TOEIC学習で挫折しない人が、点数が伸びない時期にやっていること

TOEICの学習を続けていると、必ずと言っていいほど「頑張っているのに点数が伸びない時期」がやってくる。この停滞期にどう向き合うかが、最終的に学習を続けられるかどうかを大きく左右する。

多くの人が停滞期に陥ると、「自分には向いていないのではないか」「このやり方が間違っているのではないか」と考えてしまう。だけど実際には、停滞期はほとんどの学習者が通る、ごく自然なプロセスであることが多い。知識やスキルの習得は、右肩上がりの直線的な成長ではなく、しばらく変化がないように見える時期を経て、あるとき急に伸びる、という階段状の成長曲線を辿ることが多いとされている。

問題なのは、この階段状の成長曲線を知らないまま、「頑張っているのに変わらない=このやり方はダメだ」と結論づけて、勉強法をコロコロ変えたり、最悪の場合は学習自体をやめてしまったりすることだ。停滞期の最中に見えている「変化のなさ」は、実は次の伸びのための土台が積み上がっている途中の状態であることも多い。

もう一つ、モチベーションが続かない人に共通しているのが、目標の立て方だ。「3ヶ月で200点上げる」といった結果だけの目標は、達成できなかったときに強い挫折感を生みやすい。結果は運や体調にも左右される部分があるため、結果だけを目標にすると、コントロールできない要素に一喜一憂することになってしまう。

600点の壁で半年ほど点数がまったく動かず、何度もやめかけた、という声はよく聞く。結果だけを目標にするのをやめて、日々の行動(今週はこのパートを何回演習する、など)を目標にすると、停滞期でも学習を続けやすくなる。

ここから先で、停滞期との向き合い方、目標の立て方の工夫、そしてモチベーションが下がったときに試せる具体的な対処法を書いていく。

▼▼▼ この位置に「有料ライン」を設定(価格: 500円) ▼▼▼

停滞期が起きる理由を理解しておく

語彙・文法などの知識は、覚えた瞬間からすぐにスコアに反映されるわけではなく、複数の知識が積み重なって初めて、問題を解くスピードや正確さとして表に出てくることが多い
パート別の解き方の型も、身につけた直後は意識しながらでないと使えないが、繰り返すうちに無意識に近い形で使えるようになる。この「意識しながら」から「無意識に近い形」に移行するまでの期間は、点数として見えにくいことが多い
つまり停滞期は、努力が無駄になっている期間ではなく、次の伸びのための土台が積み上がっている期間だと捉え直すことができる

結果目標と行動目標を分けて考える

「◯点取る」という結果目標は、達成できたかどうかが自分だけの努力ではコントロールしきれない部分もある(体調、当日の運、問題との相性など)
「今週はPart5の問題を100問解く」「毎日15分単語を覚える」といった行動目標は、自分の努力次第で確実に達成できる
結果目標はゴールとして持ちつつ、日々の指針にするのは行動目標にすることで、日々の達成感を積み重ねながら学習を続けやすくなる

【実例】結果目標を行動目標に書き換えてみる

やり方が分かりにくいと思うので、実際に書き換えた例を並べておく。

Before:「3ヶ月で730点を取る」→ After:「今週はPart5を50問解いて、間違えた問題を全部復習ノートに書く」
Before:「リスニングを伸ばす」→ After:「毎日15分、聞き取れなかった箇所を特定してからシャドーイングする」
Before:「模試で点数を上げる」→ After:「今月中に模試を2回解いて、パート別正答率の差分を記録する」

Beforeの目標はどれも「達成できたか」が試験当日まで分からず、途中で手応えを感じにくい。Afterの目標はその週・その日のうちに「できた/できなかった」が自分ではっきり分かる。結果目標は手帳やアプリの一番上に置いておき、日々チェックするのはAfter側の行動目標だけにする、という使い分けが続けやすい。

停滞期の乗り越え方

パート別正答率の推移など、総合点以外の指標で自分の変化を確認する。総合点は動いていなくても、特定のパートの正答率が着実に上がっている、ということはよくある
数週間単位ではなく、数ヶ月単位で自分の記録を見返す。短い期間では変化が見えなくても、長い期間で見ると成長が見えることが多い
停滞期こそ、勉強法を大きく変えるのではなく、これまでのやり方を淡々と続けることを優先する。停滞期のたびに勉強法を変えていると、どの方法が効果的だったのかが分からなくなってしまう

モチベーションが下がったときに試せること

なぜTOEICのスコアが必要なのか、その理由(昇進、転職、留学など)を改めて思い出す時間を作る。目的を見失うと、日々の勉強がただの作業になりやすい
これまでの学習記録やノートを見返して、自分がどれだけ積み重ねてきたかを可視化する。記録が残っていると、モチベーションが下がったときの支えになる
学習仲間を作る、SNSで進捗を共有するなど、一人で抱え込まない環境を作っておくのも効果的。他の人の頑張りが見えることで、自分も続けようという気持ちが刺激されることがある

完璧主義との付き合い方

「毎日絶対に勉強する」という完璧なルールを自分に課すと、1日でも達成できなかったときに、そのまま学習全体をやめてしまうリスクが高まる
「多少できない日があっても、トータルで続いていればいい」というくらいの緩さを持たせておくほうが、長期的には続けやすい
学習の記録も、連続日数にこだわりすぎず、月単位・年単位でどれだけ積み重ねたかという視点で見るようにする

他人と比較しすぎないこと

SNSなどで、短期間で高得点を取った人の体験談を目にすることがあるかもしれないが、学習環境や過去の英語学習の蓄積は人それぞれ違う
他人のペースと自分のペースを比べて焦るより、自分自身の過去の記録と今を比べて、成長を確認するほうが健全にモチベーションを保ちやすい

学習を「作業」にしないための工夫

単調な繰り返しに飽きてきたと感じたら、教材の種類を少し変える、学習する時間帯を変える、といった小さな変化を取り入れてみる(ただし、これまで説明した「パートを頻繁に変えすぎない」という原則とは別の話で、あくまで同じ対策の中でのちょっとした気分転換の話)
学習の合間に、なぜ英語力を伸ばしたいのかという、そもそもの動機に立ち返る時間を意識的に作る
小さな達成(今週の目標を達成できた、苦手だった問題が解けるようになったなど)を、その都度自分でしっかり認識する習慣をつける

長期的な視点を持つことの大切さ

TOEICのスコアアップは、多くの場合、数ヶ月から1年以上かけて取り組む長期戦になる。短期的な結果に一喜一憂しすぎず、長期的な視点で自分の成長を見守る姿勢が、結局のところ挫折せずに続けるための一番の土台になる。

つまずきやすいポイントと対処

停滞期に入るたびに勉強法を変えてしまう人は、結局どの方法が自分に合っているのかが分からないまま、次々と手法を渡り歩くことになりやすい。停滞期はある程度受け入れて、これまでのやり方を信じて淡々と続けることも、時には必要な選択になる。

また、結果だけを追い求めて、日々の行動目標を持たずに勉強している人も、モチベーションが続きにくい傾向がある。行動目標を小さく設定し、それを積み重ねる感覚を大事にしてほしい。

まとめ・次のアクション

もし今、点数が伸びずに焦りや不安を感じているなら、まずはパート別正答率の推移など、総合点以外の指標で自分の変化を確認してみてほしい。そのうえで、次の目標を「◯点取る」ではなく、「今週はこれをやる」という行動目標に置き換えてみるといい。

停滞期は、多くの学習者が通る自然なプロセスだと捉え直して、これまでの積み重ねを信じながら、無理のないペースで続けていってほしい。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集