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大工の書店

チルチンびと 夏号「日本の夏の家」

チルチンびとの最新号が「日本の夏の家」という特集だったので
どうしても読んでみたくなって買いました。

若い頃の私は、

格好いいもの=最先端

だと思っていました。

そして最先端といえば海外でした。

海外の建築。
海外のデザイン。
海外のライフスタイル。

そういうものに憧れていました。

ところが不思議 なもので、歳を重ねると少しずつ感性が変わってきます。

今の私は、

残したいもの=最先端

だと思っています。

古民家。
木組み。
土壁。
庭。
里山の風景。

昔は古臭いと思っていたものが、今はとても新鮮に見えます。

日本には何百年もかけて育まれてきた暮らしの知恵があります。

夏の暑さをしのぐ工夫。

風を通す間取り。

深い軒。

縁側。

土間。

そんな知恵の積み重ねが、日本の家をつくってきました。

今回の特集は「日本の夏の家」。

副題には、

「気候風土適応住宅」
「地域工務店の知恵と工夫」

という言葉が並んでいます。

まさに私たちのような地域工務店が日々考えているテーマです。

読んでいて一つ思ったことがあります。

チルチンびとは誰に向けて作られている雑誌なのだろう。

家を建てたい人向けなのか。

設計士向けなのか。

工務店向けなのか。

それとも編集者自身が本当に良いと思う暮らしを発信しているだけなのか。

正直よく分かりません。

でも、それで良いのかもしれません。

良い雑誌というのは答えを教えてくれるものではなく、考えるきっかけを与えてくれるものだからです。

若い頃に家を建てると失敗することがあるのは、お金の問題だけではなく、感性そのものがまだ成長途中だからかもしれません。

50歳が近くなった今、私が建てたい家と、30歳の頃に建てたかった家は全く違います。

この雑誌を読みながら、そんなことを考えました。

さて、まずはゆっくり読んでみようと思います。

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