【保存版】骨折・手術・リハビリの医療用語集|体験した患者がやさしく解説 ※随時追加中
【はじめに】
この記事では、僕が骨折、手術、そしてリハビリという経験の中で出会った、日常生活ではあまり聞き馴染みのない、またはあまり意識することのない医療の言葉たちをご紹介していきます。
不意の怪我に直面し、お医者さんに言われたけど言葉の意味がよく分からなくて不安になっている方の確認にはもちろん、僕の書いている『骨折煉獄記』をより深く、臨場感をもってお読みいただくためのサポートとしても役立てていただければと思います。
難しい表現は使わずに「とにかく分かりやすく」を意識しました。また、僕の体験を通した一言も添えていますので、楽しみながらちょっぴり身体の知識を増やしていただければ嬉しいです。
※なお、本記事はあくまで素人である、いち患者としての僕の経験に基づいた解説となります。専門的な医療解説書ではなく、あくまで当事者のリアルな目線を、参考としてお読みいただけますと幸いです。
◆ 病名・診断
・脱臼(だっきゅう)
関節を構成している骨と骨の接触面が、本来の正しい位置から完全にずれてしまった状態。
痛みと共に、世界の歯車が狂う瞬間。肩に異様な段ができる見た目のヤバさの割には激痛とまではいかない。
・骨折(こっせつ)
骨に強い外力が加わることで、骨の組織が部分的、あるいは完全に連続性を失った(ひびが入る、折れる、砕ける)状態のこと。
僕の時間を止め、noteを始めるきっかけにもなったすべての始まり。ただの身体の破損にとどまらず、生活、考え方の変化と、その影響は多大。
・CRPS(複合性局所疼痛症候群)(ふくごうせいきょくしょとうつうしょうこうぐん)
骨折や手術といった外傷をきっかけに、怪我の程度とは関係なく激しい慢性痛や腫れ、関節の拘縮などが引き起こされる、現代医学でも完全なメカニズムが解明されていない原因不明の難病。「反射性交感神経性ジストロフィー」という疾患概念などもこれに含まれる。
発症の原因は不明だが、予防策として「よく動かすこと」と確立されている。発症する確率は低いが、発症して症状がひどいと切断が選択肢として出てくるとビビらされる。
・右肩関節窩骨折(みぎかたかんせつかこっせつ)
肩甲骨にある腕の受け皿(肩甲関節窩)が欠損してしまった状態。受け皿が欠けている、すなわちその上に乗る骨が脱落(脱臼)が起こりやすくなる重傷の骨折。
簡単に脱臼してしまうという恐怖が付きまとう。手術一択と宣告されるのも納得しかない。
・レントゲン(れんとげん)
X線(放射線)を体に照射し、組織を通り抜けた光の差を利用して骨や器官の形を白黒の画像として写し出す検査。骨などの硬い組織はX線を通しにくいため白く写り、空気や柔らかい組織は黒く写る。骨折の有無や骨のズレを迅速に把握するための、最も基本的かつ王道の画像診断技術。
体の内部を暴く、光と影の写真撮影。結果の確認については、一昔前はフィルムを電光板(シャウカステン)に差し込んで透かすのが定番だったが、いつの間にやら今はPCの画面上に画像データとして表示するのが主流。若い人には「レントゲン写真」じゃなくて「レントゲン画像」って言った方が分かりやすいかも?
