招待状 #毎週ショートショートnote 【隣席の富士山】
「ダイヤモンドクラブ」という会員制クラブの招待状が届いた。詐欺っぽいけれど無料招待食べ放題飲み放題に釣られた。
都内高級ホテルの会場は老若男女問わず大盛況。整理券をもらいその番号の席に座る。上座の良い席だが隣をみて慌てた。どう見ても富士山なのだ。他の客もざわついている。俺は思案後、訊ねてみる。
「あの、富士山さんですよね」
「はい」富士山はパラパラと小石を落としながら小さく背を丸めた。
「だとすると今、あそこは山なしですか」
「いや、弟が代わりに座ってます」
「弟さんが」
「私より100mほど低いですけど素人にはバレません」
「でも今日はどうして?」
「私は主賓なんですよ」
急に我々のテーブルにスポットライトが当たった。眩しい。しかし富士山は主賓だ。致し方ない。
「さあ皆さま! 本日の主役。ダイヤモンド富士です!」
大型スクリーンに隣席の富士山が映される。頂上には俺の禿げた頭がライトをあびてのぞき輝いていた。
俺も主賓だったのか。
完410文字
たらはかにさんの毎週ショートショート今週の裏お題から「隣席の富士山」に参加させていただきました。裏も表も今週は書こうと思います。
皆さま、ご無沙汰いたしておりました。やっと公募二件、中、短編二作。参加することができ、今週からぼちぼち復帰しようと思います。落選の後にこちらでUPするつもりですので、私の髪の毛が一本残らず抜け落ちるまでこき下ろしていただけると嬉しい限りです。ただ、他の方への誹謗中傷は個人的に絶対にやめてほしいですし、なんだかnoteの雰囲気が悪くなるのは嫌だけど、私の作品への悪口雑言は大歓迎です!! 叩かれなにくそと書き直すことで成長するのですよジジィは。昭和30年代生まれは案外強いのよ。まだ昭和の先輩がたの心意気を忘れてない世代なのよ我々は。良し悪しはまあおいといてね。
