上達の為の唯一のルーティン
そろそろ全体の総仕上げに入りたいと考えている。
はじめの方の記事で、
練習内容を箇条書きにしてみたいと言っていたが、
ここで初めてやるべきことを
箇条書きにしてみようと思う。
・常に新しい曲をコピーし続けること
・音感を鍛え、トランスクライブをすること
・譜面を読めるようにすること
・譜面を書くのに必要な楽典の知識を100%にすること
これだけのことをやり続ければ、
どんなに伸び悩んでいても
全く上手くならないなんてことは絶対に起こらない。
そして、これは、
どのジャンルの音楽をやっていても有効だ。
ここに挙げたことは、
私も常にやっていることだから、
市販の教則本などよりも解像度の高い切り口で
上達させられる内容だと思っている。
ただ、ここまで読んで恐らく多くの人は
こう思ったのではないだろうか?
「〝常に新しい曲をコピーしろ〟だけは今日から出来るが、下3つはどうすりゃいいんだ」
と。
まず、音感を鍛えること。
これに関しては、また別で
具体的な習得方法について
丸々1本記事を制作するので
それを参考にして欲しい。
ただ、その記事に関しては
「譜面の読み書きが出来ること前提」
で話を進めるので、
なるべくそれに取り掛かるまでには
譜面に関する学習は進めておいてほしい
と思っている。
譜面を書くのに必要な楽典の知識は、
前回の記事で取り上げた
『楽典 理論と実習』
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を読んでくれ。
勿論、当然の疑問として、
ネットにある資料じゃダメなのかというのが
あると思うが、結論から言うと駄目だ。
恐らく、譜面の読み書きに必要な全ての情報は
ネットの何処かにあることにはあると思う。
ただ、前回の記事で述べた通り、
楽典の知識は100%であって初めて意味を成す。
初学者が誰のバックアップも受けずに、
何一つ内容を取りこぼさないように
ネットから正しい情報だけをかき集めるのは
どう考えても不可能である。
まずは1頁目から全て目を通した上で
実際に書いてみること。
弾ける曲を書き起こしてみて、
後で市販のスコアと見比べるというのも
良いと思うが、
トライアンドエラーを繰り返して兎に角、
数をこなすことが重要だ。
最初は上手くいかなくても
100%になるまで学習を続ければ
良いだけなのだから、全く心配する必要はない。
トライアンドエラーの中で
何か分からないことが発生した場合は、
出来る限り私もサポート出来るようにしたいと
思っている。
最後に、譜面がどうやったら
読めるようになるかだが、
これは今のあなたの段階によって
やることが変わってくる。
まず、譜面をみて
何を言っているのかさっぱりわからない
というレベルの場合は、
やはり『楽典 理論と実習』で、
まず基本的なルールを覚えてくれ。
基本的にこれ1冊を読み込めば
全て網羅出来るはずだ。
次に、
「書いてあるオタマジャクシや記号の意味は分かるがスムーズに読めない」
というケース。
恐らく、これが一番多いと思っているが、
これについて最も有効な手段は「多読」である。
元も子もない話で申し訳ないが、
そんな裏技的なものは存在せずに、
沢山読むことが残念ながら最短ルートである。
ギタリストは、
バンドスコア的なものは持っていても、
五線で書かれた譜面というものを
あまり持っていないというケースも
そこそこ多いと思う。
そもそも読んでる数が圧倒的に少ないのだから
読めないのは至極当然の話だ。
ただ、多読の中にもコツはあって、
何をどうやって読むかが上達において
かなり重要だ。
今日の記事の中で一番重要なことを書くので
何処かにメモなどをしておいて欲しいのだが、
譜読みをスムーズにしたいのならば、
「ゆっくりなテンポならギリギリ初見でも読めそうな簡単な譜面をものすごくゆっくり弾いてみる」
ことである。
32小節ほどの簡単で短い曲が望ましい。
これを毎日練習の始めに
5分くらいかけてゆっくり2,3回弾いてみる。
たったこれだけで、早ければ3ヶ月以内には
ジワジワと効果を感じ始めるだろう。
これを聞いてやりがちなのは、
大きな書店や楽器屋に行って、
これに当てはまる
運指練習のようなエチュード集を
買ってしまうことだと思うが、
これは絶対にやめて欲しい。
私は基本的に、
「基礎練習本」みたいなものは嫌いだ。
漢字の書き取りを彷彿とさせるような、
所謂、〝練習のための練習〟に
なってしまいがちで、
何より全く楽しくない。
そもそも、そんな、
運指練習フレーズみたいなものを
弾いて覚えたところでどうするんだ
と言う話になる。
この手のフレーズ本の語り口は
「いつかこの運指が必要になったときにスムーズに指が動くように」
と言ったものだが、
そのいつかはほとんどの場合一生来ないし、
もし、弾きたい曲にその運指が出てきたとしても、
