MERCOSUR諸国のCB無線とUHF短距離通信アプリケーション
MERCOSURとは何か
MERCOSUR(南米南部共同市場)は、スペイン語では Mercado Común del Sur(南部共同市場)、ポルトガル語では Mercado Comum do Sul(南部共同市場) と呼ばれる地域統合体である。1991年の Tratado de Asunción(アスンシオン条約) によって成立し、1994年の Protocolo de Ouro Preto(オウロ・プレット議定書) によって制度構造を整えた。[1][2]
現在の加盟国として実務上中心となるのは、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビアである。ボリビアは2024年7月に加盟手続を完了し、MERCOSUR法体系、すなわち acervo normativo(規範体系) を最大4年以内に取り込む段階にある。[3] ベネズエラも加盟国の地位を有するが、2017年に Protocolo de Ushuaia(ウシュアイア議定書) の民主主義条項に基づき、加盟国としての権利義務を停止されている。[4]
電波は国境を越えるが、電波管理権は国家主権に属する。したがって、MERCOSURが共通の技術条件を定めても、国内での免許、許可、登録、機器認証の要否は、最終的には各国の国内法秩序によって決まる。この点が、27MHz帯CB無線と462MHz帯UHF短距離通信アプリケーションを理解する鍵である。
GMC決議第6/2002号の法形式
本稿で扱う462MHz帯の共通規格は、条約本文ではなく、MERCOSURの Grupo Mercado Común(共同市場グループ。以下GMC) が採択した Resolución(決議) である。正式には MERCOSUR/GMC/RES. Nº 06/02 “Frecuencias para uso de Estaciones Itinerantes”(移動・臨時局用周波数) という。[5] MERCOSUR公式規範データベースでも、同規範は「Tipo: Resolución(種類:決議)」「Número / Año: 6 / 2002(番号/年:6/2002)」として掲載され、承認機関は Grupo Mercado Común(共同市場グループ) とされている。
Protocolo de Ouro Preto(オウロ・プレット議定書) 第15条は、Grupo Mercado Común(共同市場グループ) が Resoluciones(決議) によって意思表示し、それが加盟国に対して義務的であると定める。[2] したがって、GMC決議第6/2002号は、条約に基づいて設けられたMERCOSUR機関の二次法、または派生規範と位置づけられる。
もっとも、MERCOSURの機関決定は、各国の国内法秩序に取り込まれてはじめて国内の無線利用者に対する実効性を持つ。MERCOSUR公式規範データベースも、GMC決議第6/2002号について、各加盟国における国内法化状況を個別に記録している。[5]
462MHz帯UHF短距離通信アプリケーションの内容
GMC決議第6/2002号は、Estaciones Itinerantes(移動・臨時局) のために、次の7つの周波数を共通化する。[6]
462.5625 MHz
462.5875 MHz
462.6125 MHz
462.6375 MHz
462.6625 MHz
462.6875 MHz
462.7125 MHz
技術条件は、F3E(周波数変調によるアナログ音声通信)、チャネル幅12.5 kHz、最大 ERP(Effective Radiated Power、実効放射電力) 500 mWである。[6] アルゼンチンの国内法化文書である Resolución 244/2002(決議244/2002号) は、GMC決議第6/2002号を国内法秩序へ取り込むと明記している。
この制度の目的は、固定された運用場所を持たない、または運用場所が頻繁に変わる小電力無線システムについて、MERCOSUR域内で周波数を調和させることである。共通仕様により、国境地域での有害混信を抑え、同じ用途向けの機器を加盟国間で流通させやすくする。つまり、これは技術規格であると同時に、域内市場における機器流通政策でもある。[6]
ただし、共通周波数の採用と、利用者ごとの個別免許不要とは、法的には別の問題である。GMC決議第6/2002号は、各国主管庁が利用者および機器の移動を容易にするための手続を定めることを予定している。そこには、国家主権に属する電波管理権と、地域市場の調和という二つの要請が並んでいる。
FCC FRSとの比較
