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『児発管の現場学』㉑お休み連絡と振替え

経営的視点と、現場の葛藤の「着地点」

「今日はお休みします」
現場で響くこの電話の向こうには、保護者様の申し訳なさそうな声や、お子さんの体調への不安、あるいは病院に向かう前の慌ただしさがあります。

児発管としてこの言葉を受け取るとき、私たちは「事務的な処理」以上の、非常に複雑な分岐点に立っています。

1. 経営者視点という「逃げられない責任」
管理職である児発管は、現場のリーダーであると同時に、経営の一翼を担う立場でもあります。

欠席連絡をいただく中で、「振替」を提案するのは心苦しい場合もあります。
急なトラブルで忙しい中でのご連絡かもしれない。

それなのに、頭のどこかで「欠席によるマイナスを補わなければ」という経営的視点が動く。
この葛藤こそが、リアルな現場です。
しかし、この場所を明日も、来月も守り続けていくためには、ルールの中で最善の選択をし、数字を確保する責任があります。
それは、共に働く仲間の処遇を守り、子どもたちの居場所を維持するための「力」だからです。

2. チームで共有する「安心の地図」

欠席の連絡をいただいた際、その場で「では、この日はどうですか?」と、そっと選択肢を提示できること。

それは、保護者様にとっての安心(受け皿の確保)にも繋がります。

大切なのは、児発管一人が数字を追って抱え込むのではなく、チームの誰もが一目で空き状況を把握できる「情報の透明性」を整えておくことです。
アナログでもPCでも構いません。
ルールを決めて「綺麗に見やすく」整えておく。
それが、急な予定変更があっても慌てず、チーム全員が同じ歩幅で対応するための「地図」になります。

3. 指導員との「信頼の貯金」が、現場を冷やさない
もしスタッフが「児発管は利益のために予定を詰め込んでいる」と感じてしまったら、支援の質は途端に冷えてしまいます。

無理な振替調整を「穴埋め」ではなく、「事業所を安定させ、子どもたちに機会を作るための大切な一歩」としてスタッフに受け入れてもらうには、日頃の関わり方がすべてです。

普段からスタッフに対して、一方的な指示ではなく「無理強いをしないスタンス」を貫き、誠実に向き合っておくこと。

管理職になっていく過程で、この「信頼の貯金」があれば、いざという時の調整も「チーム一丸となった守り」へと変わります。

4. 「小さな輝き」を報告する誠実さ

枠の都合で、普段とは違う「集団の場」への振替を提案することもあります。

個別療育を希望される保護者様は不安を感じるかもしれません。

でも、一度の参加で魔法を期待しなくていいのです。
大切なのは、その時間の中にあった「小さな、キラリと光る瞬間」をすくい上げること。
たとえ集団の中でも、いつも通りの温かい眼差しでお子様を見つめ、ありのままの輝きを丁寧に報告する。

その一貫した「支援の質」こそが、経営的判断(振替)を、本当の意味での「支援の継続」へと昇華させるのです。

数字を追うことは、誰かを苦しめることではありません。
この温かい場所を明日へと繋いでいくための、児発管としての静かな、しかし力強い使命なのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
現場でのちょっとしたお悩みや、日々直面する葛藤についてお話ししたいことがあれば、プロフィール欄の窓口からいつでもお気軽にお声がけください。
あなたの歩みが、明日も穏やかな笑顔で満たされますように。



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