・CT(しーてぃー)
X線を体の周囲から360度回転させながら連続して照射し、コンピュータで高速処理することで、体の断面(スライス画像)を細かく描き出す検査。レントゲンが二次元の平らな画像であるのに対し、CTは体を輪切りにしたような断面図や、それを再構築した立体的な「3D画像」を得ることができる。
レントゲンも凄いが、体の内部を立体的に映し出すCTの技術はもはや意味不明。画像データをいただいて3Dプリンターで印刷してみたい。
CTは、Computed Tomographyの頭文字。Computed(コンピュータで計算・処理された)、Tomography(断層撮影法)。ちなみに、Tomographyは、ギリシャ語で「スライス・断面」を意味するtomosと、「描くこと」を意味するgrapheinが語源。
◆麻酔
・伝達麻酔(でんたつますい)
肩や腕に繋がる神経の根元に麻酔薬を注射し、ピンポイントで痛みを眠らせる技術。「ブロック注射」とも呼ばれる。
感覚が完全に消え去り、まるで自分のものとは思えないほど重い腕に驚く。
・全身麻酔(ぜんしんますい)
麻酔薬を、マスクで吸入、または点滴から静脈内へ投与し、脳に直接働きかけることで手術中の意識と痛みを完全に無くす麻酔。
マスクをあてられると急激に意識が遠のき、10秒程度でぐっすり。夢は見ず、一呼吸したくらいの感覚で目覚めると2時間以上が経過していた。そのまま目覚めない可能性もゼロではないとビビらされる。
僕は吸入麻酔だったけど、点滴での静脈麻酔の方が一般的らしい。
◆ 手術・処置
・整復(せいふく)
脱臼により外れてしまった関節や、骨折によりずれてしまった骨を、医師が手技を使って元の正しい位置に戻す処置。
激痛に悶える地獄の時間。その分、骨が無事にはまった時の解放感は至高。程度により、麻酔が登場することもある。
・三角巾(さんかくきん)
骨折や脱臼、手術のあとに、腕を吊って固定、保持するために用いられる三角形の大きな布。腕の重みを首や肩に分散させることで、患部の安静を保ち、不用意な動きによる再負傷や痛みの悪化を防ぐ役割を持つ。
骨折といえばコレ、というイメージのある白い布。腕だけでなく、安心感も包み込んでくれる。
・関節窩修復(かんせつかしゅうふく)
破損してしまった肩甲関節窩(肩の受け皿)の欠損部分などを、肩に小さな穴を開けてカメラ(内視鏡)を挿入し、モニター画面で内部を確認しながら特殊なアンカー(糸付きのビス)などを用いて元の形に復元、固定する手術処置。
僕は2カ所穴を開けてカメラと器具を挿入。傷口は直径1センチ程度と、驚くほど小さい。
・点滴(てんてき)
静脈内に針を刺し、水分や栄養素、または薬剤(抗生剤や痛み止めなど)を時間をかけて直接血管内に注入する治療法。消化管を通さずに、素早く確実に全身へ効果を行き渡らせることができる。
ワイヤレスな生活に慣れているので、常に管と一緒に行動しなければならないのはちょっと鬱陶しさを感じる。針が刺さった腕の角度により、管に血が逆流するとめっちゃ焦る。
・輸血(ゆけつ)
怪我や手術による大量出血、または病気によって減少した血液の成分(赤血球、血小板、血漿など)を、静脈内へ注入して補う。他人の血液を適合させて使用する同種血輸血と、あらかじめ自分の血を貯めておく自己血輸血がある。
僕の受けた肩の手術では、出血が少ないので輸血なし。ちなみに僕は、健康診断の採血でも眩暈を起こして寝かされたりするので、献血に協力したい気持ちはあるけど勇気出ず。
・カテーテル(かてーてる)
体の中に挿入して、液体の注入や排出、または検査を行うために作られた医療用の柔らかい細い管の総称。手術中に尿を自動的に排出させるために尿道に通す「尿道カテーテル」のほか、血管や麻酔の経路に使われるものなど、多くの種類がある。
僕は尿道カテーテルを体験。全身麻酔から目覚めた際に予告なく入れられていることに気づいたときのショックは、手術が終わった安堵感を一瞬で塗り替える。使用中の不快感と、抜かれる瞬間の痛みはもう二度と味わいたくない。
・ドレーン(排液管)(はいえきかん)
