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【骨折煉獄記 #21】リハビリ本格始動から2週間。その成果とわずか2歩の限界 ※ウォーキングファッション画像あり

骨折から42日。

先生への問い

今日は、主治医の先生の診察です。

「まだ骨もくっつきかけで動きも全然でしょうから、まずはリハビリを頑張ってください。」
今回はレントゲンもCTもなく、問診だけです。先生は僕の体に触れることもなく、今日の診察を終えようとしました。

ちょーっと待った!
僕には、どうしても聞かなくてはならないことがあります。
「先生、湯船には…」
「まだダメです。」
即答。次の診察は3週間後だそうなので、またその時に期待です。

最初の目標の結果やいかに

骨折から47日。

リハビリを本格的に始めて2週間。最初の目標である、腕を前に上げる屈曲110°の診断です。
無理やりの105°を記録した日から数日。あれからも毎日リハビリをしてもらっています。
「じゃあ、測りますね。」
いつもの担当の理学療法士さんが関節角度計を動かします。
結果は、110°ジャスト。余裕はありませんが、無理やり力を入れて動かさなくてもちょっと軽く押すだけで出せる記録になりました。

「おめでとうございます。次は、2週間後に屈曲130°が目標ですね。」
さっそく次の目標が提示されます。たった20°動かすのにみっちり2週間かかったので、次の2週間も同じ感じなんだろうなと思い、僕は110°達成の嬉しさよりも130°の目標にため息が出ました。

家での自主トレのメニューも追加です。
装具を付けたまま真っすぐに立ち、左右の肩甲骨を内側にグーッと寄せるストレッチを教わりました。僕は仕事がデスクワークがメインだったので、疲れた時によくやっていた動きです。

ですが、この折れた肩でその動きをすると、とても「寄せる」と言えるところまで行くまえにズキン!と衝撃的な痛みが走りました。
「こんなにも動かなくなるものなんですね。」
僕は苦笑いを浮かべながら、その動きを続けました。ある程度の無理をしないと良くなることはない、この2週間で学んだことです。

いつも、こういった動きは壁一面に張られた鏡を見ながらフォームを一緒に確認します。
僕は以前、コスプレイヤーだったにもかかわらず、家には全身を映せる大きな鏡はありません。ですが、これを機会に買ってみてもいいかなと思いました。「コスプレ < リハビリ」です。

現在の可動レベル

なんとか最初の目標はクリアできたので、今日は屈曲以外の動きも確認してみることになりました。

まずは、腕を横に上げる「外転」です。装具を外した腕を支えてもらいながらゆっくりと横に持ち上げていきます。ちなみに、真下が0°で真横が90°です。
…30°くらい。肩が軋んで自分でもびっくりするほど上がりませんでした。

続けて、腕を下ろした状態から肘から先を前に伸ばして(小さく前にならえの状態)、そこから外側に肘から先を開く「外旋」です。これは、まっすぐ前が0°です。
…10°くらい。びっくりするどころか、笑っちゃうくらい動きませんでした。10°なんて誤差です。

僕たちは、お互いの顔を見合わせて笑いました。
「頑張りましょうね。」
いつも元気づけてくれる彼ですが、この惨状に言葉が続くことはありませんでした。

彼が奥から骨格標本を連れてきます。
「ウォーキングをしながら、少しでいいので前後左右と色んな方向に腕を動かす意識をしてみてください。」
彼はそう言うと、骨格標本の腕を持ってカラカラと動かしました。

ウォーキング生活

そうなんです。先日、意気揚々とおニューのシューズをゲットした僕は、毎日このリハビリが終わった足で公園に行き、ウォーキングをするようになりました。
場所は、転んで怪我をした、全ての始まりとなったあの公園です。

残念ながら、転んだ場所を何度見ても、そこは平坦な地面で、つまづくようなものは何も見当たりません。
「なぜ、とっさに手を出せないほどの勢いで派手に転んだのか?」
これは、僕が一生をかけて答えを探し求めることになりそうです。

装具をしているとウォーキングシューズを履くのも一苦労です。ジョギングをしていた時は、靴に足を入れてから靴紐を両手で結んでいましたが、今は両手を足元まで伸ばすことができません。
そのため、先に手元で靴紐を「これくらいかな?」といった予想で結び、それを左手に持ってギュムギュムいわせながら足をねじ込みます。
なので、せっかく新調したこの靴も、かかとが早めに傷みそうです。

ファッションはこだわりようもないので、とても簡単です。
まず、脱ぎ着がしやすいようにサイドをバックリ切り開いたTシャツを着て、その上に装具を装着します。家の中ではこれで生活をしているのですが、ウォーキングを含め外に出るときはこの上にジャージを着ます。
とはいえ、これも脱ぎ着が大変なので袖を通すのは左腕だけで、怪我をした右腕は装具の上から羽織るだけです。強風が吹いている日は、すぐにジャージが外れてしまう自分の「なで肩」を呪いますが(笑)。

鏡越しに撮りましたが、右腕に装具を着けているのを分かりやすくするために反転しました。

これで、公園内、もしくは公園からすぐに出られる土手をその日の調子に合わせて5キロ~8キロ歩いています。雨の日は傘をさして3キロくらい。
たまには気分転換で、線路沿いやちょっと遠くの森林公園にも行ったりしますが、とにかく毎日、必ず歩くようにしています。

リハビリの時間が大体いつも同じなので、その後に公園を歩く時間も自然と固定化されるわけですが、同じ顔ぶれの老若男女(…から「若」を引いた方々)が歩いています。みなさん、散歩が日々のルーティーンに組み込まれているようです。

怪我をした日まで、いつも公園ではジョギングをしていました。なので、歩いていると景色の流れが非常に遅く感じます。
僕は、左手で右側に羽織ったジャージがめくれないようにしっかりと掴み、脳内に健康体だった頃のイメージを膨らませると、軽やかに走り始めました。

…振動による肩の激痛に耐えられずに、2歩でそのジョギングは終わりました。

~~ つづく ~~


この記事を読んで、怪我で不自由にしている方を見かけたらそっと手を差し伸べてあげようと思う人が増えてくれたらと思います。
そして何より、僕と同じような境遇の方の参考になり、不安を少しでも解消するのに役立ってくれたら嬉しいです。




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