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OZAWAという福袋(2025.1.1NOAH日本武道館)

2025年1月1日。
本年のプロレス始めはNOAH最大のビッグマッチである日本武道館に行ってきたわけなのですが、そのメインイベントGHCヘビー級王座戦 清宮海斗vs.OZAWAに衝撃を受けたので、居ても立っても居られなくなったので簡単にではありますが記事を書くことにします。

驚かせられたのは観客の圧倒的OZAWA支持!
PPVを買っていないので映像だとどう感じるかがわからないのですが、会場の1階席で感じた感想だと、8:2でOZAWA:清宮といったくらいの声援の大きさで、本来ヒールであるはずのOZAWAが圧倒的に支持され、逆に絶対的ベビーである清宮にブーイングが飛び交うことに驚かされました。
清宮は2024年の5.4両国国技館で当時の王者だったイホ・デ・ドクトル・ワグナーJrからGHCヘビーを奪取し防衛戦を重ね、ALL REBELLIONというユニットも立ち上げ完全にNOAHの中心として闘っていました。
そしてオール・レベリオンにイギリス遠征から帰国した小沢大嗣を迎え入れるも、小澤が練習中に負傷。
そして、11.17の名古屋にて、杉浦貴から勝利した清宮を小澤が松葉杖で強襲。そして、清宮に負傷させられた過去や彼女と同棲しているといったプライベートな情報も暴露。以降暴露キャラに変貌し、喫煙者である事やキャバクラでの写真などを公開しSNSレスリングを展開。リングネームも小澤大嗣からOZAWAに変更します。


その後もケガを理由に試合は行わなかったものの、試合後の清宮に超高難易度技であるフェニックス・スプラッシュを披露。
かなりの衝撃を与えました。

その後もSNSや記者会見で清宮を攻撃するOZAWAにブチ切れの清宮が会見場でOZAWAをテーブル葬してしまいます。

小澤のイギリス遠征時代の試合はレッスルユニバースでも確認できますが、その試合まで追っかけているファンは結構限られていたと思います。
ファンには第一試合で5~10分程度の試合しかさせてもらえない新人の小澤大嗣とフェニックス・スプラッシュを飛ぶという情報しかないわけです。
つまり相当未知な存在。
そのOZAWAに団体最大興行のメインを任せるというのは相当なリスクだったと思います。
実際、2024.7.13の同会場でのメインは海外から帰国してきたばかりのYOICHI(稲村愛輝)。
似たシチュエーションでYOICHIは清宮に挑戦し、成長と進化を見せつけますが、徐々に清宮の試合の支配力が上回ってしまい、最終的には清宮の底が見えない実力差で圧倒した印象でした。(素晴らしい試合ではあることは間違いないので、未見の方はぜひレッスルユニバースでご確認を)

そんなこともあり、今回も未知の実力のOZAWAにメインを任せるはいいものの、実際試合が始まったら化けの皮が剥がれてきてしまうのではないか?結局清宮の技術に圧倒されて、口だけの選手になってしまうのではないか?といった不安もありました。
しかし、OZAWAは試合でも凄かった。

序盤はスカした態度で全く清宮に合わせず、なんなら試合をする気が無いような態度をみせるOZAWAですが、既に会場はOZAWAを援護する大声援。
セコンドのヨシタツやジャック・モリスが介入してくるも、オールレベリオンのメンバーが駆け付けて排除。
(この時点で常にブーイングを浴びるヨシタツへのブーイングも少なくはなっていました)



清宮はそこから得意のシャイニング系の攻撃でペースを掴もうとしますが、OZAWAはスカしたり、コーナーからのパワーボムなど圧倒的な身体能力で対抗。


そして史上最大のXオモスの登場、武藤ムーブをコケにした誇張した掟破りのシャイニングウィザード、レフェリーブラインドをついたローブロー合戦、そして1度はかわされたものの、ついにフェニックス・スプラッシュ(Real Rebel)が炸裂し3カウント。
第46代GHCヘビー級王者となります。


第46代GHCヘビー級王者

帰国後のケガ。
賛否を巻き起こした暴露キャラ。
超難易度故に失敗のリスクもあるフェニックス・スプラッシュ。
日本武道館メインまで試合がないぶっつけ本番状態。
OZAWA本人はヒールというキャラクター故に弱さをみせられないけれど、この28歳の若者には我々の想像を絶するプレッシャーがあったと思います。
そしてNOAHという会社にとってもこの若者にBETするというのは超リスキーな賭けです。
しかし、試合は早くも今年のベストバウト候補にあがるくらいの素晴らしい試合でしたし、試合を観終わった我々も「凄いモノをみてしまった……!」といった興奮に包まれています。