GMC決議第6/2002号の462MHz帯7波は、米国の Federal Communications Commission(連邦通信委員会。以下FCC) が定める Family Radio Service(家庭用無線サービス。以下FRS) のチャネル1から7と同じ中心周波数である。すなわち、462.5625、462.5875、462.6125、462.6375、462.6625、462.6875、462.7125 MHzである。[7]
この一致は、機器設計と機器流通の観点から重要である。FRS型の小型トランシーバーは、すでに民生機器市場で広く流通していた。MERCOSURが同じ462MHz帯の7チャネルを採用したことで、域内で流通させる低出力携帯無線機の設計を共通化しやすくなった。
ただし、MERCOSUR規格とFCC FRSは同一制度ではない。FCC FRSは、米国の Code of Federal Regulations(連邦規則集) 第47編 Part 95 Subpart B に置かれた国内無線制度である。現在のFRSは22チャネル制度であり、MERCOSUR型7波に相当するチャネル1から7のほか、467MHz帯のチャネル8から14、および462MHz帯のチャネル15から22を含む。[7]
出力については、制度史を分けて見る必要がある。MERCOSUR規格は、7チャネルすべてについて最大ERP 500 mWである。FCC FRSも、2016年時点、すなわち2017年のPersonal Radio Services改正前までは、FRS機器の最大ERPが0.500 Wとされていた。旧47 CFR §95.647(d)は、FRSユニットについて、いかなる変調条件下でも0.500 W ERPを超えてはならないと定めていた。[8]
その意味で、2002年のMERCOSUR規格は、当時のFCC FRSの出力水準と整合していた。その後、FCCは2017年改正によりFRS制度を再編し、現行FRSではチャネル8から14はERP 0.5 W以下、チャネル1から7および15から22はERP 2.0 W以下とされた。[9] したがって、MERCOSURの462MHz帯7波は、周波数上はFCC FRSチャネル1から7と一致し、制定当時のFRS出力水準とも一致していたが、現行FCC FRSと比べると出力条件は低く抑えられている。
電波型式については、MERCOSUR規格がF3Eを掲げるのに対し、FCC FRSはF3E、G3E、F2D、G2Dを許容する。すなわち、FRSではFM音声だけでなく、位相変調音声や一定のデータ信号も制度上想定されている。もっとも、占有帯域幅はFRSでも12.5 kHz以下であり、この点ではMERCOSUR規格と整合する。[9]
制度構造にも違いがある。FCC FRSは、米国内で直接適用される個別免許不要の国内制度であり、FCC認証を受けた専用機器による利用を前提とする。一方、MERCOSUR/GMC/RES. Nº 06/02は、加盟国間の調和規範であり、各国国内法への取り込みと各国主管庁の制度設計を通じて実効性を持つ。
要するに、両者の関係は次のように整理できる。
周波数面では、MERCOSUR 7波はFCC FRSチャネル1から7と一致する。
帯域幅面では、MERCOSUR規格もFCC FRSも12.5 kHz幅の狭帯域チャネルを前提とする。
出力面では、MERCOSUR規格は7波すべて500 mW ERPである。FCC FRSも2016年時点では最大500 mW ERPであったが、現行FRSでは同じチャネル1から7が2 W ERPまで認められる。
電波型式面では、MERCOSUR規格はF3Eを明示するのに対し、FCC FRSはF3E、G3E、F2D、G2Dを許容する。
法制度面では、FCC FRSは米国内で直接適用される個別免許不要の国内制度である。一方、MERCOSUR規格は加盟国間の調和規範であり、各国国内法への取り込みを経て国内制度として機能する。
この比較から見えるのは、MERCOSUR規格が、FRS型の周波数配置と低出力携帯無線の発想を踏まえつつ、南米南部共同市場の国境事情と機器流通政策に合わせて制度化された地域規格であるという点である。
27MHz帯CB無線との関係
27MHz帯のCB無線は、スペイン語圏では一般に Banda Ciudadana(市民バンド)、ブラジルではポルトガル語で Rádio do Cidadão(市民無線) と呼ばれる。これはMERCOSUR/GMC/RES. Nº 06/02の462MHz帯UHF短距離通信とは別の制度である。
27MHz帯CB無線については、各国で周波数範囲、チャネル数、電波型式、出力、呼出符号、許可手続が一致していない。MERCOSURには462MHz帯の共通アプリケーションは存在するが、27MHz帯CB無線について同じような域内共通制度は見られない。
アルゼンチン
