崎戸百話015#〜信楽焼のタヌキ!?
第十五話 「タヌキは誰を迎えているのだろう」
崎戸を歩いていると、信楽焼のタヌキを見かけることがある。
私の家の玄関先にも親戚が住んでいた時代からのタヌキがいた。
「いた」と過去形なのは、長期不在の間にいなくなってしまったからだ。誰かがタヌキをそそのかして、何処かへ連れて行ったのだろう(写真=行方不明の我家のタヌキ)。
タヌキがいるのは民家の玄関先だけではない。
北緯33度線展望台の門の入口にも立っている。
海を見渡す展望台に、なぜタヌキなのだろう。
鯨でも魚でもない。
島の動物でもない。
タヌキが置かれた理由は中々分からなかった。
信楽焼のタヌキは、商売繁盛や家内安全を願う縁起物として全国に広まっている。
だから、特別な意味がなくても不思議ではない。
それでも私は気になってしまう。
五島列島を望む展望台の入口で、あのタヌキは毎日何を見ているのだろう。
北緯33度線展望台の入り口にある旧咲都ホテルに宿泊したことがある。
あの時、部屋の外の崖に集まっていたのはタヌキだったのだろうか?
私はてっきりウリ坊かと長年思っていた。
タヌキであるならば頷けるかもしれない。
園崎咲人