手術をした傷口や体内の奥深くへ特殊な針(ガイド)を用いて留置される、ゴムやプラスチック製の細い管、およびそれを溜めるタンクのこと。傷口の奥に溜まる不要な血液や浸出液を外部に排出し、体内で腫れや感染症が引き起こされるのを防ぐ役割がある。
不要な血液を溜めるタンクは、ちょっとした趣味の悪いアクセサリーのよう。500グラムはあるであろう、ずっしりとした重さ。
・装具(そうぐ)
ケガや手術をした部分の固定、保護、または変形の予防や動作のサポートを目的として、身体に装着する医療器具の総称。コルセットやサポーターなどがこれに該当する。
どの部位の装具もスタイリッシュでカッコいい。回復して外すのが惜しい…とまでは思わないけど、長い期間装着する相棒なので愛着がわく。
・外転装具(がいてんそうぐ)
装具の一種であり、特に肩関節の手術後や骨折時に用いられる専門的な固定器具。胴体と腕の間にクッションを挟み込むことで、肩を一定の開いた角度(外転位)に保ったまま固定・保護する。腕の重みで修復した組織(腱や関節包)が引っ張られるのを防ぎ、最も負担がかからないポジションで安全に修復・生着させるために装着する。
まさに僕が装着した装具。負傷している右腕が、逆にパワーアップしたような気分になるから不思議。表面はメッシュになってはいるが、夏場はめっちゃ蒸れる。寝るときもずっと着けたままなので、日常的に消毒、定期的に洗浄が必要。

・手術前保水食(しゅじゅつまえほすいしょく)
手術直前の絶食期間において、体の脱水症状を防ぎ、電解質のバランスを一定に保つために摂取する専用の経口補水液のこと。麻酔時のリスクを抑えつつ、手術に耐えうる体内の水分環境を整える目的で行われる。
手術当日の朝食。スポーツドリンク味は普通においしく飲めた。次になにかを口にするのは手術が終わるまでおあずけ。
・抜糸(ばっし)
手術で切り開いた皮膚を縫い合わせていた糸を抜いたり、医療用のホチキスの針を外したりする処置のこと。
全く痛みを感じることなく一瞬で終わる。出血もしない。
◆ 状態・症状
・癒着(ゆちゃく)
怪我や手術による炎症の修復過程で、本来は分離しているはずの皮膚や筋肉、腱などの組織同士が、くっついてしまう現象。
体の奥深くで起きる現象なので、簡単にはがすことはできない。ひどい場合は手術という選択肢もある。リハビリで拷問を続けるよりいっそのこと手術しちゃった方が楽かも?
・拘縮(こうしゅく)
怪我や手術のあと、関節を長い間動かさないことで、関節を包んでいる関節包や周囲の筋肉が固まって動きづらくなってしまう状態。
ネジやギアが錆びて微動だにしないイメージが近い。動いていたものが動かないというギャップは精神的に堪える。
◆ 動作・リハビリ
・リハビリテーション(りはびりてーしょん)
怪我や手術によって低下した身体の機能や能力を、運動療法や物理療法などを通じて回復させ、日常生活や社会復帰へと導く一連の治療過程。単なる筋力トレーニングではなく、脳と神経、筋肉の連携を再構築し、再び「自分の意志で体を動かす自由」を取り戻すための包括的な医療行為。一般的に「リハビリ」と略される。
びっくりするほど動かなくなった身体を、理学療法士さんと二人三脚で元通りにしていく、拷問であり希望の時間。折れそうになる心を支えくれる理学療法士さんがマジで神。
・理学療法(りがくりょうほう)
寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩く、腕を動かすといった、日常生活に不可欠な「基本動作能力」の回復を図る治療法。リハビリの主要な一角であり、他にも手先の細かい動作や社会復帰を促す「作業療法」、言葉や飲み込みの機能をサポートする「言語聴覚療法」がある。
「リハビリテーション学」の3分野の「理学療法学」、「作業療法学」、「言語聴覚学」のうちのひとつ。病院では当たり前に出てくる言葉だが、初めて聞いた患者としては「何それ?」となることうけあい。
・屈曲(くっきょく)、伸展(しんてん)
屈曲は腕を体より前の方に向かって真っ直ぐ上へと上げていく動作、伸展はその逆に腕を体の後ろ側へと引き上げていく動作。
バンザイすらできずにもう二度と懸垂ができないかもという絶望感と、おしりのポケットに手を入れるなんて簡単なこともできない悲しさに襲われる。