アルゼンチンでは、Ente Nacional de Comunicaciones(国家通信庁。以下ENACOM) が通信行政を担う。GMC決議第6/2002号については、旧 Secretaría de Comunicaciones(通信庁) が Resolución 244/2002(決議244/2002号) により国内法秩序へ取り込んでいる。[6]
UHF短距離通信については、国内制度として Estaciones de Uso Familiar(家庭用局) が存在する。Resolución 2750/1998(決議2750/1998号) は、462MHz帯7波について、機器モデルが登録されていることを条件に、sin necesidad de autorización individual(個別許可を必要とせずに) 使用できると定める。[10] 同決議の本文にも、対象となる局は機器モデル登録を条件として、個別許可なしに利用できると記されている。
27MHz帯CB無線については、Servicio de Banda Ciudadana(市民バンド業務) として制度化されている。旧 Secretaría de Comunicaciones(通信庁) の Resolución 47/82(決議47/82号) は、中心周波数26.965〜27.405 MHzの40チャネル体系を基礎とする。附属表上の帯域範囲は26.960〜27.410 MHzである。ただし、第2チャネルおよび第3チャネルは禁止され、第1、第9、第22チャネルには用途制限が置かれる。[11]
電波型式は、A3EJN(両側波帯AM音声、商用品質音声、多重化なし) および J3EJN(抑圧搬送波SSB音声、商用品質音声、多重化なし) である。通常の3文字式でいえば、A3EはAM音声、J3EはSSB音声であり、末尾のJとNは、音声品質と多重化なしを示す追加記号である。[11]
必要帯域幅は、A3EJNで6 kHz、J3EJNで2.7 kHz、チャネル間隔は10 kHzである。出力は、アンテナコネクタで測定して、両側波帯AMが5 W、SSBが12 W PEPである。[11]
アルゼンチンのCB無線は、利用者が手続から完全に自由な制度ではない。ENACOMには現在も Solicitud de Alta para operar un Servicio de Banda Ciudadana(市民バンド業務を運用するための登録・開始申請) が案内されている。[12]
ブラジル
ブラジルでは、Agência Nacional de Telecomunicações(国家電気通信庁。以下Anatel) が通信行政を担う。GMC決議第6/2002号は、MERCOSUR公式データベース上、ブラジルにおいて Resolução Anatel nº 337/2003(Anatel決議337/2003号) により国内法化済みとされる。[5]
ブラジルのUHF短距離通信制度は、MERCOSUR 7波に限定される制度というより、Anatelの Equipamento de Radiocomunicação de Uso Geral(一般用無線通信機器) として整備されている。これは462MHz帯および467MHz帯にまたがる26チャネル構成であり、462MHz側にMERCOSUR 7波を含む。Anatelの Ato nº 14448/2017(Anatel法令14448/2017号) は、一般用無線通信機器を双方向通信可能な携帯機器として定義し、最大実効放射電力500 mW、占有帯域幅12.5 kHz以下と定める。[13] AnatelのAto nº 14448/2017は、制限放射無線通信機器の技術要件を定める文書である。
27MHz帯CB無線については、ブラジルでは Rádio do Cidadão(市民無線)、通称PXとして知られる。Anatelの現行案内では、Dispensa de Autorização(許可免除) により、利用者は Sistema Mosaico(モザイコ・システム) で簡易登録を行うことで使用できる。[14] Gov.brの案内も、Rádio do Cidadão(市民無線)は許可免除により、料金なしで簡易登録を行って利用できると説明している。
機器については、homologação(認証) が必要である。Anatelは、Rádio do Cidadão(市民無線)またはアマチュア無線用機器をブラジル国内で使用する場合、機器認証が義務であると説明している。[15]
周波数範囲は、現行の Plano de Atribuição, Destinação e Distribuição de Faixas de Frequências no Brasil(ブラジル周波数割当・指定・分配計画。PDFF) 上、26.960〜27.860 MHzがRádio do Cidadão(市民無線)に対応する。[16] 制度史上、旧 Resolução Anatel nº 444/2006(Anatel決議444/2006号) は、26.960〜27.860 MHzをRádio do Cidadão(市民無線)に指定し、AM、FM、SSB系の利用を予定していた。同旧規則は、両側波帯系で10 W RMS、抑圧搬送波SSBで25 W PEPという出力値を置いていたが、現在は廃止済みである。[17] 現行のResolução Anatel nº 772/2025は、ブラジルの周波数割当・指定・分配計画を承認するものとして公表されている。
