Photo by
mirecat
自由の大河#毎週ショートショートnote【雨乞い難民】
かつて世界に冠たる国であったここ。
今は世界の覇者たちが分断し管理する場所となった。
その原因は色々と語られるが、大国のエゴに煽られた自国民の分断が生んだこともその一つである。その時々のことなかれで右往左往するかつての民は其々の地域で管理者たる権力を崇拝した。
其々は他者を排した。人種、宗教、富、文化、科学技術、教育などなどあらゆるもので差別化した。性別や性格さえも。
そしてとうとう雨男、雨女だというくくりでも差別化が始まった。
地域を追われた人々は「雨乞い難民」と呼ばれ煙たがられた。
廻りを高い壁で仕切られた場所に彼らは閉じ込められ、その場所は年間降雨量が最も多い所とされ、雨が必要な時だけ選ばれし者が許可証を手に外へ出られた。
ある時彼らが決死の覚悟で声をあげ、SNSで拡散された。
「我々を吊るしその血の雨がお前たちの大地を潤すのならせめてその流れは自由な大海にまで流してくれ」
「汚染したまま流せるか!」に1.2億イイねが。
本文410文字 字下げ空白除く
※フィクションです。
田原にかさんの毎週ショートショートnote今週のお題「雨乞い難民」への参加作品です。
ぎりぎり滑り込み。諸般の事情です。
