AIの通りに作った「みかんの蕾茶」、〇〇嫌いの私には拷問でした。
4月、ベランダの小さなみかんの木に、
数えきれないほどの蕾がつきました。
本来なら、木に負担をかけないための
「摘蕾(てきらい)」が必要な時期です。

いつもなら淡々と捨てるだけですが、
ふと「これ、何かに使えないか?」と欲が出ました。
そこでAIに相談したところ、返ってきたのは
「みかんの蕾茶(花茶)」という、
なんとも丁寧な暮らし風の提案。
しかし、これが「理想と現実」のギャップに苦しむ、
長い30分の始まりでした。
1. 現場の装備:ニトリル手袋は「プロの嗅覚」
作業を始める前に、
私はニトリル手袋を装着しました。
これは正解でした。
柑橘の蕾の成分は強く、素手でやると
数時間は匂いが取れません。
仕事や家事に支障を出さないための、
ここは私の譲れない防衛策です。
一枝に2つ蕾を残すという地味な作業。
指先から漂う香りは、
この時点では「良い香りかも?」
と錯覚させてくれました。
2. 一口飲んで、すべてを理解した
軽く乾燥させて、
お湯を注ぐ。
見た目は上品、
香りもふわっと広がります。
AIの説明によれば
「ジャスミン茶のような高貴な香り」とのこと。
しかし、一口飲んだ瞬間、頭を抱えました。
「……あ、これ、私は嫌いなやつだ」
私は、ジャスミン茶の独特な香りと後味が
昔から苦手だったのです。
AIの「ジャスミン茶に似ている」という情報は
100%正しかった。
でも、「私がそれを好きかどうか」は、
AIの計算に入っていませんでした。
3. 「芳香剤案」も、あえなく却下
「飲むのがダメなら、玄関の芳香剤に」という
AIのセカンドオピニオンも試しました。
しかし、帰宅した妻と二人で匂いを嗅いで、
すぐさまゴミ箱行きが決定。
「これ、昔のトイレの芳香剤っぽくない……?」
狭い空間では香りが強すぎて、
リラックスどころか
「匂い酔い」しそうなレベル。
家族の平和を守るため、
贅沢な「天然芳香剤」の夢はわずか数分で潰えました。
4. 追い打ちのアゲハ、そして悟り
蕾を摘んでいる最中、さらなる現実に直面しました。
アゲハの卵と、まだ小さな幼虫たちです。


木を守るために蕾を摘んで
体力を温存しようとしているそばから、
葉を食い荒らすゲストが来ている。
警戒レベルをあげなければ!
5. 今回の失敗でわかった「リアル」
今回の教訓はシンプルです。
AIは「正解」を言うが、「好み」は知らない。
「もったいない」は、時として
最大の「時間の浪費」になる。
結局、ザル一杯の蕾はすべて土に還しました。
いわゆる堆肥化です。
これが一番しっくりきました。
無理に人間が消費しようとするより、
次の「実」の栄養にする。
これこそが、循環だと自分を納得させました。

6. まとめ:これから摘蕾をする人へ
もしあなたがジャスミン茶を苦手なら、
蕾茶に挑戦するのはやめておきましょう。
「やらなくていいこと」が分かった。
それもまた、立派な家庭菜園の収穫です。

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