パラグアイ
パラグアイでは、Comisión Nacional de Telecomunicaciones(国家電気通信委員会。以下CONATEL) が通信行政を担う。MERCOSUR公式データベースでは、パラグアイは Resolución CONATEL nº 1119/2002(CONATEL決議1119/2002号) によりGMC決議第6/2002号を国内法化済みとされている。[5]
27MHz帯CB無線については、CONATELの Plan Nacional de Atribución de Frecuencias(国家周波数割当計画。以下PNAF) に明確な規定がある。PNAFの PRG-4(パラグアイ国内注記4) は、Banda Ciudadana(市民バンド) 用として、26.51〜26.96 MHz、26.96〜27.41 MHz、27.41〜27.86 MHzの3帯域を指定する。各帯域は40チャネル、チャネル間隔10 kHzであり、それぞれの第1チャネル中心周波数は26.515 MHz、26.965 MHz、27.415 MHzである。[18]
PNAF上、このCB帯の利用区分は Uso Especial(特別使用) である。PNAFは Uso Especial(特別使用) について、行政許可を必要とするが、特定の一周波数を個別に割り当てる方式ではなく、対象帯域全体に対する利用を認める方式であると説明している。[19]
PRG-4は、CB無線の最大出力や許容電波型式を本文中で数値列挙していない。PNAFは、最大出力や許容変調方式について、適用される技術規則に委ねる構造を採る。したがって、パラグアイについては、CB無線の周波数範囲と Uso Especial(特別使用) までは明確であるが、電波型式および最大出力については、CONATELの個別CB技術規則を参照する必要がある。[18][19]
462MHzのMERCOSUR 7波については、国内法化済みである。一方、CONATELの公開手続上、当該7波専用の利用者ごとの個別免許申請フォームは確認しにくい。小電力携帯無線という制度趣旨から見れば、機器認証と技術条件遵守を中心とする制度として運用されている可能性がある。しかし、国内法上 sin autorización individual(個別許可なし) または Uso Común(共通使用) とする明文は、確認資料中には見出せない。
ウルグアイ
ウルグアイでは、Unidad Reguladora de Servicios de Comunicaciones(通信サービス規制庁。以下URSEC) が通信行政を担う。MERCOSUR公式データベースでは、ウルグアイは Decreto del Poder Ejecutivo nº 218/2003(行政権令218/2003号) によりGMC決議第6/2002号を国内法化済みとされている。[5]
27MHz帯CB無線については、URSECの Reglamento del Servicio de Banda Ciudadana(市民バンド業務規則) が詳細な技術条件を定める。周波数範囲は26.500〜27.980 MHzであり、148チャネル、チャネル間隔10 kHzである。中心周波数は、nを1から148までとして、fn = 26.495 + 0.01 × n MHzという式で定められる。[20]
ウルグアイCBで許容される音声用電波型式は、A3E、H3E、J3E、R3E、F3E、G3Eである。これは、AM、各種SSB、FM、PMに相当する。非音声用途としては、A1D、H1D、J1D、R1Dも定められており、選択呼出、サブトーン、遠隔測定、遠隔制御などに限定される。占有帯域幅は、A3E、F3E、G3E等で8 kHz、H3E、J3E、R3E等で4 kHzである。[21]
出力は、固定局、陸上移動局、海上移動局について、角度変調または両側波帯AMではアンテナ入力電力7 W PEP以下、単側波帯AMでは20 W PEP以下である。航空移動局では、角度変調または両側波帯AMで4 W PEP以下、単側波帯AMで12 W PEP以下である。[20]
ウルグアイCBでは、Permiso de Estación(局許可) が必要である。さらに、URSECは各 Estación de Banda Ciudadana(市民バンド局) に distintivo de llamada(呼出符号) を付与する。形式は CVC を接頭辞とし、これに4桁の数字を続ける。数字部分の最初の桁は0または1であってはならない。呼出符号の予約制度はなく、空いた呼出符号は再割当される。音声通信では、通信の開始時および終了時に呼出符号を送出しなければならない。[22]