それはその曲をコピーする過程で
練習すれば良いわけで、
前もって備えて置く理由が全くない。
ずっと言っているが、人生は短いのだから
無駄なことをやっている時間は
1ミリもないわけで、
いくら譜面を読めるようにするという目的が
あったとしても、それはあまりにも非効率過ぎる。
では、どうすれば良いのか。
私の出した最強の解決策は
「ジャズ・スタンダードのリード・シートを読む」
ことだ。
今まであまりジャズに触れてこなかった人は
リード・シートというものに
あまり馴染みがないかも知れないが、
簡単に言うと、セッション用に、
メインメロディーとそのコード進行を
一枚にまとめたワンコーラス分の譜面である。
セッションには「アメリカン・スタンダード」
と呼ばれる曲集がよく使われるが、
これは当時アメリカで流行っていた
ミュージカルや映画音楽の曲集のことで、
これらの楽曲のコード進行を共通言語として
即興演奏をするのが、
所謂クラシカルなジャズのスタイルである。
実際に中身を見てもらったら分かると思うが、
譜面通りにストレートに読むのは
少しかったるいくらいシンプルな譜面で、
今回の練習の難易度としてはベストバランスだ。
それでいて、元がアメリカの名曲集であるから、
非常に良いメロディーばかりで、楽しく、
とても勉強になり、
また、ジャズ・ミュージシャンでなくても、
スタンダード曲を弾けるというのは
今後、様々なところで話のネタになるし、
初対面の人とも一緒に楽器で遊べるしで、
覚えておくと非常にメリットだらけだ。
スタンダード曲集は様々なものがあるが、
今は「黒本」と呼ばれる
『ジャズ・スタンダード・バイブル』
が一強なので取り敢えずこれを
入手すれば大丈夫だ。
※(Amazonアソシエイト)
検索すると同名の本が沢山あって分かりにくいと思うが、我々に関係あるのは上記の2冊である。
というか、一旦1冊目だけでもいい。
227曲も収録されてるので暫く毎日の練習のネタには困らない。
他の本は何かというと、管楽器用にトランスポーズされた譜面だ。
余談だが、スタンダード曲集には少し面白い話がある。
元々のルーツはボストンの著名ミュージシャン達が
これらの楽曲を採譜し、即興セッションや
練習教材として生徒などに配布をしていたが、
やがて、これはReal Bookという名前で
約400曲、5冊の曲集として
販売されるようになる。
しかし、オリジナルの楽曲は
アメリカの映画やミュージカルの有名曲なので、
当然、ほとんどの曲に著作権が生きていて
当時は、実は違法なものだった。
そのため、ボストンの地下にある楽器屋で
「〝聖書〟を下さい」
と言うとこの本が売ってもらえた
という逸話がある。
もしかすると、スタンダード・〝バイブル〟
という名前はこの時の名残なのかも知れない。
因みに、当時の〝聖書〟の値段は
1冊100ドルほどで、5冊組の本なので
約5万円ほどだったそうだ。
勿論、現在は著作権的な問題は
全てクリアされていて
合法的なものが、なんと上下巻合わせても
7,000円で手に入る!
なんていい時代なんだ!
ジャズ・スタンダードの曲集なので、
ちょっと勉強したことある人は
スウィングのリズムで弾くべきか
という疑問があると思うが、
今回はセッションではなく読譜の練習なので、
ストレートに弾いて大丈夫だ。
そもそも、ジャズ・スタンダードを
セッションで演奏する場合は、
スウィングがどうとかの前に、
リード・シートをそのまま書いてあるとおりに
演奏することはほぼない。
一旦、何も気にせずに、
BPMもMAXで60くらい、
普段の練習ではもっとゆっくり読んでほしい。
ポイントは、メトロノームを使いながら、
間違えても弾き直しせずに、
最後まで弾き切ることである。
これを途中で止まったりしてしまうと、
あまり読譜の練習にはならない。
必ずメトロノームを使って
止まらずに弾き切ることを
心がけて欲しい。
ギター教へようこそ
さて、ここまで学習準備編のようなコンセプトで
文章を綴ってきたが如何だっただろうか。
当初の構想では2本くらいの
記事に簡単にまとめるつもりであったが、
気づけば5本、累計1万3千字を超える
大ボリュームの記事になってしまった。
ただ、やはり、
“気づけばなんてことはないことだが、
気づかなければ学習に大きく差が出ること”
を意識して取りあげてきたので、
齟齬がないことは勿論のこと、
なるべく私と同じイメージを持ってもらうこと
を最重要視していて、
それを実現するためには
やはりこの文章量が必要であったと感じている。
今後も音楽学習のヒントになるようなことを
共有できるよう、
不定期で文章を投下していこうと考えているので、
もし、今回何か少しでも気づきがあれば
是非、noteのアカウントを作り、
私をフォローしておいてほしい。
あなたの音楽ライフを充実させ、
必ず後悔させないことを約束する。
