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『咲いて あまる手:Re 二章』君といた100年



降りそそぐ
かわりない塔が
煌めいて

時を狂わせようと
片隅のかけらを
一つずつ
消していく

青く澄んだ空は
見向きもせず
今日も巡回している

足音を立てずにいれば
理想の石像となり
涼やかな空気と一体に

佇んでいる様子をみせるのは
害がないという手段を
周りに見せること

飾られた
ただの鳥として

飛び立つことのできない
小鳥と戯れてるだけの
気配を消して

そう
それでも

指から奏でる羽ばたきに

視界はひろがり自由に

空を飛んで
羽が影を帯びて
距離を教えてくれている

輝く先の
追えるほどの輪郭
ゆらめきさえも

金色の
水辺をかすめ
曲がる頃を

数え
都度
光を引いて
家具を合わせて

裾が汚れようとも
気にすることもない

揺れるカーテンのように
ほんの少しだけ
位置を定めながら

季節も変われば
日の長さもかわる

思慮すべきは因果の回廊
悠久の時を経て

わたしの心も

「なんて 思ってくれれば」

音がしても
誰も来るはずもない

傾きを心の地図に

何を守るのか
何を守っているのか

得て不得手も
些細な事

甲冑と息遣い

吹けばとぶような喧騒と
部屋にはない熱気が
彼らをとどめるから


遠くをみてるように
めぐらせる
物わかりのいい
籠の中で

この髪を見せれば
安堵する

ペンを走らせ

不確定の事項を
可能性を羅列して
俯瞰を想像して

いつからか

長きにわたり

ピグマリス家として
貢献してきたお陰か
信頼が貯金されてる

古い文献は
わたしの前に

描かれた図形は果てしなく
手元にある
進む帆先はどこに向かい
安息は形をもつのか

この状況と不釣り合いな
利用価値が残されてるということに

ほこりがない命を
照らし合わせて

うつろな目をしながらも
才を見せて振舞うことで
身の回りを
用立ててくれること

閲覧できる本を置いてくれてること

表情をかえることなく


といえば
聞こえはいいかもしれない

ここは
なにかおかしい

靴を鳴らしながら

窓から離れ書棚を見に行く

とはいえ

従順に理を排斥していかねば
生きていけないというもの

先人の中にも


「たぶん…ね」

抱えた重さを
並べて
青き番人と
行方を捜す

かたちをかえず
反射するほどの
行き届いた机

栄華と混沌の狭間に
知らなければいけないことが

たくさん


妹も…


口元に
歴史をみせながら
香りを閉じ込めて

文字を読み解いてる

知識を繋ぐため
意図を通し
進めるように
導かれていく

光が差すほうへ

歩みをやめれば
また散っていく
きれいな花と

この一遍に
とけ落ちてしまう

耳に髪を掛けなおし
蠟燭を灯す

かすかに焼ける匂いと
甘い誘いに
淡く艶やかに
浮き上がる

まるでそこに
あったかのように

小さなしるし


ひとつ…

ふたつ…

積もれば

「あなたに会えるかしら」


一冊の本を辿るように

思考の花園
鮮明に

どこまでも駆けて
食事を忘れている

存在を薄めないよう
辺りを眺めて

感じ
関りながら
溢れる色づきを
丁寧に支えるため

ふわりと浮かぶ
紐といた
僅かをのせて


目を開けば
二重の瞼


風の音だけがきこえる

「気持ちいいわね」

慣れたお客さんとふれあう

耳を撫でる
束ね ゆらめく

ほつれた線を
伸ばして

針を落とさないように
ひかりをよせて
息をそろえる

「礼儀はしってるもの」

やわらかいともだちも
背がのびてる

わたしのほうがたかいのよ


歪のない歓迎に鐘がなる

歩んでは進み
迷っては振り返る

あまる手にうつる糸
幾重にも馳せれば
ひろがる

そうよね

赤い日が落ち戻る


「うまくいかないわ」


微笑みながら
輝きながら



こみ上げる手とともに




Written by : 12340

Produced by : 12340

Executive Producer : 12340

KUJIKA World Records

© KUJIKA World Records




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