462MHzのMERCOSUR 7波については、国内法化済みである。URSECには Certificado de homologación de equipamiento radioeléctrico(無線機器認証証明) や Sistemas de radiocomunicaciones de uso propio(自家用無線通信システム) の手続がある。[23][24] URSECの公開情報では、同庁が通信サービスや自家用通信に関する登録・許可・免許を扱う機関であることも確認できる。 ただし、MERCOSUR 7波専用の利用者免許フォームは公開手続上確認しにくい。したがって、国内法化済みであることと、利用者ごとの個別免許要否とは分けて読む必要がある。
ボリビア
ボリビアでは、Autoridad de Regulación y Fiscalización de Telecomunicaciones y Transportes(電気通信・交通規制監督庁。以下ATT) が通信行政を担う。ボリビアはMERCOSUR加盟国となったが、MERCOSUR法体系の取り込みは移行段階にある。[3]
現時点で、GMC決議第6/2002号のボリビア国内実施は確認できない。したがって、462MHz帯7波について、ボリビアで個別免許不要または機器認証のみで運用可能と扱うことはできない。
27MHz帯についても、本稿で参照した公開資料の範囲では、Banda Ciudadana(市民バンド) という専用制度名、CB専用の周波数範囲、CB専用の電波型式、CB専用の最大出力を定める国内規則は確認できない。ATTの公開手続には、Licencia de Red Privada(私設網免許) および Licencia para el Uso de Frecuencias Radioeléctricas(無線周波数使用免許) の申請資料が存在し、無線周波数を用いる私設網については周波数、電波型式、帯域幅等の申告が求められる。[25] ATTの公開要件でも、申請時に帯域幅、無線チャネル数、送信機の公称出力および実効放射電力などを示すことが求められている。
ベネズエラ
ベネズエラはMERCOSUR加盟国の地位を有するが、加盟国としての権利義務を停止されている。そのため、MERCOSUR規範の実施状況を論じる際には留保を付す必要がある。
もっとも、ベネズエラ国内のCB制度は確認できる。ベネズエラの Comisión Nacional de Telecomunicaciones(国家電気通信委員会。以下CONATEL) の Providencia Administrativa contentiva de las Condiciones para la Calificación de los Equipos de Uso Libre(自由使用機器の認定条件に関する行政規則) は、Banda Ciudadana(市民バンド) を Equipos de Uso Libre(自由使用機器) の制度内に置いている。[26]
ベネズエラCBの周波数は26.965〜27.405 MHzの40チャネルである。必要帯域幅は10 kHzであり、出力はFMまたはPMで搬送波出力4 W、両側波帯AMで搬送波出力4 W、単側波帯AM、すなわちSSBで12 W PEPとされる。[26]
また、同じ Equipos de Uso Libre(自由使用機器) の制度内には、FRS型のUHF短距離通信アプリケーションも置かれている。規則上の名称は Equipos de radiocomunicaciones de operación itinerante(移動運用無線通信機器) である。この用途では、1〜7チャネルが462.5625〜462.7125 MHz、8〜14チャネルが467.5625〜467.7125 MHzに配置される。必要帯域幅は12.5 kHzであり、最大出力は PIRE máxima 500 mW(最大等価等方輻射電力500 mW) である。[26]
この制度の特徴は、Equipos de Uso Libre(自由使用機器) として扱われる点にある。同規則は、条件を満たす自由使用機器について、設置または運用に行政上のタイトルを必要としないとする。ただし、電気通信サービスの提供など、別の行政資格が必要となる場合は除かれる。[26]
横断的整理
MERCOSUR/GMC/RES. Nº 06/02 “Frecuencias para uso de Estaciones Itinerantes”(移動・臨時局用周波数) は、462MHz帯7波をMERCOSUR域内で調和させる制度である。技術条件は、F3E、12.5 kHz、最大ERP 500 mWであり、目的は国境地域での混信抑制と機器流通の円滑化にある。