・外転(がいてん)、内転(ないてん)
外転は腕を体の真横から外側へ開くように上へと上げていく動作、内転はその逆に開いた腕を体の方へと閉じていく動作。
「僕の胸に飛び込んでおいでっ!」と両手を広げることができない。頑張って上げられるところまで上げるよりも、閉じるときの方が肩に激痛が走る。

・外旋(がいせん)、内旋(ないせん)
肘を90度に曲げた状態で、前腕(肘から先)を外側や内側に回す動作。ベースの腕の角度により、ファーストポジション(腕を下に下ろした状態から肘を前に90°曲げた状態)、セカンドポジション(腕を真横に上げた状態から肘を上に90°曲げた状態)、サードポジション(腕を真っすぐ前に上げた状態から肘を上に90°曲げた状態)と分類される。
ファースト、サードはリハビリ開始してすぐに試せたが、セカンドがそもそも腕が上がらずにスタート地点にすら立てなかった。セカンドをするためのリハビリが必要。

・他動運動(たどううんどう)
自分では一切力を入れず、理学療法士さんの手によって関節を動かしてもらうリハビリのメニュー。
自分でコントロールしないので、容赦なくゴリゴリゴリとノンストップで動かされて思わず声を殺して涙目になることも。
・リハビリ前診察(りはびりまえしんさつ)
リハビリを実施する前に、担当の医師(主治医、または当番医など)が患部の状態確認や痛みの評価を行う診察。血圧測定などのバイタルチェックも同時に行われる。
「僕の場合は」ですが、正直、上記の説明ほどの確認は…。理学療法士さんに全幅の信頼を置いているってことかな。
・関節角度計(かんせつかくどけい)
関節が動く範囲(関節可動域)を測定するための医療用器具。プラスチックや金属製の2本のバーと分度器が組み合わさった形状をしていて、体に合わせて当てることで、関節の角度を正確に数値化する。
数値という絶対的な判断を下す、運命の分度器。ここで「変化なし」と言われると、そこまでの努力を全否定されたような気分になり、めちゃくちゃヘコむ。
・解剖学アトラス(かいぼうがくあとらす)
人体の骨格、筋肉、神経、血管などの構造を、精密な図を用いてビジュアル化した医学専門の解剖図譜。文字だけでは理解しにくい複雑な立体的構造を直感的に把握するために用いられ、理学療法士が患者に治療方針や筋肉の繋がりを説明する際にも頻繁に開かれる。
人体の神秘を感じることができる芸術作品。赤や青を使った鮮やかな体の内部のページが並ぶが、これは見やすさを重視したものなので「体の中ってこんなにカラフルなんですね」なんて言わないように。
◆ 骨・組織
・肩甲骨(けんこうこつ)
背中の上部にある、大きな三角形をした左右一対の骨。胴体と腕を繋ぐ土台であり、肩関節の複雑な動きを支える中心的な役割を持つ。
いわゆる「天使の羽」の部分。羽という軽やかなイメージとは真逆の、信じられないほどの重さを感じることになる。
・上腕骨(じょうわんこつ)
肩から肘までを繋ぐ、腕のいちばん太くて長い骨。この骨の上の球状になっている部分(骨頭)が肩甲骨のくぼみにはまることで、腕が自由に動く。
膝や指のような1方向にのみ動く単関節と違い、肩は可動域も広く自由自在に動く球体関節。だからこそ、折れてしまった際の復旧は過酷を要する。
・肩甲関節窩(けんこうかんせつか)
肩甲骨の外側にある、受け皿のような形をした浅い窪みのこと。上腕骨の先端(骨頭)を受け入れることで肩関節(肩甲上腕関節)の土台を形成している。
腕の「器」。非常に浅い皿のような構造をしているため、自由自在に腕を回せる反面、ひとたび大きな衝撃を受けると容易に決壊し、脱臼を許してしまう脆さも併せ持つ。
・上腕骨頭(じょうわんこっとう)
肩から肘までをつなぐ長い骨(上腕骨)の最上部にある、球状に膨らんだ先端部分のこと。肩甲関節窩という受け皿にはまり込むことで、肩の滑らかな回転運動を可能にしている。
球体の形をしたこの骨頭が受け皿から完全に飛び出すのが脱臼であり、強い衝撃で割れてしまうのが骨折。
・関節包(かんせつほう)
