんな非合理性がとても好きです。
予測できないことが良く起こりますから。
全てが合理的な意思決定で仕事もプライベートも包まれていたら、
きっと息苦しいですからね。
それこそ人間とAIの区別なんて付かなくなりますよ。
ちなみに我が家の研究員は
冷蔵庫の上で寝るのが好きです。
冷蔵庫に乗るためには、以下の行程が必要です。
キッチンのカップボードにジャンプ
→狭い家電の上をウォーク
→電子レンジの端からジャンプ
…非合理的な意思決定に見える…床ではアカンのか…。

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