一方、27MHz帯CB無線は各国国内法の色が濃い。アルゼンチンは Servicio de Banda Ciudadana(市民バンド業務) として許可制を維持し、ブラジルは Rádio do Cidadão(市民無線) を Dispensa de Autorização(許可免除) の簡易登録制度で扱う。パラグアイは Banda Ciudadana(市民バンド) を Uso Especial(特別使用) とし、ウルグアイは Permiso de Estación(局許可) と呼出符号制度を置く。ベネズエラは Equipos de Uso Libre(自由使用機器) としてCB無線およびFRS型UHF短距離通信アプリケーションを扱う。ボリビアについては、CB専用制度の確認には至らない。
このように、MERCOSURの462MHz共通規格と、各国の27MHz帯CB無線制度は、同じ短距離通信という実用面を持ちながら、法的な構造は大きく異なる。前者は域内市場と国境調整のための共通アプリケーションであり、後者は各国が自国の電波管理権に基づいて制度化してきた国内無線制度である。
註釈
[1] MERCOSUR, “Países / Countries”.
URL: https://www.mercosur.int/en/about-mercosur/countries
[2] Protocolo de Ouro Preto, Artículo 15.
URL: https://www.tprmercosur.org/es/docum/Protocolo_de_Ouro_Preto_es.pdf
[3] MERCOSUR, “Bolivia depositó el instrumento de ratificación del protocolo de adhesión al MERCOSUR”.
URL: https://www.mercosur.int/bolivia-deposito-el-instrumento-de-ratificacion-del-protocolo-de-adhesion-al-mercosur
[4] MERCOSUR, “Suspensión de Venezuela en el MERCOSUR”.
URL: https://www.mercosur.int/suspension-de-venezuela-en-el-mercosur
[5] MERCOSUR公式規範データベース, “FRECUENCIAS PARA USO DE ESTACIONES ITINERANTES”, Resolución 6/2002.
URL: https://normas.mercosur.int/public/normativas/1021
[6] Argentina.gob.ar, Resolución 244/2002, Anexo I, MERCOSUR/GMC/RES. Nº 06/02.
URL: https://www.argentina.gob.ar/normativa/nacional/norma-79765/texto
[7] eCFR, 47 CFR § 95.563, “FRS channels”.
URL: https://www.ecfr.gov/current/title-47/chapter-I/subchapter-D/part-95/subpart-B
[8] GovInfo, 47 CFR §95.647(d), old FRS maximum ERP rule.
URL: https://www.govinfo.gov/content/pkg/CFR-2009-title47-vol5/pdf/CFR-2009-title47-vol5-part95.pdf
[9] eCFR, 47 CFR §§ 95.567, 95.571, 95.573, 95.587.
URL: https://www.ecfr.gov/current/title-47/chapter-I/subchapter-D/part-95/subpart-B
[10] Argentina.gob.ar / Infoleg, Resolución 2750/1998, Estaciones de Uso Familiar.
URL: https://servicios.infoleg.gob.ar/infolegInternet/anexos/55000-59999/55385/norma.htm
[11] Secretaría de Comunicaciones Argentina, Resolución 47/82, Servicio de Banda Ciudadana.
