キウイの育て方|雌雄異株の仕組みと棚作りアイテム
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キウイフルーツは、秋から初冬(10〜12月頃)になるとホームセンターや園芸店で苗が出回り始めます。苗を植えてからおよそ3〜4年で果実の収穫が可能になり、栽培が軌道に乗れば家庭菜園でも毎年100個以上の実を楽しめるようになります。
しかし、キウイはつる性の植物で、生育が非常に旺盛です。庭植えでも鉢植えでも、つるがどんどん伸びていくため、栽培には「棚(たな)」の設置が欠かせません。
この記事では、キウイを家庭で育てる際に知っておきたい基礎知識と、栽培に便利なおすすめの棚セットや関連アイテムを詳しく紹介します。
🥝 キウイは雄の木と雌の木がある「雌雄異株」の植物

多くの植物は、ひとつの花の中に雄しべと雌しべの両方がある「両性花」によって受粉し、実を結びます。しかしキウイは、雄と雌の遺伝子がそれぞれ別々の株に存在する「雌雄異株(しゆういしゅ)」という性質を持っています。
つまり、キウイの木には性別があり、花粉を出す「雄の木」と、果実をつける「雌の木」の両方がそろって初めて実を収穫できるということです。どちらか一方だけでは結実しないため、苗を購入する際には必ず雄株と雌株をセットでそろえる必要があります。
このように性別がはっきり分かれる雌雄異株の植物は、種子植物全体のわずか約5%ほどしか存在しません。キウイ以外では、イチョウ(銀杏)やアスパラガス、ホウレンソウなどが雌雄異株として知られています。
受粉を成功させるためのポイント
キウイの受粉は、自然ではミツバチなどの昆虫が花粉を運ぶことで行われますが、家庭菜園では昆虫の飛来が十分でない場合もあります。確実に結実させたい場合は、「人工授粉」を行うのがおすすめです。
人工授粉の方法はシンプルで、雄花が開花したら花を摘み取り、雌花の雌しべに直接花粉をこすりつけるだけです。開花のタイミングが雄花と雌花でずれることもあるため、雄花の花粉を採取して冷凍保存しておくという方法もあります。
また、雄株の品種選びも重要です。雌株の品種によって開花時期が異なるため、開花時期が合う雄株を選ばないと受粉がうまくいきません。
たとえば、緑肉系の「ヘイワード」には雄品種「トムリ」が、黄肉系の「ゴールデンキング」や「東京ゴールド」には「孫悟空」や「ロッキー」などの早咲き系の雄品種が適しています。苗を購入する際には、品種の相性を確認しておきましょう。
🌱 雄の木と雌の木を3m程度離して庭植えする理由
キウイの苗を購入すると、説明欄に「庭植えの際には、雄の木と雌の木を3m程度離して植えてください」と記載されていることがよくあります。
なぜ距離を取る必要があるのでしょうか?その理由は、互いの生育を妨げないためです。
キウイはつる性の植物で、定期的に剪定しないとつるが伸び放題になり、株がどんどん広がっていきます。その結果、成長した雄の木が雌の木の日当たりや風通しを悪くし、実のつきが落ちてしまうことがあるのです。
家庭でキウイを育てる最大の目的は、果実を収穫すること。つまり最も大切なのは、実をつける雌の木の生育環境を整えることです。雄の木の役割はあくまで受粉のためだけなので、雌の木の成長を優先するのが鉄則です。
ちなみに、ご近所でキウイを育てている家がある場合は、そこから花粉が飛んでくることで、自宅の庭に雌の木だけを植えていても実がなることがあります。
一度庭に植えたキウイを後から移動させるのは大変な作業です。庭植えにするか鉢植えにするか迷っている方は、まず鉢植えで栽培を始め、生育の様子を見ながら庭の適切な場所を見定めて定植すると失敗が少なくなるでしょう。
剪定のタイミングと基本的な考え方
キウイの剪定は大きく分けて、冬剪定(12〜2月)と夏剪定(6〜8月)の2回行います。
冬剪定は、落葉後の休眠期に行う最も重要な剪定です。前年に実をつけた枝は翌年実をつけにくいため、古い結果枝を間引き、新しい枝に更新していくのが基本です。枝が混み合うと日当たりや風通しが悪くなり、病害虫の原因にもなるため、思い切って枝を整理しましょう。
夏剪定は、繁茂しすぎたつるを整理し、果実への日当たりと養分の集中を促すために行います。伸びすぎた新梢(しんしょう)を先端から切り戻し、棚の外にはみ出したつるも適宜カットします。
剪定を怠ると、棚がつるの重みで傷んだり、果実の品質が落ちたりする原因になるため、定期的な手入れを心がけましょう。
✅ 庭のスペースが限られている場合は鉢植え栽培も有効
