揺らぐ地球、変わる北極星──「変わらない」なんて、本当にあるの?

地球って、どっしりと動かないものだと思っていた。
空にある星も、方角も、ずっと同じ場所にあると。

地球の自転軸(地軸)は傾いている。
そのことは知っていたけれど、でもその軸は、完全に固定されているわけではなかった。

まるでコマが少し傾いたまま、ゆっくりと円を描くように回りながら、
地軸の向きは、2万6000年かけて少しずつ変化していくという。

これは歳差運動



今は、北の空にポラリス(こぐま座)が輝いている。
それが“北極星”と呼ばれるのは、地軸の延長線上にあるから。

でも5000年前、地軸の向きは今とは違っていて、
当時の北極星は「トゥバン(りゅう座)」という星だった。

そして、1万2000年後――
七夕の織姫星として知られる「ベガ」が、
また“新たな北の目印”となるらしい。



私たちが地球の上で暮らす
ほんの数十年では、
その変化に気づくことはないかもしれない。

でも、宇宙の時間軸では、
“北”という概念さえも、静かにズレていく


その事実に触れたとき、
私ははじめて、
地球を「天体」として意識した。

宇宙のリズムの中で、ゆっくりと、でも確かに動いている星。

その上に、私たちは暮らしているんだと。



この世界は、見えているものがすべてじゃない。

“変わらない”と思い込んでいたことも、

実は静かに、動いていたのかもしれない。


私たちは、どれだけ“確かさ”に支えられて生きてきたのだろう。

地球は、揺らぎながら、旅をしている。
太陽のまわりを、そして銀河の中を――

私たちを乗せたまま、今日も静かに、進んでいる。



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