URL: https://www.cb27.com/descargas/pdf/CB-Argentina-Resolucion-47_82.pdf
[12] ENACOM, “Solicitud de Alta para operar un Servicio de Banda Ciudadana”.
URL: https://www.enacom.gob.ar/tramites/autorizaciones-solicitud-alta-operar-servicio-banda-ciudadana-sbc-_t16
[13] Anatel, Ato nº 14448/2017, Equipamento de Radiocomunicação de Uso Geral.
URL: https://informacoes.anatel.gov.br/legislacao/index.php/component/content/article?id=1139
[14] Gov.br / Anatel, “Obter serviço Rádio do Cidadão”.
URL: https://www.gov.br/pt-br/servicos/obter-servico-radio-do-cidadao
[15] Gov.br / Anatel, “Homologação para Equipamentos de Radioamador e Rádio do Cidadão”.
URL: https://www.gov.br/anatel/pt-br/regulado/outorga/radioamador-e-radio-cidadao/homologacao-para-radioamador-px
[16] Anatel, Resolução nº 772/2025, PDFF.
URL: https://informacoes.anatel.gov.br/legislacao/resolucoes/2025/2001-resolucao-772
[17] Anatel, Resolução nº 444/2006, revogada.
URL: https://informacoes.anatel.gov.br/legislacao/component/content/article/21-resolucoes/2006/325-resolucao-444
[18] CONATEL Paraguay, Plan Nacional de Atribución de Frecuencias, PRG-4.
URL: https://www.conatel.gov.py/wp-content/uploads/2025/12/Plan-Nacional-de-Atribucion-de-Frecuencias-PNAF-RR-24-PARAGUAY.pdf
[19] CONATEL Paraguay, PNAF, Uso Común / Uso Especial / Uso Privado definitions.
URL: https://www.conatel.gov.py/wp-content/uploads/2025/12/Plan-Nacional-de-Atribucion-de-Frecuencias-PNAF-RR-24-PARAGUAY.pdf
[20] URSEC, Resolución nº 184/016, Reglamento del Servicio de Banda Ciudadana, frecuencias y potencia.
URL: https://www.gub.uy/unidad-reguladora-servicios-comunicaciones/sites/unidad-reguladora-servicios-comunicaciones/files/2019-11/184-REGLAMENTO%20DE%20BANDA%20CIUDADANA_.pdf
[21] URSEC, Resolución nº 184/016, clases de emisión y ancho de banda.
URL: https://www.gub.uy/unidad-reguladora-servicios-comunicaciones/sites/unidad-reguladora-servicios-comunicaciones/files/2019-11/184-REGLAMENTO%20DE%20BANDA%20CIUDADANA_.pdf
[22] URSEC, Resolución nº 184/016, Permiso de Estación and distintivo de llamada.
URL: https://www.gub.uy/unidad-reguladora-servicios-comunicaciones/sites/unidad-reguladora-servicios-comunicaciones/files/2019-11/184-REGLAMENTO%20DE%20BANDA%20CIUDADANA_.pdf
[23] URSEC, “Certificado de homologación de equipamiento radioeléctrico”.
URL: https://www.gub.uy/tramites/certificado-homologacion-equipamiento-radioelectrico
[24] URSEC, “Sistemas de radiocomunicaciones de uso propio”.
URL: https://www.gub.uy/tramites/sistemas-radiocomunicaciones-uso-propio-autorizaciones-modificaciones-bajas
[25] ATT Bolivia, “Solicitud de Licencia de Red Privada y Licencia para el Uso de Frecuencias Radioeléctricas”.
URL: https://www.att.gob.bo/sites/default/files/archivos_listados_pdf/2023-04-11/RPR%2003%20Requisitos%20Redes%20Privadas%20-%20Entidades%20Publicas.pdf
[26] Venezuela CONATEL, Providencia Administrativa sobre Equipos de Uso Libre, Banda Ciudadana and Equipos de radiocomunicaciones de operación itinerante.
URL: https://www.cb27.com/descargas/pdf/Equipos_Uso_Libre_Venezuela.pdf
ほかの記事も用意しています。よろしければ、
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