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machi_kashiku
恋は永遠に#毎週ショートショートnote【節分の半分は優しさでできています】
「パパが一族連れてやってくるわ。アタシといたらあなた喰われちゃうわよ」
「お前と別れるくらいなら死を選ぶ。最後まで戦う」
鬼の娘と恋仲におちた王は娘の父鬼の軍勢と対峙した。人間の手勢その数六千。鬼は二万五千。
「鉄の矢を放てばさすがの鬼も生きては帰れまい」
「待て、それでは彼女の一族を根絶やしにしてしまう。矢はやめ豆にせよ」
「お館様、それでは鬼を掃うだけで、また攻め込まれて」
「構わぬ、毎年でもそうやって掃うのだ。命をお互い粗末にはできぬ」
豆をうたれた鬼たちはその勢いにひるむ。
「ええい、こんな豆にひるむな、娘を取り返せ」
「しかし邪気を掃われ我々の力はどんどん減るばかり」
「うたれた豆が大層旨いとの報告が!皆戦わず豆を拾い集めております」
「ううっ」鬼の父は娘まで人間と一緒に豆をうつ姿に涙を流す。
「それ程その男が好きか。ならば未来永劫添い遂げよ。ただし毎年様子を見に来るぞ」
互いを思う気持ちは今も続き、父は鬼役となるのだった。
完410文字(字下げ空白除く)
田原にかさんの毎週ショートショートnote今週のお題「節分の半分は優しさでできています」に参加させていただいただっちゃ。