関節全体を包み込んでいる、頑丈な繊維質の膜(袋)のこと。外側は関節を固定して脱臼を防ぐ強固な膜、内側は関節の動きを滑らかにする「関節液(潤滑油)」を分泌する膜の二層構造になっている。長期間動かさないとこの膜自体が縮んで硬くなり、関節が動かなくなる「拘縮」の主な原因となる。
ここに力を届けるマッサージは繊細な技術が必要。あまりに動いてくれないから、「液っていうくらいなんだから、水分を多く摂れば分泌も促されるかも」と謎の根拠を作り上げて水をがぶ飲みしてみたり。
◆ 筋肉
・腱板(けんばん)
肩甲骨と上腕骨をガッチリ繋ぎ、肩関節を安定させている4つのインナーマッスル(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の総称。英語で、ローテーターカフとも呼ばれる。
肩の安定を司る「四天王」。肩がスムーズに回るのはすべて彼らのおかげ。このうち1人でも負傷すると、途端に肩の動作に影響して激痛につながる。
・アウターマッスル
体の表面近くに位置する、目に見える大きな筋肉の総称。主に大きな力を出したり、関節を大きく動かしたりするときに使われる。
いわゆる「見せる筋肉」。力仕事やスポーツで大活躍する主役たちだけど、こいつらだけを鍛えても肩のインナーが壊れていると腕は1ミリも上がらない。
・インナーマッスル
体の深層に位置する、比較的小さな筋肉の総称。関節を正しい位置に安定させ、スムーズな動きをサポートする役割を持つ。
表からは見えない「縁の下の力持ち」。一般人は意識して鍛えるのは難しいけど、スポーツ選手はここを鍛えて繊細な動きを可能にしている。
◆ 医療チーム
・整形外科医(せいけいげかい)
骨、関節、筋肉、神経などの運動器の疾患や怪我を専門に治療する医師。レントゲン、CT、MRIなどの画像検査をもとに診断を行い、手術や処置、薬物療法などの治療計画を立てて実践する、治療全体の総責任者。
僕の右肩再生プロジェクトの総監督。僕にとっての神であり仏であるが、診察室で容赦なく腕をグイッと挙げて可動域をチェックしてくるときのドS感は悪魔級。
・麻酔科医(ますいかい)
手術中の全身麻酔の管理だけでなく、術前、術後の痛みを取り除くための伝達麻酔など、治療に関わる全ての麻酔処置と全身の状態管理を専門に行う医師。
意識のスイッチを鮮やかに切ってくれる「眠りの魔法使い」。本番では秒で眠らされるので、手術室での記憶はほぼ無い。僕の初めて出会った麻酔科医は究極の美人だったので良いイメージしかない。
・看護師(かんごし)
入院生活における療養上の世話や、医師の診察、手術の補助を行う専門職。24時間体制で患者のバイタル(生命兆候)をチェックし、心身のケアを担う。
入院生活を支えてくれる、リアル白衣の天使。といっても、実際に身に纏っているのは動きやすさ重視なのかスポーツを思わせる衣装で白衣を見ることはあまりない。この方たちのおかげで入院生活を何不自由なく過ごせる。
・放射線技師(ほうしゃせんぎし)
レントゲンやCT、MRIなどの医療画像を撮影する専門職。医師が正しい診断や手術を行うための身体の透視図を正確に写し出す。
僕たち一般人が一生をかけて口にする「はーい、息を止めてくださーい」の回数を1日で凌駕する。患者さんの怪我の状態に合わせて撮影ポーズを試行錯誤する頭脳には脱帽。
・理学療法士(りがくりょうほうし)
怪我や手術によって低下した身体機能を回復させるため、運動療法や物理療法を用いてリハビリテーションを行う専門職。
止まった時間を動かす、二人三脚の鬼コーチ。固まった関節を「ギギギ…」と限界を超えて動かしてくる恐怖の存在であり、進展があった時には一緒に喜んでくれる最高の相棒。
・薬剤師(やくざいし)
医師が出した処方箋に基づき、医薬品の調剤や監査、患者への服薬指導を行う専門職。街の調剤薬局だけでなく病院内にも常駐しており、特に入院、手術の際は、点滴や内服薬の調剤、複数の薬の飲み合わせの安全管理などを専門的に担う。
薬を貰いに行くと、よく「今日はどうされたんですか?」と声をかけてくれるので、ついつい色々話したくなってしまう聞き上手。病院のお会計で「割と安かったな」と思っても、この薬局でお財布が寂しくなることも。
・管理栄養士(かんりえいようし)
