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風待ちの心

動き出す理由を
まだ見つけられない朝がある
胸の奥で
小さな葉がそよぐように
かすかな気配だけが揺れている

世界は静かで
時間だけがゆっくりと
指先をすり抜けていく

そんなとき
心のどこかで
風を待つ影がひとつ
そっと息をしている

急がなくていいよと
囁くような
やわらかな沈黙が寄り添う

抱えていた重さは
止めるための鎖じゃなくて
まだ吹かない風を
感じ取ろうとしていた
心のアンテナだったのかもしれない

立ち止まることは
後ろ向きじゃない
風が変わるのを
静かに待つことも
ひとつの進み方

もし今
胸の奥がふわりと揺れるなら
それはきっと
遠くで風が生まれた合図

その風が届いたとき
あなたの歩幅で
そっと一歩を踏み出せばいい

その歩みは
誰かの心にも
やわらかい風を運んでいく

風を待つ時間も
風に乗る時間も
どちらもあなたの物語




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