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uchuu_art
真夜中の訪問者1465日
さっきからずっと
ぶいぶいと羽音が聞こえる
カーテンの隙間から
漏れる光に引き寄せられた
虫の正体がどんな奴なのか怖くて見られない
時刻は20時過ぎの夜の闇の底
網戸を隔てたこちら側とあちら側
執拗にさっきからぶいぶいと飛び回っては
網戸に張り付き、また飛び立っては
網戸にひっついてひっきりなしに
ぶいぶいと羽音を撒き散らしてくる虫やろう
奴はこちら側に入り込もうと一生懸命だ
静かだった夜も季節が巡れば騒がしくなっていく
本を読もうにも羽音が気になり集中できない
言葉の連なりを一つ頭の中に染み込ませても
羽音がそれらをバラバラに散らしてしまうから
物語は途切れ途切れ
ついには破綻してしまって
もはや読むにも読まれずにかくして
本を読む事は諦めてぱたりと閉じられる運命と
あいなってしまった
その間も奴は奴なりに求める対象を定めて
ブイブイとこちらの気持ちなんぞ
気にする様子もなく飛び回っている
僕が窓際を離れて寝室へと消えていった後も
まだ光を求めて奴はブイブイと
飛び回っていたのだろうか
眠りについてしまった僕には奴のその後が
どうなったのかは分からない
またいつぞやの日に我が家の窓から漏れる光に
引き寄せられてやって来た日にでも
聞いてみる事にしよう
、、
いやもう頼むから来ないでほしい
切実に願ってしまう
静かな夜を壊す夜の訪問者はお断りだ