広い庭がなくても、キウイは大型のプランターや鉢を使って栽培することができます。鉢植えの場合、根の広がりが制限されるぶん樹勢がやや抑えられ、コンパクトに管理しやすいというメリットがあります。
鉢植えで栽培する場合は、10号鉢(直径約30cm)以上の大きめの鉢を用意し、水はけの良い培養土を使いましょう。キウイは水を好む植物なので、特に夏場は水切れを起こさないよう注意が必要です。鉢底にしっかりと鉢底石を敷き、排水性を確保しつつもこまめな水やりを心がけてください。
鉢植えであっても、つるを誘引するための棚やあんどん支柱は必要です。次のセクションで紹介する棚セットは、鉢植え栽培のつる誘引にも活用できます。
✨ キウイの庭植えにおすすめの棚セット
こちらは、釘やネジを一切使わずに簡単に組み立てられる棚セットです。スチール製のパイプの表面を耐久性の高い樹脂でコーティングしているため、非常に丈夫で長持ちします。
キウイ栽培では、雄の木と雌の木を3m程度離して植えるのが基本です。そのため、この棚を2つ以上組み合わせて設置すると、広い範囲でつるを誘引でき、効率よく栽培できるでしょう。
棚自体の組み立ては簡単ですが、パイプを地面に埋め込む作業にはそれなりの労力がかかります。棚をしっかり安定させるには、パイプを地面に約30cmの深さまで埋める必要があるためです。
庭の土が硬かったり、小石が混じっていたりすると、パイプがなかなか地面に入っていきません。そんなときに役立つのが、以下で紹介する「穴掘り機」と「支柱ヘルパー」です。
穴掘り機
こちらは、地面に支柱用の穴を掘るための専用道具です。ドリルのように本体を回転させることで、キウイの棚のパイプを立てるのにちょうどよいサイズの穴を掘り進めることができます。
ただし、硬い地面に対して無理に掘り進めると、穴掘り機本体が折れてしまうことがあります。雨が降った翌日など、地面がある程度やわらかくなっているタイミングを狙って作業するのがおすすめです。
支柱ヘルパー
こちらは、テコの原理を利用して支柱の抜き差しを楽にしてくれる便利なアイテムです。キウイの棚のパイプを地面に埋め込むときだけでなく、パイプを引き抜くときにも使えるので、設置後のメンテナンスや配置変更にも重宝します。
支柱ヘルパーを使う場合でも、硬い地面に無理やりパイプを押し込もうとすると、パイプが曲がったり折れたりする恐れがあります。地面の状態を確認しながら、少しずつ慎重に埋めていきましょう。
💡 キウイ栽培を長く楽しむために知っておきたいこと
最後に、キウイを家庭で長く元気に育てるために押さえておきたいポイントをまとめます。
肥料について
キウイは比較的肥料を好む果樹です。年に2〜3回(2月頃の寒肥、6月頃の追肥、収穫後のお礼肥)を目安に、有機質肥料や果樹用の緩効性化成肥料を与えましょう。特に寒肥は翌年の実つきに大きく影響するため、忘れずに施してください。
緩効性肥料
病害虫対策
キウイは比較的病害虫に強い果樹ですが、「かいよう病」には注意が必要です。かいよう病はキウイの大敵とも言われる細菌性の病気で、枝や幹から樹液がにじみ出るのが特徴的な症状です。
感染した枝は早めに切り取って処分し、剪定ばさみの消毒を徹底することで被害の拡大を防げます。また、カメムシやコガネムシの幼虫による食害にも注意し、見つけ次第捕殺するようにしましょう。
収穫と追熟
キウイは木の上では完熟しない珍しい果物です。10〜11月頃、果実が十分に大きくなったら収穫し、リンゴやバナナと一緒にビニール袋に入れて常温で追熟させます。
リンゴやバナナが放出するエチレンガスが追熟を促進し、1〜2週間ほどで食べ頃のやわらかさになります。指で軽く押して少しへこむくらいが食べ頃の目安です。
📝 まとめ
キウイは、雌雄異株という独特の性質を持つ果樹ですが、雄株と雌株をそろえて適切な棚を設置すれば、家庭菜園でも毎年たくさんの果実を収穫できる、とても育てがいのある植物です。
栽培を始める前に、植え付け場所や棚の配置をしっかり計画しておくことが、長くキウイを楽しむための第一歩です。この記事で紹介した基本知識やポイントを参考に、ぜひご自宅でのキウイ栽培に挑戦してみてください。
キウイの苗 雄雌セット
この記事は、『ラブリープランツ(https://lovely-plants.com)』で公開中のオリジナル記事を、より読みやすく再構成し、さらに有益な情報を加えた改良版です。元のオリジナル記事も、是非合わせてご覧ください。
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