自分は清宮海斗のファンです。
Tシャツも持っているしサイン会にも行ったことあります。
去年の活躍はNOAHで一番だったと思います。
しかし、この日、自分は清宮に声援を送れなかった。
会場がOZAWAコール一色で怖気づいたのは正直あります。
でも、自分もどこかOZAWAがベルトを巻く展開を観てみたかったのだと思います。
英国に行く前、何故か若手選手は試合さえ組まれない興行が多く、セコンド業務だけをこなす姿は度々目にしてきたし、そんな状態なのに外様である新日本から大岩陵平が武者修行にやってきて、やたらと活躍する(大岩は好きな選手です)。
そういう不遇な小澤を知っているからこそ、やりたい放題のヒールポジションなのに心のどこかではOZAWAを応援してしまう土台は出来ていたのだと思います。


2022.10.30有明アリーナ 藤村 加偉vs小澤大嗣

週刊プロレスのインタビューでOZAWAは「イギリスでもNOAHを知っているレスラーは大勢いるが、出てくる名前は三沢、小橋、丸藤ばかりで清宮なんて誰も知らない(たぶん欧州でサイバーエージェント傘下に入る前の映像の権利を持っているのがユーロスポーツで、よく過去のNOAHの試合を流しているのは関係あると思う)」「会場が満員になっていないのは清宮のせいだ」といった趣旨の話をしていました。
清宮の知名度や会場が満員になっていない点は清宮だけの責任にするのは違うと思いますが、「革命」を掲げているのに、NOAHの何が変わったのかファンでも明確にわからなかったところがありました。
それを代弁してくれるかようにOZAWAが清宮のダメ出しを始め、賛否が巻き起こりましたが、実際に1.1ではファンが抱いていた心の声と新しい何かが起こりそうな期待感(そして少しの悪ノリ)が大OZAWAコールを巻き起こしたのだと考えています。

ヒールなのに言葉巧みに観客の心を掴み、フェイスとヒールが逆転してしまった前例として、2011年のジョン・シナとCMパンクの抗争を思い出しました。

WWEにおける伝説のシーン。
要約すると、ヒールだったCMパンクが絶対的ベビーフェイスであるジョン・シナとビンス・マクマホン会長含むWWEの会社そのものを批判するマイクを展開。
自分の不遇さと、会社のおかしな方針の批判。
当時のバックヤードの人間の名前を出したり、タブーである他団体の名前や「レスラー」という名称を使って大きな話題になりました。
そして、あまりにも過激なマイクだったのでマイクを強制的にオフにされて番組が終了するという回でした。
その後、行われたPPV マネー・イン・ザ・バンク2011ではパンクの地元のシカゴ開催だったというアドバンテージはあるとはいえ、観客は完全にパンクを支持し、シナを否定します。

「声なき声」の声となったCMパンクは「パイプボム」とこの試合でトップスターに躍り出るわけです。

今回のOZAWAは規模こそ違えど、自分にとっての衝撃度でいえばこのCMパンクの一連の出来事と同レベルの出来事であり、非常に興奮しこんな記事を書いてしまったわけです。
もともと、1.1のチケットはカードに関わらず買うつもりだったのですが、OZAWAメインの券を買ったら凄いものが出てきた。
OZAWAという福袋を買ったらダイヤモンドが入っていて福袋代の10倍くらい儲かった。そんな気持ちです。


大和田に支えられて退場する清宮

そして、ここまで団体を引っ張て来た清宮が会場のファンに否定されてしまいました。
清宮ファンとしては色々思うところはあるのですが、ジョン・シナもあのブーイングを含む数々の試練を乗り越えてきたからこそ、今のリスペクトがあるわけなので、清宮海斗の今後も期待です。

そしてOZAWAは今度は1.11後楽園ホールで拳王と対戦することが決定。
衝撃的な年始から、注目すべきカードが発表されました。
このOZAWAは絶対に一度は現地で観るべきなので、行ける方はぜひ後楽園ホールに行きましょう!(私は残念ながら仕事です……。)


このユニットでこんなにカッコいい写真撮れるとは思ってなかったな……。



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