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守りたいもの

守りたいものがある
それは誰かの笑顔だったり
ふとした仕草だったり
名前のつかない温もりだったりする

強くあろうとして
胸の奥に力を入れすぎた日もあった
守るために自分を削ってしまった夜もあった

でもね
人はそんなに強くできていない
脆さを抱えたまま
それでも大切なものへ手を伸ばしてしまう
その不器用さこそ
優しさの形なのかもしれない

弱さを見せた夜
そっと寄り添ってくれた人がいた
崩れそうな心を
何も言わずに受け止めてくれた
その手の温度に触れたとき
守られることの尊さを知った

誰かを守りたいと思った時
人は自分の弱さを知る
けれどその弱さこそが
誰かの痛みに触れられる優しさになる

守られた夜の温度を胸に
また歩き出すたび
自分の影さえ愛おしく思えるようになる

守ることと守られることは
どちらが上でも下でもなく
同じ場所で静かに寄り添っている

守りたいものがあるから私は立ち上がれる
守られる瞬間があるから私は息を整えられる

きっと
守りたいと思えるものがあると
人は弱さを抱えたままでも歩ける
歩き続けた先で
自分の影さえ愛おしく思える日が来る

そして気づく
守りたいものの中には
いつの間にか
自分自身も含まれていたことに



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