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himamosu
告りびと #毎週ショートショートnote
もうこれ以上続けてはいけない。
世界がそう思っていた。
双方の主張は各々の利益を優先させ人心に響かない。
首脳同士の話し合いは何度も行われた。しかし主張は曲げられず非難の応酬ばかりに人々は辟易とする。超大国の大統領の仲介も裏にある自国の欲が絡み不調に終わる。あきらめと無関心に世界が再び沈んだ。
そんな中、国連の場である国が提案をした。
「お互いの『告りびと』を引き受けましょう。双方一名ずつ。各々の本心を告る代表者を我が国がリサーチし、設定する場で双方が本心を告り、それぞれのトップに響かせ納得させるのです」
世界は神秘の国の手法に一縷の望みをかけた。
当日、お互いの代表は女性。場は双方の希望で遊園地。
「あの子はジェットコースターで漏らしちゃったのよ」
「うちの子は回るカップに酔って吐いたわ」
「それが今じゃねぇ」
「そうよねぇ、えらそうに」
「ほんとにね」
告りびとの告白というか暴露話は全世界に発信された。
世界は母親の告りに救われた。
完410文字
たらはかにさんの毎週ショートショートの企画、今週のお題「告りびと」に参加させていただきました。
世界は複雑怪奇。だからこそ最もシンプルなヒーローが必要なのです。