入院患者の病状や身体の状態に合わせ、栄養バランスを考慮した献立の作成や食事の管理を行う専門職。退院後の健康維持に向けた栄養指導も担当する。
患者さんひとり一人のアレルギーに合わせてメニューを調整してくれるだけでなく、利き腕が使えない僕のために「スプーン」と毎食スプーンを付けるよう指示を出してくれるお心遣いに感動。
・義肢装具士(ぎしそうぐし)
医師の指示のもと、患者の身体に合わせたコルセットやギプス、サポーターなどの装具を採型、製作する専門職。
装具の現物を小脇に抱えて現れる、身体の仕立て屋さん。病院とは別の業者になるため、装具の料金支払いは診療とは別ルート。
・医療事務(いりょうじむ)
病院の窓口で患者の受付や案内、カルテの管理のほか、医療費の計算や請求業務などを担当するスタッフ。医師や看護師のような必須の国家資格はないものの、医療保険制度や複雑な手続きに関する高度な専門知識を持っている。
不安まみれで病院に駆け込んだ僕たちを一番に出迎えてくれる、実質的な「病院の顔」。気になることを聞けば何でも答えてくれる圧倒的な知識量は、お医者さんとはまた違うベクトルのプロフェッショナル。
あの知識量をどうやって会得しているのかをグラスを重ねながらじっくりお聞かせ願いたい、僕が現在一番お友達になってほしい職種。
◆受診・手続き
・治療用装具製作指示装着証明書(ちりょうようそうぐせいさくしじそうちゃくしょうめいしょ)
医師が治療のために特定の装具が必要であると認め、実際に装着したことを証明する書類。これがあることで、一度は全額(10割)を自己負担した高額な装具代金を、加入している健康保険に申請して本来の自己負担割合(3割)に戻すことができる。
支払った代金の7割を取り戻す、めちゃくちゃ大事な書類。骨折に限らず、怪我をするととにかくお金がかかるので、取り戻せるものは必ず取り戻しましょう。
・同意書(どういしょ)
手術や輸血、麻酔など、一定のリスクを伴う医療行為を行う前に、医師から治療内容や合併症について十分な説明を受け、それを理解、納得した上で患者本人が署名する書類。インフォームド・コンセント(説明と同意)を証明するための法的な重要文書。
リスクについての説明でビビりまくっている状態で署名の判断を迫られる。先生、どうかよろしくお願いします。
・高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)
かかった医療費の総額が、ひと月(月の初めから終わりまで)で一定の限度額を超えた場合、その超えた金額が公的医療保険(加入している健康保険など)により賄われる制度。自己負担限度額は年齢や所得に応じて定められており、長期の入院や高額な手術を伴う治療において、個人の経済的負担を劇的に軽減する役割を持つ。
高額になりがちな医療を、上限を設けることで誰でもしっかりとしたものが受けられる。普段の3割負担の残り7割も含め、財源となるみなさんの納めている保険料や税金に感謝。
・標準的算定上限日数(ひょうじゅんてきさんていじょうげんにっすう)
公的医療保険を使ってリハビリを受けられる、国が定めた最大の日数制限のこと。骨折などの運動器リハビリの場合は発症や手術から「150日間」と厳格に決まっており、この期限を迎えると、原則としてそれ以降の保険適用でのリハビリは終了となる。
150日、つまり5ヵ月。これが「5ヵ月もある」になるのか、「5ヵ月しかない」になるのか、果たして…。
・大学病院(だいがくびょういん)
大学の医学部や歯学部の附属施設であり、診療だけでなく、高度な医療技術の開発、臨床研究、そして医療従事者の教育を担う「特定機能病院」。一般的な病院では対応が難しい、難治性の骨折や特殊な手術に対応できる最高峰の設備と、各分野のスペシャリスト(専門医)が集結している。
最高峰の叡智と先端技術が集うホワイトパレス。それは、最高位の治癒魔導士(名医)たちと、多くの魔導具(最新鋭の医療機器)がひしめく聖域。どんな複雑な肉体の破損であろうとも再生へと導く絶対的な安心感がある反面、広大すぎる迷宮で迷子になり、数時間の待機という試練に耐える覚悟を求められる、選ばれし者が行き着く地。とにかくデカい。
